[]ALTAR BOYZを、出来ればGOLDを見てくれ|ミュージカル『ALTAR BOYZ』

『ALTAR BOYZ』Team GOLDのプレビュー公演を観てきた。
 一言で言えば「やっぱりアルターは最高」だった。
 これだけ言われてもなんのこっちゃの方も多いと思うので一応注釈すると、『ALTAR BOYZ』というのはオフブロードウェイから輸入されたミュージカル作品である。
 細かいことは公式サイトが全部教えてくれるからそこを読んでください。→(公式サイト)大切なことはみんな公式が教えてくれます。
 でもめんどくさいからどうせリンクも踏まずに読み進めるひともいるだろうと思うので、一応キモの部分だけは上記から拝借した。この上なく分かりやすい説明なので、私が言葉を尽くして説明するより以下を読んでもらうのが一番早い。問題があれば教えて欲しい。大有りだと思うけど。勝手にお借りして申し訳ございません。

アルターボーイズとは、神と司祭に仕える美しき男子たちのこと。5人の使徒たちがボーイバンド(ダンスボーカルグループ)を結成し、“福音”の歌とダンスで愛を説き観客たちの魂を救う。舞台は、2017年世界ツアーの、まさに日本ファイナル公演!きょうもアルターボーイズの5人のメンバーが観客たちの魂を浄化しようとステージ上に勢揃いした。
『汝、罪あらば懺悔せよ!』
人種差別移民差別ゲイ差別・・・そんな現代の難問が知的な比喩に姿を変えて、ファンキーでコミカルな愛と希望にあふれた5人が観客を魅了する。はたして、この5人の使徒たちは日本ファイナル終了までに観客たち全員の魂を救うことができるのか。LIVE SOUNDに乗って、SONG×DANCE×ACT!美しきアルターボーイズの熱狂が再びやってくる!!


 そして私たち観客はその『ALTAR BOYZ』の世界ツアー日本ファイナル公演にボーイズを観に来た観客である、というテイでストーリーが進むのである。
 2009年の初演から根強いファンに支えられ、1〜2年のスパンでたびたび再演を繰り返しているこの作品に私が最初に触れたのは2012年の前々回公演、再再演。 FINALと銘打たれた公演のTeamRED、初演メンバーが集っているチームの公演を観た。TeamREDに参加していた橋本汰斗くんのファンが私の周りにはとても多かったので、そのひとたちに勧められての観劇だった。そのときはとてもレベルの高いパフォーマンスが観られたすてきな公演だったなあというだけで終わった。
 そんな私がボーイズのオタク、もといファン、日本公式で呼ばれているところの『アルターガールズ』とやらになったのは前回、2014年。一度FINALとして一つの区切りを迎えてから、再度『ALTAR BOYZ』が生まれ変わった公演だ。LEGENDとして初演メンバーがそして新生REDとして今年の公演GOLDにも参加しているふたりが名を連ねていたそこで新生REDを観て、私はアルターガールズというものになった。
 2012年と2014年の何が違ったのかというと、単純に出演者が違ったというだけなのだけど、そんな単純な違いが私にとっては大きな違いだったのだ。
 前回公演で新生REDを観て私は初めてオフブロードウェイで生まれた『ALTAR BOYZ』という作品そのものの面白さを知った。
 そう、『ALTAR BOYZ』という作品の本質は、レベルの高いパフォーマンスでもボーイバンドの疑似的ファンとして騒げることでもなく、戯曲と楽曲、双方のミュージカルとしての完成度の高さにある。

 堅苦しい自分語りはここまでにして、前回公演から2年強待った2017年の再々再再演、プレビュー公演はTeamGOLDを観劇してきて今私が声高に言いたいのは『とにかくこの記事を読んだお前ら全員ALTAR BOYZを観てくれ、出来ればチームはGOLDを観てくれ』ということである。

