はぴの本棚

2003年からの読書日記

【2010年】

1.私のベスト5

『ヘヴン』川上未映子

『小さいおうち』中島京子

細雪谷崎潤一郎

『妖女サイベルの呼び声』パトリシア・A・マキリップ著

この世界の片隅に』上・中・下 こうの史代

(コメント)
順位をつけずに5つ選びました。

『ヘヴン』はいじめがテーマで予想通り苦しい読書でしたが、読んでよかったです。
言葉をいくら紡いでも相手に伝わらない虚しさ、限界、絶望を感じるとともに言葉の力、希望も持ち続けていたいと思わされました。

『小さいおうち』は絵本の『ちいさいおうち』も好きなのでとても楽しめました。
女中タキの回想で物語が進んでいくのですが、当時を知らないはずなのに時代の空気や人々の姿がちゃんと感じられました。
結末にも驚かされました。


細雪』は分厚いけれどそれを感じさせない素敵な作品でした。
昭和18年に最初の巻が出版されてからずっと読み継がれているのも納得。
物語の面白さはもちろん、味のある船場言葉、花見など印象に残る場面がたくさんありました。
未読の名作がたくさんあるのでこれからも少しずつ読んでいきたいと思っています。

『妖女サイベルの呼び声』はずっと読みたいと思っていた作品。
幻想的で美しい物語世界に描写の巧みさ・・・素晴らしかったです。
これから少しずつ追いかけていきたいです。


この世界の片隅に』は漫画ですが、多くの方に読んでもらいたい作品。
以前読んだ『夕凪の街 桜の国』の衝撃とはまた違うんですが、印象に残りました。


『街の灯』三部作 北村薫
『ラスト・チャイルド』ジョン・ハート
みをつくし料理帖シリーズ』高田郁著
もよかったです。



<児童書編>
             
【第1位】 『秘密の花園』 バーネット著 野沢佳織訳 西村書店 

【第2位】 『引き出しの中の家』朽木祥著 ポプラ社

【第3位】 『ミムス 宮廷道化師』リリ・タール著 木本栄訳 小峰書店


(コメント)
第1位はダントツ。
なんとなくあらすじは知っていたもののちゃんと読んだのは初めて。
これまで読んでこなかったことを後悔するほどの素敵な作品でした。
岩波少年文庫もお気に入りですが、イラストが豊富な西村書店版をあげてみました。
あらすじくらいしか知らない名作がたくさんあるのでもっと読みたいと思いました。


第2位は大好きな朽木祥さんの作品。
女性はより楽しめるんじゃないかと思います。
読み終わるとあたたかい気持ちになれます。


第3位はとてもドラマチックで先が気になり最後まで目が離せない面白さでした。
分厚いけれどそれを忘れさせてくれる作品です。


他には『つづきの図書館』柏葉幸子著 講談社
『靴を売るシンデレラ』ジョーン・バウアー著 灰島かり訳 小学館
参加している児童書コミュで教えてもらった『オシムからの旅』木村元彦著 理論社もよかったです。

  <絵本編>

【第1位】 『おとうさんのちず』ユリ・シュルヴィッツ作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房 

【第2位】 『妖精物語 遙かな国の深い森で』朽木祥作 スザンナ・ロックハート絵 講談社

【第3位】 『アンジュール』ガブリエル・バンサン作 BL出版


『きんぎょ』ユ・テウン作 セーラー出版
『ちいさなロバ』ルース・エインズワース作 石井桃子訳 酒井信義画 福音館書店
『としょかんライオン』ミシェル・ヌードセン作 ケビン・ホークス絵 福本友美子訳 岩崎書店 
『ないしょのおともだち』ビバリー・ドノフリオ作 バーバラ・マクリントック絵 福本友美子訳 ほるぷ出版
『百年の家』J.パトリック・ルイス作 長田弘訳 講談社
『ビロードうさぎ』マージェリィ・ウィリアムズ作 ウィリアム・ニコルソン絵 石井桃子訳 童話館出版
『ふしぎの森のミンピン』ロアルド・ダール作 パトリック・ベンソン絵 おぐらあゆみ訳 評論社
『よあけ』ユリー・シュルヴィッツ作 瀬田貞二訳 福音館書店 
『リスとはじめての雪』ゼバスティアン・メッシェンモーザー作 コンセル 


(コメント)
ベスト10にしようと思ったけれど絞り切れず・・・お許しを(笑)
3位以下は印象に残っているものを50音順にあげました。

第1位は想像力の翼を広げる大切さ、素晴らしさを教えてくれる作品。
第2位はずっと欲しいと思っていたしかけ絵本
色々なめぐり合わせで我が家にやってきました^^
第3位は絵の力強さに圧倒される一冊。



2.何でもベスト

<初読み作家で印象に残ったベスト>

上で書いた初読みの方以外で気になる作家を選びました。


『叫びと祈り』梓崎優

桐島、部活やめるってよ朝井リョウ

どちらも1980年代生まれの作家さん。
デビュー作ということでそんなに期待せず読みましたがとても楽しめた作品でした。
これからも追いかけていきたいです。   

『螺旋』サンティアーゴ・パハーレス著

この方の作品も堪能しました。
25歳の時に書かれた作品だそうです。




3.コミュのおかげです


『ミレニアム』三部作 スティーグ・ラーソン


『打ちのめされるようなすごい本』米原万里

どちらも自分からは手に取らなかったかもしれない作品。
よかったです!


4.今年のベスト(映画・ビデオその他)

久しぶりに映画館で楽しめた「レオニー」はとてもよかった。
長女と観た「借り暮らしのアリエッティ」も楽しめました。

あとは全てDVDで見たものです。
西の魔女が死んだ
フラガール
「ホリデイ」
マイ・ブルーベリー・ナイツ
ミス・ポター