マーラーの交響曲第二番「復活」のみを指揮する社長について

見出しは演出です(本当は「社長」というより「実業家」)。
 
人力検索はてなの質問から。
http://q.hatena.ne.jp/1071502967

マーラー交響曲第二番《復活》だけをレパートリーにしてる変った指揮者がいるって話を聞いたんですが、どなたか詳しい事教えてください。

そんなすごい人がいるのかどうかと思って調べてみたら、本当にいたのでした。
ウィキペディアの記述。
ギルバート・キャプラン - Wikipedia

1967年創刊のアメリカの経済誌「インスティテューショナル・インベスター」の創刊者として実業に携わる傍ら、本格的に指揮法を学び、現在ではマーラー交響曲第2番「復活」のみを専門に振る指揮者として有名になった。

キャプラン指揮ウィーンフィルのマーラー「復活」

ところで,キャプランは1987年にはロンドン響を指揮してこの作品のレコーディングを行っているのですが,これまで17万5千組もの販売実績があり,この作品で最も売れた録音なのだそうです。

評判は、まぁ普通。
あとはこんなところを参考に。
ギルバート・キャプラン - Google 検索
指揮者というよりは研究者的な人だと思いますが、努力は評価したいと思います。
音楽聴きの玄人によるご意見。
トロンボーン吹きによるクラシックの嗜好: マーラー:交響曲第 2 番《復活》/キャプラン [DG]

キャプランは自身の演奏過程で持ち上がる楽譜上の問題点をクリアすべく、音楽学者のレナーテ・シュタルク=フォイトと協力して新校訂版の計画を立てます。ウィーン、ミュンヘン、ニューヨークなどに散らばる 14 ものマーラーの自筆譜を参照し、数百ものミス (間違った音、消された音、間違った楽器に割り振られた音、間違ったテンポ、不正確なダイナミクス、間違ったアクセント、位置の違うクレシェンド・ディミヌエンド、指揮者・合唱・ソリストへの判りにくい指示など) を直しました。この新校訂版は国際マーラー協会からもお墨付を貰い、2005 年に出版されます。

肝心の演奏ですが、《復活》に惚れ込み四半世紀もの間《復活》を振り続けてきた男の演奏、さぞかしロマンチックで愛に溢れた熱演なのだろうと想像したのですが、実際は、実に禁欲的といいましょうか、楽譜をそのまま音にすることによってマーラーへの忠誠を示しているような、そんな演奏でした。

やはり、アーチストという感じじゃないなぁ。
世間的には「音楽家の社長」というとこちらのほうが有名ですね。
大賀典雄 - Wikipedia

静岡県沼津市千本松原生まれ、1949年、旧制静岡県立沼津中学校を卒業後、東京芸術大学音楽学部声楽科に進学、 同校在学中にソニー(当時の東京通信工業)のテープレコーダーにクレームをつけたのがきっかけで同社嘱託となる。ドイツに留学し、ベルリン国立芸術大学音楽学部卒業後、広告部長とデザイン室長を兼務して現在のソニーブランドの礎を築いた(現在の『SONY』ロゴは大賀の手によってデザインされた)。入社してしばらくの間、バリトン歌手としても活動していた。1964年に34歳にして取締役に就任。1973年には、ソプラノの伊藤京子、山田一雄指揮東京都交響楽団との共演でフォーレのレクイエムのレコードが当時のCBSソニーから発売された。1982年に社長に就任し、その後、会長、取締役会議長、名誉会長を歴任し、2006年4月1日より相談役。

うわー、こんないいもん売ってたよ。
大賀典雄指揮 ベートーヴェン「第九」(アマゾンのアフィリエイトつき。DVDのアフィなしの貼りかたがよくわからない)
同姓同名の人じゃないだろうなぁ。一応発売元ソニーだし。
そのほかの大賀典雄の商品(これもアマゾンのアフィリエイトつき。どうもすみません)
こちらのほうは、買う人がいるかどうか不明だけど、一応。
Amazon.co.jp: マーラー:交響曲第2番: 音楽: キャプラン(ギルバート),ムーア(ラトニア),マイケル(ナージャ),ウィーン楽友協会合唱団,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団,マーラーアフィリエイトなし)
そのほかのギルバート・キャプランの作品アフィリエイトつき)
何となく「茂造はまだか」というフレーズが頭から離れませんでした。
ぽっどきゃすてぃんぐ落語: 6月7日 「寝床」 柳家さん弥