 初演メンバーが揃っているLEGACY、公演数も多いんだし公式的にもそっち推してるんだからそっちを選びたい、そっちのほうがいいんじゃない? 知ってる顔も多いし……と考えるひとが多いと思う。
 しかし個人的にはどちらか一回しか観ないのであれば絶対絶対絶対絶対GOLDをお勧めする
 LEGACYよりもGOLDの方が作品自体の面白さを直に楽しめる。と私は思う。これは前回公演のLEGEND/新生REDのころからずっと思っている。勘違いしないで欲しいのが、私はLEGEND/LEGACYをdisってるわけではない。単純に、私が人に勧めたいのは『ALTAR BOYZ』って作品の魅力に気づいて欲しいからで、それはGOLDのほうがより顕著に伝わると思うからだ。もちろんLEGACYも、まだ初日開いてないけど、絶対素晴らしい公演に仕上がっていることだろう。それでも私はGOLDを観て欲しい。そして知って欲しい。『ALTAR BOYZ』って作品がどれだけ面白おかしく楽しめて笑えて泣けて心躍るかを。

 知っているひとも多いと思うが、私は2014年公演の新生REDの5人が大好きだった。私にアルターという作品の本質を教えてくれた特別なメンバーだった。だから、2016年の秋に今回のGOLDのメンバーが発表されたとき、ボーイズが来日するのはとても嬉しかったけれど新生REDがもう揃わないという事実がとても悲しかったことを覚えている。だからチケットもあまり積極的に取れなかった。なんだかんだ言いながら新生REDの5人がみせてくれる『ALTAR BOYZ』にとても熱中していたから、箱推しとしては大山マシューと法月マークが残っていても、あとの3人が違うABZを素直に楽しめるか不安だったのだ。
 初日のチケットも、最近になってやっと手配した。休職し始めて心にゆとりが出来たこともおそらく大きい。一番には、今『ALTAR BOYZ』に触れたらちょっとは元気になれるだろうと思った。

 結果はご覧の通り。
 新生REDの5人は恋しい。でも、GOLDのみんなも間違いなく私の大好きな『ALTAR BOYZ』をまっすぐに体現してくれていた。
 もうめちゃくちゃ元気になった。
 見ているひとのほうが目を覆いたくなるようなはしゃぎ方をしていて大変申し訳ないのだが、嬉しいのだから仕方がない、許して欲しい。現在進行形でチケットを増やしまくっている。ありがとうアルターボーイズが来日する世界。世界はアルターボーイズが存在するというだけで優しい。

 上の引用にも少々あるのだが、ABZはただ楽しいだけのボーイバンドの話ではない。もちろんそれも魅力のひとつだが、キャッチーでノリノリになれるメロディの間に見え隠れするドラマにこそこの作品の本質はある。
 マイノリティーであることを個性のひとつとして認め、あるがままに肯定する物語。
 それが『ALTAR BOYZ』のもうひとつの姿だ。
 世界各国で上演されているABZだが、日本版はどの国のものよりも激しくダンサブルな振付だという。そこに北丸雄二氏による歌詞と台詞の名訳が加わり、全編生バンドサウンドでお送りするキャッチーなメロディ。
 はっきり言って日本版『ALTAR BOYZ』は贅沢の極みだ。これを見ずに死ぬ人がいる。なんという不幸だろうか。


 私がくどくどと能弁を垂れるよりも、チケットを買って実物を観るのが何より速いと思うので、百聞は一見にしかずとも言う、明日以降の公演チケットが各プレイガイドで絶賛発売中だ、ぜひ観に行ってみて欲しい。ボーイズは一度来日したら1〜2年はまた世界ツアーに出かけてしまうので、見逃さないように。



 以下は今日私がGOLDを観て個人的に感じたこと。
 ネタバレ満載なので追記とする。閲覧は自己責任で。









 GOLDは新生REDの流れをすごくまっすぐに汲んだチームだと思う。なんというか、素直。ちょっとひねた言い方をすると優等生にも見える。悪く言えばインパクトに欠ける、外連味はない。でも、素直にまっすぐアルターという作品を楽しむことが出来るチーム。

