「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「最後のヴァイキング ローアル・アムンセンの生涯」

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最後のヴァイキング――ローアル・アムンセンの生涯


アムンセン……何十年ぶりにこの名前を聞いた。そうだ!人類初、南極点へ到達した男だ!たしか小学校の教科書に載っていた。スコットとの争いがあったなあ。かすかに思い出した。


「20世紀初頭、不可能と思える行動力と強靱な精神力で、最後の秘境に挑み続けた探検家がいた。そして借金地獄、悲恋、失踪・・・。これほど比類なき、力強い人間が存在したことを読者は知る!19世紀末から20世紀初頭にかけての約30年間に世界初の北西航路横断航海、犬ゾリとスキーを使っての南極点到達、そして北極横断飛行などの快挙を遂げた不世出の探検家アムンセン。その偉業と失敗、交友関係、世間の誤解と汚名、借金、そして成就しない恋愛など影の部分にも光をあてて人物像を浮き彫りにする。南極点到達のプロセスにおいては、当時、彼以外には誰も不可能だったと思えるほどの冷静で緻密な判断と準備を整え、それを怠りなく実行に移すひとりの人間の力強さが描かれる」そのエッセンスを紹介しよう。


20世紀の初め、過去何百年も探検家を魅了してきた地理上の謎の多くは未知のままであり、世界地図に今も残る未探検の空白地点となっていた。チベット、アフリカ、アマゾン地域に入り込む者が現われ。世界中の海洋も砂漠も横断されたが、北西航路、南極、そして北極は長い間探検家を惹きつけながら征服した者はいなかった。だが、一人の男がそのすべてをやってのけた。その男は世界で初めて南極点に到達した人物として知られている。皮肉にも自分では最大の偉業になるとは思っていなかった。ノルウェー人のローアル・アムンセンだ。



その計画はまるで軍事作戦のようだった。アムンセンのやり方は、旅も探検もロマンとは正反対に合理的であり、他者が失敗したところで成功してみせた。そこは地球上で最も過酷な地であり、たった一つの過ちが命取りになる。そこでアムンセンは軍隊式の目標達成に鮮やかな手腕を見せ、世界の地理に対する認識も探検のやり方も一変させた


・アムンセンは世間の注目を集めるのがうまかった。探検の資金集めのために死と隣り合わせの冒険や地理的征服について講演して回った。新聞では大胆な行動力と国家遺産から「最後のヴァイキングと称された。「極地のナポレオン」は征服計画と作戦行動から、そして「白い鷲」は精悍な容貌からつけっれた呼称である。アムンセンは祖先のヴァイキングのようにう堂々たる体躯の持ち主だった。


アムンセンは超人的な行動の人であり、自分が企画する一大ドラマの主人公だった。アムンセンはかなり高級なエンターテイナーであり、地理上の征服とは端的に表現された麗しい芸術だった。頑固で強情だった。強固な意見と、大勢の友人と大勢の敵がいた。意に染まないことをやらせようとしてもまず無駄だった。気が乗らないと講演もしなかった。だが、姿が見えないときは、嫌いな男を救いに飛び出していた。決して休まず、つねに行動するアムンセンは、最後までリーダーに相応しく栄光の日々が過去のものではないことを見せようとした。名声は求めず、むしろ型破りの探検に対する称賛を求めた。生涯を腕と技で生きる職人でり、ほかの仕事には就けなかった


「もっと遅く生まれないでよかった。遅かったら、どこも残っておらず、月に行くしかなかただろうから」


我々は多くのことを知りすぎているのかもしれない。しかも表面だけ。北極や南極が未知の時の冒険なんて、どんな心境だったのだろう…胸が熱くなる。オススメです。(´⊙ω⊙`)


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最後のヴァイキング――ローアル・アムンセンの生涯