扉の向こう
今回の巡礼に発つ前、死を覚悟しました。
このご時世に、テロの多い地域に行くからというわけではなく、
「Ave Maria」の録音が終わったときに、自身のなかに荘厳な鐘がなるような気がしたからです。
勝手に「これでわたしの使命は終わったかな」と感じたからかもしれません。
ゆるしの秘跡はもちろん、お墓参りにも行って、特に最近お世話になった方々にご挨拶をして・・・。
地上での時間を何かと自分で算段する人間の愚かさを、今日の典礼は教えてくれているように感じます。
「知恵に思いをはせることは、最も賢いこと、知恵を思って目を覚ましていれば、
心配もすぐに消える。」知恵の書6章
「目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」マタイ25章
“いつ” “どこで” “どんな風に”地上の命が終わるのか…
そんなことを気にするより、
“どなたがお迎えに来られるか”“どこへ連れて行ってくださるのか”
ということにいつも期待して、目覚めていたいと思います。
写真:サグラダファミリア教会聖堂