 大山マシューは前回よりかなり余裕があるように見えた。本人もパンフレットで語っていたとおり、LEGACYと比べたりしなくなったところが大きいんじゃないかと個人的には思っている。体型にも余裕が、、、というといじめになってしまうのであんまり言わないけど笑、そういうの置いといてマシュー求心力がREDのころよりも目に見えて強くなった。リーダーとしての自覚って言えばいいのかな。2年の間に踏んだ場数がそうさせるのか。昔は身体は大きいし歌も本当に上手いのに意外と気が小っさくて本人の持つ武器の大きさとちぐはぐで見ていてはらはらすることが結構あった。それさえなければすごく見ごたえのある役者なのになあって残念に思っていたから、これからの大山真志が楽しみだなと改めて思う。客席もだいぶ見る余裕が出てきたみたいだし、マークの好意の受け止め方ひとつだって、前回はもっと持て余しているようにすら見えたのに、今回は受け止めて置いておけるくらいの懐の広さを感じた。
 このマシューにはマークちゃんじゃなくても恋をするかも。あとは色気だな!笑

 法月マーク。私は3人のマーク(中河内マーク、橋本マーク、そして法月マーク)を観ているけど、のりくんのマークが一番好きだ。法月康平という役者は役に特殊な色が付いていれば付いているほど伸びる面白い芝居をするひとで、本当はもっと売れてもいいのになーと常々思う。彼の演技巧者ぶりを知らないひとがいるのは勿体無い。マークという役は彼の持ち味を最大限に生かせるすてきな役で、マークを演じているときの彼は世界一かわいい男の子として私の目には映っている。2014年からずっと思ってたけど斜に構えてずっと言わなかったけど、2年経ってもこの気持ちに変わりはなかったので今改めて言おう、法月マークは本当に可愛い。板の上にいる間、世界で誰よりもマシューが好きで、彼を誰よりも見つめている。マシューに対しての絡み方は前回よりも数段ソフト。私は今回のマシューとマークの関係性が爽やかですごく好きだ。ABZにおけるマシューのかっこよさの半分はマークの目のハート具合から生まれると言っても過言ではないので、そういう意味でも法月マークは本当に優秀。
 誤解を恐れずに言うと、マークという役だけを捉えれば、実は私はあまり好きではない。むしろ苦手なくらいだ。けれど法月康平という役者が演じるマークを観ていると、彼が最上級にキュートに見えてくる。そのくらい素敵なマーク。のりくんのおかげで私はマークを好きになれたんだなあ。
 今回『Epiphany』のなかの振付で後ろにいるボーイズたちに振り返ってそれぞれエアー〇〇をしているのだけど、そこのマシューとマークちゃんのやりとり(とそのときのマークちゃんの笑顔)が本当に可愛かったので、脳内の映像を皆さんに配信してあげられないのが非常に残念です。
 それと、ファンサを滅多にしない。客席に居る女は全員ジャガイモか何かだと思っているにちがいない。そんな法月マークちゃんが私は大大大好きだ。
 2回以上観る人はこの人のマークをずっと追いかけていると、彼がどれだけの集中力で約2時間マシューを見つめ続けているかよく分かるのでお勧め。試してみてください。

 松浦フアン。役者抜きでABZという作品を戯曲だけでみたとき、私はフアンちゃんという役が五人のボーイズの中で一番好きであった。彼に付随するエピソードが起承転結で言うと転、作品が転がり始める部分にあたることもある。移民の孤児であるフアンが両親の現在について知り、それを乗り越えて復活する数分間、彼のソロ曲『LA VIDA ETERNAL』とともに客席に届けられるパート。REDのとき、この役を大久保祥太郎くんが演じていて、一番心を動かされた。しょちゃんはそれはそれは泣ける、おもわず抱きしめたくなるような母性本能をくすぐるフアンちゃんを見せてくれたのだが、松浦フアンはまた違った角度で『泣いている迷子』だったなあ、というのが強い印象。すごかった、闘牛の牛みたいだった。あんなにもラビダから逃げようとするフアンちゃんを他に観たことがない。それをなだめすかして押しとどめてなんとかする他のボーイズたち。豪さんのフアンちゃんはもう少し大人で聞き分けがいいので、また違って意味でお子さまというか。台風みたいな愛おしいフアンだった。あとファンサの鬼

