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愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt)

2012-03-16

[]バンダジェフスキー氏の「セシウムが心臓に」であまりあわてないようにするためのテキスト

 今現在日本での講演真っ最中ながら、専門家にフルボッコ状態の放射能の専門家、ユーリ・バンダジェフスキー氏なわけですが…俺がもうずーっとネタにしてたのに、やっと気がついたか、という感じです。

 以下のまとめとか読んでみてね。難しいけど。

バンダジェフスキー氏と心臓・セシウムに関する専門家のロングトーク - Togetter

@hachimenさんのバンダジェフスキー文書に対する見解 - Togetter

バンダジェフスキー先生のデータはかなり変  ←専門家諸氏の本音 - Togetter

 

 もう少し素人にもわかりやすいところがあったんで、言及リンク。

[mixi] 汚染・被曝について

 ちゃんとリンクできてますかね? 再掲【バンダジェフスキー氏の論文に見る体内のセシウム挙動についての誤謬】

 mixiなんで、ちょっと長めに引用してみます。

まず、セシウムは筋肉に蓄積すると一般的に言われています

が、バンダジェフスキー氏は甲状腺などにも多く蓄積するとしていると喧伝されています。

彼のデータはこんな感じです

http://blog.livedoor.jp/bug_and_flowers/archives/839102.html

 表があるんだけど省略。

6例の乳児の13の臓器におけるセシウム137レベル。膵臓、副腎、心臓だけではなく、胸腺、胃、小腸などでも非常に高いレベルのセシウム137が検出された。症例1と2では膵臓セシウム137は肝臓の44〜45倍のレベルである。

1997年のゴメリ州で死亡した10歳までの52例の小児の13の臓器でのセシウム137の平均。セシウム137の平均レベルが最も高いのは膵臓を含む内分泌組織である。甲状腺のセシウム137は肝臓の6倍である。内分泌組織の次に高いのは930Bq/kgの胸腺である

 もう一つ表があるんだけど省略。

検死データの方で見ると

甲状腺1kgあたり2054±288ベクレル

心筋1kgあたり478±106ベクレル

骨格筋1kgあたり902±234ベクレル

このデータから見ると「甲状腺に最もセシウムは溜まるんだ」と思いそうだが、そもそも甲状腺は1kgも無い

甲状腺の重さは大人でも10〜15gしかなく、5歳児だと5g程度、1歳児で1.5g程度である

心臓の重さは、5歳児で約220g

骨格筋は5歳児で約7kg程度です

仮に5歳児として、各臓器・器官の重量からみた実際のセシウム137の放射線量は

甲状腺 10.27ベクレル

心筋 104ベクレル

骨格筋 6314ベクレル

(誤差範囲省略)

この割合です。

つまり体内に入った放射性セシウムの大部分が骨格筋に蓄積するのであって、甲状腺や心筋に蓄積される放射性セシウムは、全体から見ると少ない

体内に入った100ベクレルの放射性セシウムが甲状腺と心筋と骨格筋にこの割合で蓄積するとしたら

甲状腺に0.16ベクレル、心筋に1.6ベクレル、骨格筋に98.2ベクレル蓄積することになります。

これで「甲状腺や心筋に蓄積しやすい」といえるでしょうか??

 まあ「甲状腺と心筋と骨格筋」だけに蓄積するわけでもないと思うし、心臓とか甲状腺の重さはよく分からない。

 検索した限りでは、心臓は「だいたい握りこぶしぐらいの大きさ」ってのが一般認識。重さは「大人で250〜300g程でグレープフルーツ約1個分の重さ」とか。小さいけれど働き者です。分かりやすく、体重50kgで250gとすると、全体重の40分の1? こないだTOKIO山口達也くんが「セシウム20.47Bq/kgの内部被曝」ってあるけど、ざっくり50kgとして全身で1000ベクレル? 多くても2000ないよね? 骨格筋の重さは「体重の50%」ぐらいらしいけど、これは鍛えてる人とそうでない人とだいぶ差があると思う。山口達也くんの骨格筋25kgで、心臓250gって…100:1? これが60:1ぐらいの溜まり具合になるんだから、確かに心臓にはよく溜まる。笑。ざっくり骨格筋全部あわせて1000ベクレルでも、心臓は20ベクレルないよね?

