RS-LJ01(クティオ)の使用感

 先週あたり、IIJmio会員向けで安かったのでつい手を出したモバイルルーターの「クティオ」ことRS-LJ01(ネットインデックス製)。現在はD02HWとの組み合わせで利用している。これの使用感がかなーり微妙である。どのへんが微妙か。その辺をかいつまんで説明していく。

充電と給電について

 まず、充電と給電についてだが、その仕様が極めて微妙である。付属のACアダプターはAC→DC5Vなのであるが、USB miniB端子5pinであり、しかも1番と4番ともに+5VDC、5番がGNDという、あまり一般的でないタイプである。特に、4番に+5VDCが来ているのは、本来仕様外である。

 ちなみに、普通のUSBケーブルはminiB端子における4ピン目はNC(=どこにもつながってない)である。これにより、USBケーブルでRS-LJ01を充電することはできても「給電」することができない。つまり、1ピン目と4ピン目をショートさせたケーブルが必要になるが、これを行うとPC側の給電限界(USBの規格上、5VDC 300mA以上の電流は、1箇所のプラグに通してはならない)を超えてしまう。極めて謎設計。普通にACアダプタで給電じゃまずかったのだろうか。疑問が絶えない。というわけで、基本的に給電を行いながら使いたいのであれば、既製品で済ます方法は、添付のACアダプタを使うしかないという状況である。秋葉原などでUSBプラグを買える状況にない人にとっては、自作するにしてもハードル高いだろjk。

パワーセーブモードで電源が落ちる

 もう一つ変な挙動がある。D02HWと組み合わせて使っている時であるのだが、パワーセーブモードで起動し、無線LANをリンクし、いざ通信を開始すると電源が落ちるという現象である。確かにHSDPAという通信方式は、通信開始時に出力が大きくなる仕様だし、W-CDMA自体が「基地局とのリンクスピードを確保しようとする」とするときシームレスに電波の出力を増やしていい仕様なので、おそらく通信開始時にD02HW側の駆動に必要な電力が増えているのであろう。しかし、その突発電流に耐えられずに電源がバッサリ落ちている模様。これ、テストしなかったのかなあ…netindexさん。

フル出力ではせいぜい1時間弱程度の駆動時間

 上記のような問題が発生するため、D02HWとの同時持ちでは、現実的にはフル出力での利用を余儀なくされるわけであるが、これを行うとそもそもカタログスペックの100分なんていう時間はもたない。せいぜい60分弱(私の通勤ルートが京王線狭間駅新宿駅、駅までの到達時間が10分ちょっとであるため)しかもっていない。なぜこんなことになっているのだろうか。ちなみに利用時、Fonelaも真っ青なぐらいホッカイロ状態の本機であるが、恐らくEMOBILE PocketWifiのように、通信機も内蔵にしてHSDPAの通信スロット管理をもっと厳格化してやり、消費電力を厳しく管理するようなやり方が必要になるだろう。

欠点がありながらこれを使う理由

 以上のような欠点を持つ本機だが、なぜ私は本機を選んだのか。それはCFのデータカードの利用が可能であり、予備の通信機がau W05Kであるからである。モバイルルータのさきがけとして普及したPHS300はUSBのみであったし、これは大きい。車に乗せればそれだけで車の中がブロードバンド環境になる。これほど美味しいことはないだろう。特に山梨の別荘などで過ごすとき、PC普及率が1台/人を超える我が家としては無線LANで共有できたほうが楽である(もちろん、今まではともちゃ接続していたが、親機の電源を落とせないという欠点があった)。結論としては、買って良かったと思う。IIJmioMVNO契約者の方は5000円弱という破格で購入できるので、試してみてはいかがだろうか。