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2010-02-16

アニメのビデオソフトの売上がどのように減少しているかをまとめてみた

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深夜アニメ減少の打撃、苦悩の映像ソフト業界?アニメニュース Japanimate.com

日本を代表するコンテンツのアニメ産業といえどもDVD販売の苦戦に頭を抱えている。

「不況で財布の紐は固い。2〜3年前は萌え系、ロボット系ならどんな作品でも売れたが、今は選別されるようになった」(アニメ制作会社幹部)。

アニメ放映の5割以上(制作時間ベース)は深夜帯が占めているが、制作費は1話30分で1000万から1300万円。放送局から枠を買い取って放送し、収益の大半はDVD販売で回収する事業モデルだ。製作委員会を組んで制作費や枠代などを負担、出資比率に応じて収益を分配する方式が大半だ。

動画投稿サイトでの違法配信などの問題もあり、事業環境は悪化する一方。

深夜アニメニッチな市場で、収益が期待出来ないとなれば、たとえヒットの可能性があっても出資者が集まらず、作品制作そのものが難しくなっている。

あるテレビ局幹部は「持ち込まれる企画は数年前の半分近くに減った」と渋い顔で語る。テレビ局にとって、視聴者の少ない深夜帯に制作費をかけずに収入を得られるアニメ番組は実入りの良い商売だ。深夜アニメDVD販売減少はテレビ局をも苦境にさらすことになる。枠代を値下げするなどの対策を取った局もあるが、効果は不透明だ。

こういうニュースがありましたが、実際にアニメDVD等の販売がどのように推移してきたのかを各種調査報告|社団法人日本映像ソフト協会にある年間売上統計より2001年からの動向を見てみようと思います


2001年からのアニメの売上金額と売上数量

この統計ではアニメのジャンルを「日本のアニメーション(一般向け)」「海外のアニメーション(一般向け)」「日本の子供向け(アニメーション)」海外の子供向け(アニメーション)」と分けており、それぞれジャンルごとの売上金額と売上数量を見てみます


※特に注記は無いようなのですが金額、数量とも販売用とレンタル店を足した数字と思われます

※「子供向け」の目安は10才以下を対象とした作品を指しています

※2007年よりビデオカセットの売上が調査対象外になり、2008年よりBDの売上が加算されています

売上金額
日本のアニメ(一般向け)海外のアニメ(一般向け)日本の子供向け(アニメ海外の子供向け(アニメアニメ合計
2001年430億3700万円80億6900万円222億6700万円20億9200万円754億6500万円
2002年745億3000万円146億6000万円160億4200万円23億9300万円1076億2500万円
2003年664億2500万円92億3600万円160億7200万円38億6400万円955億9700万円
2004年587億8500万円172億1100万円134億100万円31億9300万円925億9000万円
2005年834億0500万円111億5700万円137億2200万円18億7200万円1101億5600万円
2006年801億1600万円72億7200万円149億1200万円11億9700万円1034億9700万円
2007年801億7600万円55億1800万円92億5400万円15億5000万円964億9800万円
2008年703億8300万円38億3700万円75億2000万円19億8100万円837億2100万円
日本のアニメの売上金額
日本のアニメ(一般向け)日本の子供向け(アニメ合計
2001年430億3700万円222億6700万円653億400万円
2002年745億3000万円160億4200万円905億7200万円
2003年664億2500万円160億7200万円824億9700万円
2004年587億8500万円134億100万円721億8600万円
2005年834億500万円137億2200万円971億2700万円
2006年801億1600万円149億1200万円950億2800万円
2007年801億7600万円92億5400万円894億3000万円
2008年703億8300万円75億2000万円779億300万円

アニメ全体の売上金額の動向

※単位は百万円

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ジャンル毎の売上金額の動向

f:id:longlow:20100216033447j:image


売上数量
日本のアニメ(一般向け)海外のアニメ(一般向け)日本の子供向け(アニメ海外の子供向け(アニメアニメ合計
2001年9,313,338枚2,203,195枚6,717,928枚1,019,548枚19,254,009枚
2002年17,243,046枚3,740,465枚2,013,019枚1,320,997枚24,317,527枚
2003年13,389,524枚2,852,661枚4,152,457枚3,776,444枚24,171,086枚
2004年12,658,023枚7,298,981枚3,913,846枚2,523,206枚26,394,056枚
2005年18,430,346枚4,742,196枚4,393,859枚1,790,840枚29,357,241枚
2006年17,918,005枚2,965,878枚3,903,544枚1,802,296枚26,589,723枚
2007年17,668,466枚2,136,334枚3,122,334枚1,742,985枚24,670,119枚
2008年16,757,885枚1,471,531枚2,535,36枚11,704,319枚22,469,096枚
日本のアニメの売上数量
日本のアニメ(一般向け)日本の子供向け(アニメ合計
2001年9,313,338枚6,717,928枚16,031,266枚
2002年17,243,046枚2,013,019枚19,256,065枚
2003年13,389,524枚4,152,457枚17,541,981枚
2004年12,658,023枚3,913,846枚16,571,869枚
2005年18,430,346枚4,393,859枚22,824,205枚
2006年17,918,005枚3,903,544枚21,821,549枚
2007年17,668,466枚3,122,334枚20,790,800枚
2008年16,757,885枚2,535,361枚19,293,246枚

