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時折マンガの話をします。

荒木飛呂彦『STEEL BALL RUN』22巻


ジャイロの LESSON により、遂に「黄金長方形」の回転を手にしたジョニィ。
そして更なる進化を遂げたジョニィのスタンド「タスク・ACT4」。その能力とは何か。そしてその攻撃を受けたヴァレンタイン大統領の取った行動は。


ヴァレンタインの行動が描かれる88話「ブレイク・マイ・ハート ブレイク・ユア・ハート」は、実に予想外の展開となっていました。恐らくこれはこの巻の作者コメントとも繋がっていると思われます。

仮に「恋人」が穴の底に落ちている設定があって、そこに「嫌いな友人」を身替りに突き落とすと、その『恋人』は命が助かるという状況があったとしたなら、もし、あなたならどうしますか?嫌いなヤツを突き落とす?それは「正しい行動」じゃない気がする。


殆ど哲学に近い領域に入ってきている感があります。
恐らく次の巻あたりで、荒木先生にとっての「正しい行動」というものが描かれるのであろうと考えられます。物語が深化している印象を受けますね。そのぶん、最初の頃にあった爽快感とか緊迫感、読んでいてワクワクする感覚が薄まっているというのもあるのですが。


あと余談ながら、ヴァレンタインの回想エピソードは、映画『パルプ・フィクション』の一場面を巧くアレンジしたものですね。


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