 石川ルーク。本人も役が決まったとき意外に思ったそうだが、今までだったらアブちゃんとかやってそうなところを、あえて暴れん坊のルークを任せたところが面白い。多分他の役をやらせても新太くんならそつなくこなしたと思うけど、一番飛び道具的で解釈の幅が広いこの役を、このカンパニーでもっとも「優等生」になりがちな彼が演じている、それ自体がとても実験的でありつつ、新太くん自身にも新しい武器を得るいい機会になる気がする。煽りもすっごく上手だった。ところどころに本人の生来の育ちの良さが滲みでてくるので、それがルークという役と喧嘩してるときもあって、千秋楽までにどう変わってゆくのかが楽しみでもある。ルークの『Calling』のパート、素晴らしかった。鳥肌モノだったね。『Body, Mind & Soul!』もノリやすかったし。歌もダンスも芝居も何をやらせてもキレッキレ。ファンサービスもたくさんしていて視野の狭まりもなく、緊張はしていたけど余裕があった。17歳とは思えない貫禄。松浦フアンちゃんとすごく相性のいいいたずらっ子。

 常川アブラハム。私は初演キャスト版ABZで一番美味しい役、つまり誰もが心を持って行かれる役は良知くん演じるアブラハムだなと思っていた。新生REDを観たときはその印象が薄まったのだけど、今回常川くんのアブちゃんを観て『良知くんのアブちゃんの流れを汲む正統派のアブラハムだな』と思った。つまり、美味しいところをきちんと持っていけるタイプの役者さんなのだろうな。前回山下アブラハムが毎公演『開演5分前に生まれました』みたいな顔で初めて見る客席に人見知りしていたのに対して、常川アブちゃんはきちんと自分の役目とタスクの多さを自認して緊張しながらもアブラハムの役割をしっかり全うしていたように映った。台本もすごく読み込んでいるんじゃないかな。『I BELIEVE』はどのアブラハムのアイビリより個人的には好みだった。これまでで一番色が薄くて、今回GOLDのアブちゃんのイメージカラーの水色っぽい歌声。踏んできた舞台のデカさに対して今回のABZみたいなちっちゃい箱で濃いおたくがいる現場って結構どぎついんじゃないかなと思うので、怖がらずに頑張ってくれたらおたくとしては嬉しいです。

 前回のアートワークや衣装のチョイスの仕方がとても好みだったので、今回はアートワークの謎の赤青とかでちょっとがっくりきていたのだけど、劇中の本場オフブロードウェイ仕様っぽい衣装はみんなはちゃめちゃ似合ってて可愛かった〜。いつも通りクロスや六芒星は入れつつ、今回は各々イメージカラー(赤:マシュー/橙:マーク/黄:フアン/緑:ルーク/青:アブラハム)があるのにフォーメーション大好きおばさんとしては感激してしまった。
 ただ衣装のチョイスに関しては一つ物申したい。メドレーのときの山本寛斎みたいなのはどうしたんですか?????

 ひとりひとりがすごく細やかに芝居が出来、歌のハーモニーのバランスやダンスのレベルが上がったこともあり、ひとつのステージとしてかなりの完成度の高さの中で、ABZという作品をフラットに伝えることの出来るカンパニーだなと思います。今後名前をよく見るようになるかもしれない役者との出会いになるかもしれないことも含めて、今GOLDを観ておいて損はないんじゃないかな。
 2回観るならGOLDとLEGACY1回ずつ観て欲しいけど、1回だけならGOLDを観てくれ。
 1回GOLDを観たとき、あなたはもう一度公演を観たくなっているに違いない。

 ALTAR BOYZのいる世界は楽しいぞ!
 幸せな気持ちで寝る!おやすみ!

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lrony
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