表を見ていただいたら解りますが、上のkgあたりの放射能が高いものから甲状腺・副腎・脾臓・胸腺と軽い臓器や器官、下になると肝臓・脳・肺など重い臓器があり、様は臓器の重さを無視して重量あたりで考えるのが間違っているのだと思います。

その中でも骨格筋は重たいのに上にあります

答えとしては従来説通り「ほぼ筋肉に蓄積する」が正解です。

 中略。

またバンダジェフスキー氏は

セシウム137の濃度は、乳児>小児>成人の順に高かった。すなわち、年齢が低いほどセシウム137の蓄積が多かった。

としているが、細胞分裂が活発な子どもほど蓄積が多いというのは、矛盾している。本来は新陳代謝が活発な子どもほど排泄が早く、濃度が下がるはずである。

『長寿命放射性元素体内取り込み症候群=Syndrome of long-living incorporated radioisotopes(SLIR)』

については氏がそう述べているだけで、病理学的な話しももしきい値も根拠データが薄弱である。

心筋に10ベクレル/kgとすると、5歳児の子どもとして心臓に2.2ベクレルの放射性セシウムで危険となります。

実際はカリウム40でも10ベクレル程度、既に心臓に存在するので、その程度で影響が出るとはとても考えにくい。

実際心臓から600ベクレル/kg検出されていますが、心臓でそれだけあれば体内のセシウム総量としては、凄い値になるはずで、そこまでいくと因果関係云々出来るかもしれないが、単に心筋の代謝異常が起きている子どもの心臓の線量がその程度であっただけであって対照実験が無く因果関係が証明できているとは到底いえない

 

http://harmonicslife.net/Blog/2011/GensBlog/20111004/lesvos_V1.2s_E.pdf

 

日本語訳がありましたので追記

 

http://www.crms-jpn.com/doc/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E7%89%A9%E8%B3%AA%E3%81%A7%E6%B1%9A%E6%9F%93%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%81%AE%E8%AB%B8%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%9D%9E%E3%82%AC%E3%83%B3%E6%80%A7%E7%96%BE%E6%82%A3%E3%80%80%EF%BC%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E6%95%99%E6%8E%88.pdf

 

このようなECRRの論文データを見ても解ると思いますが、対照データなども無く、非常に根拠に乏しい内容です。

 心臓から600Bq/kgだと、実際には重量で150bq、骨格筋には60倍として9000bqですかね?

 ちょっとペクチンに関する言及は略して、

長くなってしまいましたが

体内でのセシウム挙動の詳しい内容はこちらです

 

人体中の放射能 (09-01-01-07)

http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-01-01-07

137Csの体内分布

http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010107/04.gif

 

というか放射性セシウムが甲状腺などに蓄積しやすいとか言ってるのはバンダジェフスキー氏しか知らないですし、いろんな臨床データから否定されてます。

またバンダジェフスキー氏が示すしきい値が正しいなら、体内のカリウム40などからの被曝線量よりも低い値になってしまい、そもそも成り立ちません。カリウム40も心筋に10ベクレル程度存在します。

よって、氏の理屈もしきい値ペクチンの効果も全て明確に否定できるものであって、この論文などを元に放射性セシウムの疫学的影響を考えるのは根本から間違うことになります。

実際はカリウム40と同じようにセシウム137も筋肉に蓄積し、全身に分散し、特定の臓器に集中的にダメージを与えたりしません。

なのでベクレルという単位で見るとカリウム40の4分の1程度(1000ベクレル程度)の量であれば、全く影響は無いといえます。(セシウム137の実効線量はカリウム40のほぼ倍なので、ベクレルで4分の1なら、内部被曝の線量として2分の1、つまり年間0.1ミリシーベルト程度)

また体内のカリウム40の量はほぼ全ての食品にカリウム40が含まれるので変わりませんが、セシウム137などは汚染度が下がれば当然、生体半減期で減っていきます

長い目で見れば被曝線量はカリウム40>セシウム134・137となり、心臓などへの影響はむしろカリウム40の方が大きいことになります。

微量の放射性セシウムは、影響も微量だということです。

 ただ、福島・南相馬市では、「最大値は7200ベクレル」という人もあったみたいなんで要観察なんですけど…。どんどん抜けてるよね…。

 

「あー、ごめんごめん、やっぱセシウム心臓じゃなくって脳に溜まるわー、ヤブロコフ&ネステレンコの『チェルノブイリ(ニューヨーク医学アカデミー刊)読んでね!」という人は…。

 半年前に@iina_kobeさんが一人ボッコしてます!

放射能汚染に対する、科学者と一般人の典型的な会話 - Togetter

 まあ、読み物としては『今昔物語集』とか『古今著聞集』とかと同じような感じで楽しめると思うんですが、

・原典の元論文、というかひょっとしたら都市伝説のソースが英語でないので辿れない

・誰も査読してない

・誰も(多分学者は)引用していない

 という難儀もの。サンスクリット語分からなくても『今昔物語集』楽しめるよね? そんな感じ。

 これに関しては、放射脳の人がもっと気がついてきたら(というか、弾がなくなってきて言及するようになったら)ぼくももう少し言及します。日本語テキストがもう少し普及するようになってから、かな?

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