『日本人の生き方』_Posted at 01:07 |

『日本人の生き方』を読んで思ったこと、
それは宗教や信仰についてだ。


「悪は、絶対に許してはならないという、
ひじょうにきびしく単純な倫理観が、
現在のヨーロッパ、
特に歴史の浅いアメリカ社会を強く支配している」(p53)
アメリカでは、
ピューリタンの信仰に基づき、
いちばん厳格な、
いちばん健全な教育が行われているはずの大学で、
[…]男の子はLSD
女の子はマリファナへと救いを求めている」(p61)

人の信仰をとやかく言うつもりはないし、
その教義を
全身全霊をこめて全うしようとする
人の存在を否定するつもりは毛頭ないが、
私は
上のような
宗教の悪い部分を目の当たりにすると
「自分が、神の立場に立って、
人を裁いてはならない」(p77)と強く思い、
無神論者の立場を貫こうと思う。




この本は
そんな私を後押ししてくれる
一冊となったわけだが
奇しくも
池田晶子は『14歳からの哲学』の中で
「科学は、
この宇宙が『どのように』存在しているかを
説明するだけであって、
『なぜ』
そのように存在しているかと問うことは、
最初からしない[…]」(p173)と
書いている。

一見関係なさそうにみえるが、
この「科学」を「宗教」に
「宇宙」を「教義」に
読み替えれば
本書で言うところの
安易に乱立している
信仰宗教への警鐘と読み取れると、
思うのは私だけでしょうか…。