祖母の葬儀にかかった費用について

平均 231万円日本の葬儀代  詐欺同然超高額のカラクリ  (1/2) : J-CASTニュース

日本の葬儀費用は、葬儀本体、飲食代、お布施などを合わせて平均231万円にもなる、という調査結果がある。米国の5倍、英国の20倍だそうで、その原因は利幅が異常に高すぎるためだ。「詐欺」同然の商法がなぜまかり通っているのか。

『葬式は、要らない』(島田裕巳著、幻冬舎新書)によると、日本の葬儀費用の平均は231万円で、主な内訳は葬儀社に支払う葬儀一式費用(平均142万3000円)、料理屋に支払う飲食接待費用(平均40万1000円)、お布施や心付けといった寺などに支払う費用(平均54万9000円)となっている。調査は日本消費者協会が07年に行った。

このようなニュースがあり日本の葬儀費用についての話が話題になっていましたが、これは私事ではあるのですが実は先週末祖母が亡くなりした。しかも急だったため基本的に農協系の葬儀業者に一任する形で通夜も葬儀もいわゆるセレモニーホールで行ったのですが、その費用がどれくらいかかったのかを請求書から抜き出してみました
※葬儀の形式は仏葬では無く「神葬祭神道の葬儀)」
※私が住んでいるのは田舎で、地域の繋がりも比較的残っているところです
※費用は通夜と葬儀の二日分の費用です

葬儀にかかった費用

まずは葬儀関連の費用です

葬儀料

※▲は割引によるマイナス

品目名 単価 数量 金額
○○*1コース一式 722,400円 1 722,400円
コース一式割引料金 122,400円 ▲1 ▲122,400円
DVD映像作成割引料金 31,500円 ▲1 ▲31,500円
フォトアルバム作成割引料金 31,500円 ▲1 ▲31,500円
ドライアイス 10,500円 1 10,500円
遺影写真 26,250円 1 26,250円
霊柩車(病院〜自宅) 24,465円 1 24,465円
搬送セット 16,275円 1 16,275円
霊柩車(自宅〜ホール) 17,955円 1 17,955円
マイクロバス 42,987円 1 42,987円
仮位牌追加分 2,625円 1 2,625円
さらし 377円 1 377円
引き物(お茶) 1,365円 143 195,195円
引き物(お茶・海苔詰め合わせ) 3,675円 79 290,325円
会葬礼状 53円 500 26,500円
合計 1,190,454円


次にお清めなどの料理の費用です

飲食代
品目名 単価 数量 金額
通夜料理(1テーブル・10人前) 26,250円 3 78,750円
ビール(中瓶) 530円 7 3,710円
冷酒 800円 1 800円
ジュース・ウーロン茶 270円 17 4,590円
ノンアルコールビール 350円 3 1,050円
お弁当 780円 32 24,960円
日替わり弁当 500 3 1,500円
お清め善(一人前 3,150円 60 189,00円
割引料理(うどん) 315円 ▲5 ▲1,575円
ビール(中瓶) 530円 31 16,430円
冷酒 800 2 1,600円
ジュース・ウーロン茶 270円 47 12,690円
ノンアルコールビール 350円 7 2,450円
お清めセット(祭壇一式・献花・フルーツ) 5,250円 1 5,250円
合計 341,205円


これらを合わせた葬儀費用の合計は1,531,659円になります。ただしこの額を全てこちらで持ち出したというわけではなく、ありがたい事ですが香典が約100万くらいありましたので、差し引きの持ち出し額は約53万くらいになりました

神主(神職)への謝礼

さて上記は葬儀や通夜などにかかった費用ですが、もうひとつ葬儀にかかる費用として僧侶や神主(神職)への謝礼があります。これが仏葬だと僧侶の方へのお布施や戒名料ですが、今回うちで行った神葬祭だと神主の方へ「御祭祀料*2」という形で謝礼をしています。それでいくら支払ったかというと通夜*3、葬式、諡号(仏葬でいう戒名)全て込みで10万円。安いと思われる人もいるかもしれませんが理由がありまして
1・普段から付き合いがある神主であること
2・その神主は神社の宮司では無く(本職は農業)、また階位もあまり高くない
そのためこのくらいの金額が私の住んでいるあたりの地域だと相場だったりします。もちろんこれはうちのケースであって他にも様々なケースによって謝礼の相場は変わると思いますが、全般的に仏葬で僧侶の方に頼むよりは比較的安く済むとも言われています

この葬儀で個人的にいろいろ思ったこと

葬儀本体の料金、飲食代、それに神主への謝礼を合わせて約163万円(香典を差し引いた持ち出しは約63万円)。これが今回の葬儀にかかったおおよその費用になります。もし仏葬だったらもう少し費用がかかったと思うので記事にあった「日本の葬儀費用の平均は231万円」という金額は業者に一任するとそれくらいの費用になるかなと
それであらためて葬儀の請求書を見てるとこの値段はどうなんだろうと思われるのもいくつかあったりしますが、亡くなったのが急だったのですぐに葬儀の手配をせざるを得なかった。そのため値段交渉などをする時間は無かったですね。そうなるとどうしても業者の言う形で決めていくしかない。もし、葬儀の費用を抑えようとするならまず亡くなる前にいろいろ決めておくこと、そしてもうひとつが周囲への周知や説得。特に田舎だと葬儀になると地域にいろいろな慣習があったり、親戚が口を出してきたりとがあって家族だけでどういう葬儀にするかをなかなか決められない部分もある。そのため親戚や地域への根回しも必要かと思ったりしました
それにしても自分の家が施主(喪主)をやってみると人が亡くなるというのはいろいろな意味で一大事だというのが身にしみてわかる。そして自分の死というものについてもいろいろ考えさせられます。今後は直葬家族葬のような形式が増えていくと思いますが、どのような形式でも葬儀というのは亡くなった人偲ぶとともに、死というものを考えさせてくれる、まあ言い方があれですが良い機会なのかもしれません。

*1:○○の中には葬儀のコース名が入ります。今回選んだの一般葬(参加者100人未満)のコースです

*2:「御祈祷料」や「御礼」ともいう

*3:神葬祭では遷霊祭という言い方もします