寄生虫ひとりがたり

2018-09-23 「寄生虫ひとりがたり」引越のお知らせ

[] 22:12

近日中にはてなダイアリーサービスが終了することに伴い、この日記ははてなブログに移転しました。ブックマーク等されている方は変更をお願いいたします。

https://m-urabe.hatenablog.com

2018-09-22 北から南へ

昨日から科研の関係で、院生S君と南国への旅。さすが南国、まだ完全に夏の気温で暑い。

まずは共同研究者MさんとA先生と今後の打ち合わせ。とりあえず今までの路線の科研申請は今回で終えることにし、あとは今までに溜まったデータの公表を頑張ることにした。昨晩はこちらの太平洋の美味を堪能させていただいて、私は今日中に帰彦。S君は一週間滞在して、Mさん指導のもとにNGSのサンプル処理をする予定。

2018-09-20 汝自身を知れ

今日は県から専門の方が来られて、大学で発達障害の学生に対する支援の研修。それはそうとして、最後に講師にかねてからの質問をぶつけてみた。

m-urabe「学生以上に、教員の方に発達障害の人は多く存在すると思うのですが(※実際、研究職と発達障害はとても相性がよい)、教員や社会人向けの自己診断とか、同僚や上司、指導教員にそれらしい人がいる場合の相談先等はありますか?」

講師「いや、実際のところ私の方から言うわけにいかないので、フロアの方からそういう意見が出ることを待っていたのですよ。もし何かお困りの方がいたら相談は受け付けています」

やっぱりね。

2018-09-17 イルクーツク散歩

帰国の飛行機が夜の便しかとれなかったため、今日は1日開くことになり、ご家族がイルクーツクにお住まいのNさんご夫妻の案内で市内を歩けることになりました。

f:id:m-urabe:20180920221228g:image

これはFEKPの会場である図書館からの写真。アンガラ川にかかる新しい橋が、研究所前の道の交通量を激増させた原因でした。

f:id:m-urabe:20180920221225g:image

これは前回の訪問時(2002年)のアンガラ川。上の写真より少し上流(画面右)側から撮影しています、当時は街に高いビルも少なく、シベリア鉄道の河川敷では牛がのんびりと草を食んでいました。

f:id:m-urabe:20180920221220g:image

自然博物館だそうです。残念ながら休館日で見学できませんでしたが、機会があれば行ってみたいです。

f:id:m-urabe:20180920221218g:image

市場には今が旬の各種キノコの店が出ていました。

f:id:m-urabe:20180920221216g:image

果物点もリンゴやブドウなど、秋の果物が並んでいました。ブドウは1kgで100ルーブル(150円ほど)からあります。

f:id:m-urabe:20180920221213g:image

衣料品市場ではモンゴル製のヤクやラクダの靴下を売っていました。ノボシビルスクではこういう市場の物売りはたいてい中央アジア系の人ですが、イルクーツクではモンゴル系やブリヤートと思われる東アジアっぽい人が大半です。地域差を感じます。

f:id:m-urabe:20180920221223g:image

ナナカマドが秋の日にきれいに色づいていました。街路樹や生け垣によく見られ、とても親しまれている木です。

2018-09-16 バイカル南岸の旅

エクスカーションの2日目で、バイカル湖岸を走る観光鉄道「Baikal train」に乗ってきました。アンガラ川から南側のバイカル湖岸をのんびり走りながら、景色の良い場所で時々停車してくれます。

f:id:m-urabe:20180918212117g:image

イルクーツク駅に停車中のBaikal Train。シベリア鉄道の駅はなぜかホームがとても低く、乗り降りがかなり大変です。

f:id:m-urabe:20180918212114g:image

駅に停車するのかと思っていたら、大半の場所は駅ではありませんでした。ハシゴで列車を降り、線路を歩いて観光ポイントへ移動です。おばあちゃんはかなり大変そう。

f:id:m-urabe:20180918212142g:image

今日は昨日より更に天気がよく、美しいバイカル・ブルーを眺めることができました。例年なら黄葉の季節なのですが、今年はかなり遅いということで、まだ木々は薄く色が付き始めたばかり。

f:id:m-urabe:20180918212140g:image

場所によっては1時間ほど停車するので、じっくり水中観察もできました(ロシア人は泳いでいました)。沿岸性のカジカがいます。

f:id:m-urabe:20180918212136g:image

ヨコエビの一種。バイカル湖には60種を超える固有ヨコエビがおり、特に深底に生息する種は奇抜な突起があり、大きくて色も鮮やかです。沿岸にはそんな派手な種はいませんが、サイズはなかなかのものです。冷水性のため沿岸種でも動きはわりと鈍いです。

f:id:m-urabe:20180918212134g:image

勿論鳥もチェックです。上空を南へ渡っていくチュウヒ(もしくはハイイロチュウヒ)の群れに会いました。

f:id:m-urabe:20180918212132g:image

湖岸にはシギ、トウネンかヨーロッパトウネンでしょう。バイカル湖には干潟や浅瀬がほとんどないためか水鳥の種類は貧弱で、普通に見かけるのはカモメとウだけです。ガンカモ、シギチなどは周囲の河川や湿地の方に多いようです。

f:id:m-urabe:20180918212138g:image

帰途のバスの中から外を見ると、夕暮れの太陽の横に小さな縦の虹のようなものが見えました(写真の左端)。初めて見る「幻日」です。英語ではsundogというそうですが、太陽にお供する犬に見立てたのでしょうか。

