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愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt)

2012-02-03

lovelovedog2012-02-03

[]どういう人がネットの偽情報に釣られやすいかという調査がまとまった(挑発的な見出し)

「偽情報」というほどでもないんですけどね。見出しは演出です。まあ単なる情報の再利用・誤利用ということで。

 本日の画像は「挑発的な服装」で画像検索したものの中から選んでみました。

 

https://twitter.com/#!/jrgamo/status/164715200283541505

"どういう女性が性犯罪の被害者になりやすいかという調査がまとまった。それによると、「挑発的な服装の女性がいたから」という犯行動機はわずかだったという。警察庁の科学警察研究所が全国の警察を通じて性犯罪の被害者と容..."... http://tmblr.co/ZQiaWyFjA1Bb

 別にこの人が再発見したわけじゃないみたいだけど、リツイートされ具合はこの人が一番多かった。1000人以上ですかね?

 まあこういうのが最近出れば、新聞のニュースとして出ないことはあまりないんですが…。

↓これは伝聞情報に失敗した例。

https://twitter.com/#!/jiro0606/status/164717278817042433

↓ 性犯罪の犯人が「なぜその被害者をターゲットにしたのか」の動機について。「挑発的な服装だった」ではなく「警察に届けなさそう」というのがトップというのは、リアルでゾっとする。正しい服装指導は「露出を控えなさい」とかではなく、「黙ってなさそうに見える服装」ということか。

「犯人」でもないし、「「警察に届けなさそう」というのがトップ」でもない。

 元tumblr

http://jrgamo.tumblr.com/post/16863728357

 その元テキスト。

どういう女性が性犯罪の被害者になりやすいかという調査がまとまった。

どういう女性が性犯罪の被害者になりやすいかという調査がまとまった。それによると、「挑発的な服装の女性がいたから」という犯行動機はわずかだったという。警察庁の科学警察研究所が全国の警察を通じて性犯罪の被害者と容疑者に聞いた初の調査の結果である。

容疑者545人に、その被害者を狙った理由を聞いたところ、「挑発的な服装」を挙げた者はわずかで、「おとなしそう」「警察に届けないと思った」の方がはるかに多かったという。「性犯罪は被害者が誘発したかのような偏見があるが、実態は違うことが裏付けられた」と担当者は話しているそうだ。

 で、さらにその元テキストを探すと、リンク切れ

→via:犯罪性2

 必死モードでソース探してみたけど、はてな増田とか個人のブログでの典拠不明な伝聞情報しか見つからない。

 とりあえず、一番近そうなのは多分これ。

自己責任という呪術 - 地下生活者の手遊

* 性犯罪−大人しそうな女性が狙われる 

どういう女性が性犯罪の被害者になりやすいかという調査がまとまった。それによると、「挑発的な服装の女性がいたから」という犯行動機はわずかだったという。警察庁の科学警察研究所が全国の警察を通じて性犯罪の被害者と容疑者に聞いた初の調査の結果である。

容疑者545人に、その被害者を狙った理由を聞いたところ、「挑発的な服装」を挙げた者はわずかで、「おとなしそう」「警察に届けないと思った」の方がはるかに多かったという。「性犯罪は被害者が誘発したかのような偏見があるが、実態は違うことが裏付けられた」と担当者は話しているそうだ。

この調査は、科警研が警察庁捜査一課の協力を得て、1997年10月から98年1月までに全国の警察署で扱った強姦(ごうかん)、強制わいせつ事件の被害者と、検挙された場合は容疑者を対象に実施したもの。

被害者703人のうち、原則として18歳以上で依頼が可能と警察官が判断した人に調査票を渡し、女性204人から回答を得たという(約54%が強姦事件)。

容疑者については、警察官が聞き取りをして記入した。14歳以上の545人分(同52%)を分析した。

なぜその被害者を襲ったののか、という容疑者に対する質問では、「前からつけ回していた」「相手が納得していると思った」など16の理由の中から容疑者が複数選択で選んだところ、「挑発的な服装をしていた」は全体で5%に過ぎず、「好みのタイプ」「だれでもよかった」は約1割だった。

最も多かった「理由」は罪種で違い、強姦事件では「警察に届け出ることはないと思った」(45%)。強制わいせつ事件では「おとなしそうにみえた(抵抗されないと思った)」(48%)が多かったという。

一方、被害者に事件当時の状況を聞くと、ナイフなどで脅された人は1割で、「無理やり体を押さえつけられた」「殺すぞ、などと言葉で脅された」人が多かったそうだ。被害者の7―8割が強い恐怖やショックを感じ、特に強姦事件では7割が「言うことを聞かないと殺されるかもしれない」と思ったと答えたという。

