中古ソフト対策…なのか

既に今は状況が違うだろうけど、ドラゴンクエスト9は中古市場への出回りが遅かったと聞く。それは1年間かけたクエスト配信が理由だとか、すれちがい通信の人気が理由だとかいう意見があるようだ。中古問題に頭を痛めているゲームメーカーとしては是非とも真似をしていきたい所だろう。だが実際は、発売後1年間のダウンロードサービスもすれちがい通信ドラクエ発売以前から普通に存在するものなわけであり、本当に決め手となったのは上記の理由に加えて「まだ皆が遊んでるから手放しづらい」という点なのではないだろうか。前提としてソフトが大量に売れていることが要求されるので、他のソフトが参考にできるかというと少し難しいだろう。
そんな時にDS用ソフトであるイナズマイレブン2を見て「これだ!」と思った。なんと、カートリッジのラベルに名前を書くための空白が印刷されているのだ。ファミコンソフトの時代には裏面に名前欄が用意されているソフトも存在したが、それとは状況が違う。小さなDSのカートリッジの前面にタイトルロゴと同じ大きさで誰とも知れぬ子供のフルネームが記入されていたならどうなるかと考えれば、これは流石に買取拒否であろう。これこそ低コストで誰にでも真似できる中古対策なのではなかろうか。まあ、問題は名前欄があるからといってDSソフトに名前を書く子供がいるかどうかなんだが……と思ってたら、電車で遭遇したDSのソフトを抜き差しする子供の手に握られたイナズマイレブン2のカートリッジには、おそらく彼のものであろうフルネームが記入されていた。いける……のか?
これ、ラブプラスに導入したら良かったんじゃないかなあ。スクリーンの中の彼女を裏切らぬ誓いとしてカートリッジのラベルに本名を記入。なんか、若気の至りで恋人の名前のタトゥーを入れちゃう感じですが。

ポケモン主題歌のスピード感

レンタルショップの店内にアニソンユーロMIX的なものが流れておったんだけど、その中に収録されていた『めざせポケモンマスター』の歌詞にある「♪きたえたワザで勝ちまくり 仲間をふやして 次の町へ」というフレーズの、山賊や強盗を思わせるスピード感に耳を奪われた。なんか知らんけど途中経過の省略っぷりと、あまりにもハッキリした目的意識が男らしすぎるよなーと。「鍛えた技で勝ちまくり」と、いきなり勝ってる状態から話が始まり「仲間を増やして次の町へ」と負けた奴等が傘下に入ったら即、町をあとにするような弾丸ツアー感。
鍛えた技で勝ちまくるのも、それで仲間を増やすのも、次の町へ移動するのも、ポケモン世界の常識に照らし合わせればさほど変な話ではないのだけれど、アップテンポにリミックスされたことで聴き手の考える時間が奪われ、その高速無頼漢的イメージだけが脳内を駆け抜けていく。俺がこんな事を考えてしまうのにはおそらく理由があって、アニメのシンオウ編第1話で凄みのある笑みを浮かべつつ船でシンオウ地方に乗り込んでくるサトシからカタギじゃないオーラを感じたからだと思うんだよな。
それにしてもこの歌詞、脳内でリピート再生し続けたくなるテンポの良さだ。鍛えた技で勝ちまくり、仲間を増やして、次の町へ、鍛えた技で勝ちまくり、仲間を増やして、次の町へ……。暴力と略奪と逃走の無限連鎖。極上のピカレスクロマンの匂いがするぜ。