「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ゼロからトースターを作ってみた結果」(トーマス・トウェイツ)

 


ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)


よく、バレンタインデーで「手作りチョコ作った」っていう女の子がいるよね。(・∀・) お前はカカオから栽培したんかー!って思わずツッコミ入れたくなるよねー。溶かしただけやないかー!(笑)


さて、この本は違うよ。ほんとに「トースターをまったくのゼロから、つまり原材料から作っちゃったのだ!」


「著者が鉱山で手に入れた鉄鉱石と銅から鉄と銅線を作り、じゃがいものでんぷんからプラスチックを作るべく七転八倒。集めた部品を組み立ててみて初めて実感できたこととは。われわれを取り巻く消費社会をユルく考察した抱腹絶倒のドキュメンタリー!」そのエッセンスを紹介しよう。


・やあ、僕の名前はトーマス・トウェイツ。この度、僕はトースターを作ったんだ。時間にして9ヶ月、移動距離にして3060キロ、そして金額にして1187.54ポンド(約15万円)をかけて。本当に作ったんだ。地中から原材料を掘り起こすこところから始めて、お店に行けば4ポンド以下で手に入る、あのパンを焼く機械を作った。


・今回のトースターを作るという試みは、僕らがどれだけ他人に依存して生きているかということを教えてくれた。自給自足や地産地消という考えに憧れはあるけれども、同時にそこには不条理も存在する。今回僕は、自分たちが普段目にしているものは、長い歴史、多くの努力と知恵、そして途方もない量の燃料と材料の結晶であることを痛感させられた。あの平凡なトースターでさえもそうだ。それにかかった膨大なコストのすべてを払う義務は消費者にはないのかもしれない。でも、そうだとしても、そのコストが無駄にならないように、考えを尽くすべきだと思う。つまり、なるべく長持ちするものを買い、廃棄するのにも工夫をし、お金をかけようと言うことだ。


・将来、製品には2冊の取扱説明書をつける必要があると思う。1冊は、どのように製品を組み立てて使うかについて記したもので、もう1冊は、その解体方法を説明するものだ。そうすれば、材料、材質別にゴミを分別することができ、品質を落とさないリサイクルが容易になるはずだ。


学生時代に、トースターを、電気ポットを、電子レンジを組み立てる経験をするのはいいかもしれない。そうすればきっと、ものをより長く使い、修理し、手入れするようになるはずだ。そして「ただ店に並んでいる」製品が、より多くの意味をもっていることに気づくことができると思う。


もしもう一度トースターを作るとしたら、前回とは違う方法を試したいかと聞かれることがある。僕の答えは「もちろん!」だ。具体的にはどのあたりを?「全部!」


考えさせられるなー!すべてのモノは多くの人の知恵と努力の結晶で出来ているんだね。超オススメです。(・∀・)


 


ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)