「1997年10月から98年1月」って、情報めっちゃ古いやん。

 もう少し信頼できそうなソース。

性暴力と学校.その現状と課題.(pdf)

(前略)

科学警察研究所防犯少年部付主任研究官である内山絢子(性犯罪被害者の被害実態と加害者の社会的背景)『警察時報』No.11、2000 年)によれば、「強姦加害者は「会社員」がもっとも多く24.5%、学歴は「高卒以上」が54.7%であり、「法律婚」をしているものが30.7%である。また「補導歴」があるものは14.6%にすぎず、強姦加害者の非特殊性が示されている」としている。

9 内山(前掲書)によれば、犯行場所でもっとも多いのが「自宅」で33.3%、次がオープンスペース(公園、川原、神社の境内など)で16.6%となっている。自動車の利用は強姦事件の25%に見られ、脅したりだましたりして他の場所へつれていくことが多いという。

(中略)

11 同じく内山によれば、強姦犯罪においては、少年の79.0%、成人の61.2%が、計画を立ててから犯行に及んでいる。また、その女性を「被害者」として選択した理由は、「警察に届け出ることはないと思った」37.5%、「おとなしそうに見えた」36.1%であり、「挑発的な服装をしていた」を選んだものは5%に満たなかったという。

12 内山(前掲書)によれば、襲われたときに「必死に相手を攻撃して抵抗した」とする被害者は35.5%であり、「なにもできなかった」とするものも33.6%いた。なにもできなかった理由としては、「このまま殺されるかとおもった」「こわくてなにもできなかった」などをあげている。

(後略)

 …数字違わなくね?

 でも、だいぶ元情報に近づいてきた!

http://anond.hatelabo.jp/20090407204414

調査をまとめた科警研防犯少年部の内山絢子主任研究官は「『挑発的な服装をしているから襲われる』とよく言われるが、実際にはさほど理由にはなっていなかった。偏見が被害者に声をあげにくくさせている面もあるので、実態を多くの人に知ってほしい」と話しているという。つまり、襲われないように地味な服装をしていると、かえって標的になりやすいということらしい。

akira's room: 襲う理由

※↑の記事の元になっている文献は、現在入手できませんが「性犯罪被害者の被害実態と加害者の社会的背景」(警察時報 No.11、2000年)だと思います。(県立図書館にもなかった。泣)

 国会図書館にはありました。警察時報社から引用。

警察時報バックナンバー2000(平成12)年度

●10月号『予想論述問題集(法学編) 』

性犯罪の被害者の被害実態と加害者の社会的背景(上)

内山絢子

 3回分載だったみたいです。

 

 ということで、

・「性犯罪の被害者」じゃなくて「強姦犯罪」?

・「「挑発的な服装」を挙げた者はわずかで、「おとなしそう」「警察に届けないと思った」の方がはるかに多かった」ではなくて「強姦犯罪においては「警察に届け出ることはないと思った」37.5%、「おとなしそうに見えた」36.1%だそう」? 単純に「(性犯罪の犯人の動機が)「警察に届けなさそう」というのがトップ」というのは誤情報。

・情報的には15年前なので、今もそうかは分からない

 

 正確な情報的には、こんな感じ?

どういう女性が性犯罪の被害者になりやすいかという調査が警察時報」2000年10-12月号に掲載されているようである。内山絢子氏(肩書は多分科警研防犯少年部の主任研究官)によると、16の理由の中から容疑者が複数選択で選んだところ「挑発的な服装の女性がいたから」という犯行動機はわずかだったという。警察庁の科学警察研究所が全国の警察を通じて性犯罪の被害者と容疑者に聞いた初の調査の結果である。

容疑者545人に、その被害者を狙った理由を聞いたところ、「挑発的な服装」を挙げた者は全体で5%に満たなかった強姦犯罪においては「警察に届け出ることはないと思った」37.5%、「おとなしそうに見えた」36.1%だそうである。(強制わいせつ事件では「おとなしそうにみえた(抵抗されないと思った)」(48%)、強姦事件では「警察に届け出ることはないと思った」(45%)という数字もあるようである)。「性犯罪は被害者が誘発したかのような偏見があるが、実態は違うことが裏付けられた」と担当者は話しているそうだ。

 今はどうなのかが知りたいし、警察庁の公式調査発表も読みたい。

 

(2012年2月8日追記)

 元資料が「性犯罪被害の実態 性犯罪被害調査をもとにして」(警察学論集 / 警察大学校 編 53巻3-6号、2000年)なのでは? というコメントもありました。「警察時報」「警察学論集」どちらも国会図書館にはあるみたいなので、機会があったら見てみます。

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