アニメ全体の売上数量の動向

f:id:longlow:20100216043630j:image

ジャンル毎の売上数量の動向

f:id:longlow:20100216043903j:image


2001年からのテレビアニメの放映数とDVD、BDの発売タイトル数

もうひとつ、テレビアニメの放映数とアニメDVD、BDの発売タイトル数も見てみます

※テレビアニメの放映数は日本のテレビアニメ作品一覧 (年代別) - WikipediaDVD、BDの発売タイトル数価格.comDVDソフト アニメ 発売日表より集計。それぞれwikipeiaと価格.comからの数字なので参考程度に

※テレビアニメの放映数は放送開始日を基準としてあります、また単発や特別番組(例:金曜ロードショールパン三世)なども含まれています

※発売タイトル数には海外アニメや子供向けアニメクレイアニメ等も含まれおり、またDVDBOXや再販、廉価商品等も含まれています

※発売タイトル数はDVD・BDのみでビデオカセット等は含まれていません

年度発売タイトル数 年度テレビアニメの放映数
2001年1401 2001年87
2002年1894 2002年91
2003年1988 2003年99
2004年2273 2004年124
2005年2488 2005年114
2006年2876 2006年172
2007年2919 2007年151
2008年2605 2008年141
2009年2730 2009年133

売上金額、売上数量、放映数、タイトル数の比較

これらを合わせてみてみるとこんな感じになります

アニメ全体の売上金額アニメ全体の売上数量テレビアニメの放映数発売タイトル数
2001年754億6500万円19,254,009枚871401
2002年1076億2500万円24,317,527枚911894
2003年955億9700万円24,171,086枚991988
2004年925億9000万円26,394,056枚1242273
2005年1101億5600万円29,357,241枚1142488
2006年1034億9700万円26,589,723枚1722876
2007年964億9800万円24,670,119枚1512919
2008年837億2100万円22,469,096枚1412605
2009年**1332730

これだけで見ると2002年に一度ピークがあり、その後売上が減少していたが2005年に急回復。そこで一気に作品を投入したがDVDの売上は伸びずにバブルが崩壊、そして今に至るという感じがしてしまいますが。それでも2006年にテレビアニメの放映数がここまで急激に増えたのは何故なんだろうとは思います

また2009年はまだ売上金額、売上数量のデータが公表されていませんが、上半期の状況*1を見るかぎりDVDの売上減少は続いているものの、BDの売上が急拡大しており日本のアニメーション(一般向け)などは2008年より多少良くなるのではないかと予想しています


個人的な雑感

さて上記の記事で、

動画投稿サイトでの違法配信などの問題もあり、事業環境は悪化する一方。

と書いてありますが一部の動画共有サイトを除けば多くの動画共有サイトではアニメ本編などをアップロードすればすぐに削除されますし、2008年からはファイル共有のほうでも放映中のアニメアップロードした人を逮捕するなど取り締まりを強めており、以前よりも違法配信の問題は確実に少なくなっていると思う。しかし売上は良くなっていない。もっとも売上の減少はテレビアニメの放映数の減少、それによるDVD等の発売タイトル数の減少による影響が大きいのでしょうが、そうなっている要因の一つがテレビアニメの放映が大都市圏にあまりにも集中しすぎていることなのではないと

人口や経済力から考えれば大都市圏に放映を集中させたほうがいろいろと効率が良いのはわかるのですがその集中の度合いが過ぎているため、結果テレビアニメが集中する大都市圏ではその放映数もDVDなどのソフトの供給も消化しきれなくなっているのではないかと思います。かといって、CSがあるとはいえ実質切り捨てられたような状況が久しく続いている地方の放映数を増えやしてもすぐにアニメのソフトの需要が増えるとも思えない

おそらく数年はBDの需要拡大で多少は持ち直す気もしますが、ここで何かしらの手を打っておかないとBDの需要が一段落した時に今以上に酷い状況になる可能性もあるんじゃないかと思う

MM 2010/02/17 22:55 これは私の印象ですが…、
一つ目のピークはAポーイのような形で、一般への嫌悪の障壁が崩壊した現象で、女に貢がず貯蓄のあった非モテの財布を狙った経済現象で、それに目をつけた政府が音頭をとって進めたのが二つ目のピークかと。

any-keyany-key 2010/02/18 14:20 なるへそ。2005年ってーと、電車男の年ですか。マスコミがオタクを購買層として路線転換したのが丁度その頃ですね。
個人的には2007年が一番良作が揃った時期だと思ってたので、売り上げ的に前年、後年に対し変化無しってのは驚きです。

AA 2011/02/16 10:35 所詮ヲタクなんてサブカル。与える影響などこの程度。

名無し名無し 2011/02/16 10:47 極端に売り上げ落ちているのは子供向けアニメだろ? 電車男の時が異常だっただけで萌えアニメは平常運転じゃね?

NN 2011/02/17 01:19 子供は成長して一般向けへ移行するが、少子化で子供向けはパイが縮小する。
特別な事情があるようには思えない。