慈光院


世界的な日本ブーム。

クールジャパンと銘打って名所や食べ物、サブカルチャーなど

日本の魅力が世界に広がっています。

最近は日本庭園が人気で

有名な庭園を訪れる観光客が多いそうです。

日本庭園は自然の風景を

小さな空間に凝縮した世界。


そんな日本庭園ですが

箱庭的魅力の日本庭園ですが

もっとダイナミックなところがあるという情報を得て

行ってみることにしました。


その名も「慈光院」。

奈良県大和郡山にあります。

近鉄大和小泉」駅でて大和川沿いをゆっくりと歩いて行きます。

奈良といえば大仏や鹿が有名で

都市の中心部の観光地にスポットが向きがちですが

実は郊外にたくさんの魅力的な場所があるのです。

大和郡山は城下町で

金魚の養殖が盛んなこともあり、

金魚すくい日本一を決めるイベントが毎年開催されます。



大和川周辺は高い建物がなく

空が高いので心地いい。

奈良県の郊外の魅力でもあります。



目印の池を発見するものの入り口がわからない。

紅葉が眩しい季節の中

周辺を歩いてみると「慈光院」という看板を発見。



進んでいくとどんどんと木々に囲まれ

味のある小道をいつのまにか歩いています。

計算された感じがします。




建屋に到着です。

慈光院は寛文3年(1663年)に石州流茶道の祖・片桐石見守貞昌という人が

創建しました。

建屋である書院は重要文化財に指定されています。


靴を脱いで中へ。

特別な装飾もなく実にシンプル。

奥に行くと広い空間が出迎えてくれます。




広い畳部屋には仕切りがなく、

180度のパノラマが広がります。

しばし腰掛けて美しく手入れをされた日本庭園を鑑賞します。

晩秋の温かい光が差し込みます。

茶道のお寺。

そうするうちにお茶と和菓子が運ばれてきます。



庭を眺めながらお茶で一服するのは格別です。

こんな隠れ家のような場所があったなんて驚き。

そのまま庭に散策に出ます。

手入れの行き届いた木々。

静かな空間を楽しみます。



少し高台があり上がってみると

建屋全体を見ることができます。

現代からタイムスリップしたかのよう。



と、この辺りまでは

他の寺院でもある日本庭園ですが

ここからが慈光院らしさ。

庭から広がる大和郡山の景色が素晴らしい。

敷地にある庭をすべてとするのではなく

周りに広がる景色も庭であるとするのが慈光院の考え方。



景色も庭か・・

そう考えるとダイナミックで素晴らしい。


庭を楽しんで建屋に戻ると別の建屋では住職が

案内している様子が見えます。



そちらの方に向かうと

中庭があります。

額のような窓からは中庭が見えます。

別の建屋の天井には

立派な龍の絵。



落ち着き心癒された後は

空腹がやってきます。

実は食堂があり、お蕎麦が名物。

早速、お蕎麦を注文しました。

温かいお蕎麦の他に

精進料理が付きます。

自家栽培のかぼちゃやお豆の天ぷらと

肉に見立てたゆばなど

なかなかのボリュームです。



自分の足で見つけた名所は宝です。

慈光院」もそのひとつとなりました。