朝、ベッドから出ると
5月ももう半ばだというのに
おそろしく、寒い
あわてて暖房をつけて
外の気温を見ると、3℃
きのうは18℃あったのに、
なんだって、急に、冬は戻ってきたりしたのだろう
なんだか心配になって、
窓から、外に咲いている花たちに目を凝らす
今はpåsklilja、ラッパスイセンが満開
そういえば水仙って日本では冬に咲くのだったかしら、と
思いだして、ちょっと、ほっとした
友だちが弾くギターの音を
ソファの背に凭れて、ぼんやりと聴いていたら
窓の外に、雪
甘い時間を、ゆっくりと転がす
こんな風に、誰かが近くにいる、ということが
ここで暮して、あたりまえになった
何度経験しても、かなしいものはかなしい
馴染んでいた人が、場所が、
自分の生活から欠けてしまうということ
行くのは、わたしなのに
行かないで、と、思う
"Man kan inte förlora något som man inte har."
持っていないものは、失うこともできない
自分が口にした言葉と、重たすぎる思いを引き連れて
最後の二週間を過ごすのだ