2008年シドニー国際ピアノコンクール・ソロハイライト(その1)

[ABC 476 6929]

今年の7月にシドニー国際ピアノコンクールがあったので、もうハイライトCDが出ていてもよい頃だと思って調べてみたら、やはり出ていた。しかも今回は前回(2004年)よりさらに1枚増えて4枚組。前回のときの感想では、枚数の割りに印象に残る演奏は少なかったかな、ということだったが、今回は各CDに繰り返し聴きたいと思う演奏が少なくとも1つは入っており、結構収穫だったように思う。

バロックから古典派を集めたCD1では、Konstantin Shamray(1位)のMozartソナタK533+494、Yoon Soo Rhee(入賞外)のHaydnソナタHob.XVI-50、Ran Dank(3位)のJ.S.Bachパルティータ第4番の3曲が特に気に入った。初めの2つはそれぞれMozart賞、Haydn賞を受賞しており、これは納得のいくところ。CD1の最初に入っている佐藤卓史(4位)のJ.S.Bach/Busoniシャコンヌも真面目で立派な演奏ではあるのだが、(日本人にありがちだが)ちょっと型にはまっている感じがあり、何かもう一段の魅力が欲しいところ。ちなみにこの手のCDを聴くときの常として、今回も予め演奏者や結果を見ないようにしているので、先入観とかはないはずである。

残りのCDの感想は次回以降に。