全国学力テストの結果に一喜一憂している場合でなく

今年も全国学力テストの結果が公表され、「地域差が」「昨年より正解率が」と色々論じられていますね。

学力や格差の問題の本質とはほとんど関係ないことばかり喧伝されているような気がしてやみません。

私は最近、来春創刊の新雑誌のために、有名私学や教育関係者、ビジネススクールの方々の話をうかがったり、その現場を見させてもらっています。
そこで感じることは学力格差の問題はとてつもなく大きなことだということです。

私が小学生だった数十年前も、もちろん格差はありました。
でも、それは「教える内容の量や、教え方の技術」の問題であって、本人や親の努力で十分カバーできるものだったのです。


このところ、取材して感じることは、もはやそのレベルではありません。
「教える内容そのもの」が、有名私学と公立小学校では変わりつつあるということです。
おそらくその傾向は今後ますます強まっていくでしょう。


その差は学力テストの結果からは全く見えてこないはずです。

教育の機会格差はここまで大きくなっていることに、出版社として果たしてなにができるのだろう、自問自答の日々です。