格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★DREAM.18〜大晦日 SPECIAL 2012記者会見

「GLORYと一緒にやります」という以外、ほぼ内容がなかった記者会見。それも海外でネタバレしていたし。何か聞かれても、決まっていないものは答えられないというスタンスで(それはそうだが)、当り障りのない答えに終始していた。

ニコ生のアンケートもさんざん。
選手も3人だけでカード発表もなく寂しい内容。「やれんのか」の時はもっと大勢呼んで景気よくやっていたが、状況の変化というより、今回は選手よりもGLORYの面々が主役という意思の表れなのかもしれない。
GLORYとの共催ということでGLORY所属選手が上がるかもしれないが、アリスターもいないし、それほどワクワクするものがない。会見ではシュルトハリトーノフの名前が出ていたが、すでにオールドネームだし、DREAM側で迎え撃つ選手もいないし、12.2GLORYからの強行出場というK-1・Dynamite時代の負の遺産を引き継いでいる。GLORYはイベントでMMAの試合もやっているが、どちらかと言えば添え物的な扱いで、先日のGLORY2でも、水野や白井が出場したMMAはキックの前の前座扱いだった。日本人では最強レベルの水野や白井を破っている選手がいるわけだから、じっくり育てればスター候補になる可能性も0ではないかもしれないが、大晦日に連れてきて盛り上がるレベルではないだろう。
DREAMの名前をわざわざ残したのは意外だった。それほどこだわるものだとも思っていなかったので。会社は精算しても、選手への未払いはチャラにしないという意思表示だろうか。
http://gbring.com/sokuho/news/2012_10/1025_dream.htm

今後、DREAMはGSIの中のMMAブランドとして開催され、これまでDREAMを製作してきたチームが引き続きイベント製作を担当する形になるという。つまり、GSIはキックボクシングイベントの『グローリー』、MMAイベントの『DREAM』の2つを所有することになる。GSIの日本支社は来年にも設立される予定で、「2013年にはグローリーとDREAMを計10回日本で開催したい」(ピエール会長)とした。

一番のポイントはここで、単なる共催ではなく、グローリー・スポーツ・インターナショナル(GSI)傘下に入るということ。そして大晦日後もその関係は続いていく。ライバル団体との興行戦争を、団体ごと買収して終わらせるという圧倒的な資金力を持ったGSIが資金を提供してくれれば、イベントの開催に困ることはないだろう。問題は、それで利益が出るかどうかだが。孫社長やら「PRIDEのアメリカの父」と言われたフィッシュマンやらPUJIやら、日本格闘技界の救世主と期待された大富豪が本当に救ってくれた試しがないので不安だ。ボクシングだが、こういう話もある。
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/49331/
IT'S SHOWTIMEを買収したGLORYは、それに見合った利益を上げられているのだろうか。
会見で、新オーナーのGSI会長・ピエール・アンドゥランは、DREAMの会見にもかかわらず、何度もキックの話をしていた。12月2日にGLORY4が控えていて、そちらもプロモーション不足なのでこの機会に宣伝しておこうというつもりだったのかもしれないが、そもそも日本で格闘技のビッグイベント自体が金にならないということを理解しているのだろうか。これはGLORY4を日本で開催すると発表した時から疑問。わざわざ向かい風が吹いている日本でやらず、ビッグイベントが満員になっている他のアジアの国でやったらどうかと思う。それでもあえて日本でやるなら、ちょっと儲からないからというだけであっさり手を引くというのはやめてもらいたい。