2018-09-15 ロシア流体験ツアー

15, 16両日はバイカル湖へのエクスカーションでした。15日はリストヴィヤンカのバイカル博物館とネルピナリ(バイカルアザラシの水族館)、ボリショイ・コティの陸水研究所実験室の見学(のはずでしたが、後半はなかなかトンデモない事になりました)。

f:id:m-urabe:20180917001819g:image

博物館は2度めの訪問ですが、展示は一新されていました。これは単細胞から脊椎動物まですべてを網羅した圧巻の最新のバイカル湖全生物分類群の種数リスト。この写真は全体の1/4だけです。同じ館内に水族館もできていました。ただ、以前展示されていた草履ほどもある大きなプラナリア標本がなくなっていたのが残念でした(展示中のプラナリアは10cmほどでした)。

f:id:m-urabe:20180917001816g:image

ネルピナリ外のお土産物屋で、まだ食べたことのなかったゴロミャンカ(バイカル湖固有の遊泳性カジカ)の燻製を買ってみました。オイルフィッシュと言われるほど油が多く、いまいちと言われることもありますが、余計な油が落ちるためか燻製は普通にいける味でした。ただ、観光地価格でかなり高かったです。

f:id:m-urabe:20180917001814g:image

ボリショイ・コティの陸水研究所実験室。静かな入江にある素敵なステーションです。スケジュールではここで昼食後、しばらく自由時間のようだったので湖岸で生物採集をするつもりでしたが、スタッフの学生さんが「このあとエキサイティングなところに行きます」というのでついていくことにしたところ…

f:id:m-urabe:20180917001812g:image

麓から140m上の岩山まで、距離は短いけれどもガチの山登りでした。体力や靴の関係で登れなかった人もかなりの人数いたようです。私はなんとか登り切りましたが膝ガクガクの状態でした。結局、行きの船→昼食(ロシアの銘酒が何種類も出てほとんどの人が飲む)→山登り(アルコール抜ける)→下山→お茶(希望者はお酒)→帰りの船(希望者はお酒)という強烈なロシアパターンを体験するツアーだったようです(笑)。

2018-09-14 名物魚の盛衰

今日の午前中は魚類個体群や進化に関するシンポジウムでした。このシンポが開かれた背景には、バイカル名物オームリが資源崩壊によって昨年から全面禁漁になったという事情があります。私もノボシビルスクでよくお土産に買ってきた、とても美味しい魚です。今回、イルクーツクで新鮮なのが食べられるかと期待していたのですが、ちょっと残念です。

f:id:m-urabe:20180914225436g:image

オームリ漁獲量(修正・人工採卵用に捕えた親魚のようです。多分)の推移。ここ数年は壊滅的です。発表もスライドもロシア語なので(同時通訳は付きますが)フォローしきれなかったのですが、資源量の減少要因の一つには、近年のバイカル湖の水位低下に伴う繁殖量の減少があるようです。オームリは4〜7歳ほどにならないと漁獲サイズにならないので、禁漁しても資源回復までに数年以上はかかるでしょう。

f:id:m-urabe:20180914225438g:image

とはいえ、まだ街のスーパーではオームリを少し見ることができます。塩蔵魚のストックを小出しにしているようです。これはシグという別の魚のオイル漬けですが、オームリもありました。なおシグはオームリと同じコレゴヌス属で、聞いたところによると地元ではオームリ以上に美味いとされているそうです。

f:id:m-urabe:20180914225434g:image

今日は昨日と打って変わって暖かかったので、昼に少し会場を抜け出して近くの緑地で鳥探しをしました。今は渡り鳥の端境期であまり種類数は多くないのですが、アカゲラゴジュウカラ、コガラなどを至近距離で見ることができました。

2018-09-13 4日目

学会中日の今日は個別セッションはなく、基礎的な内容の陸水学講義っぽい講演とポスターセッションのみ。バイカル湖関係の発表はバクテリアなどの微生物に焦点を当てたものが多い。メタゲノム解析ができるようになってあちこちでやられ始めた研究というほかに、非常に貧栄養の湖なのでこういう微生物の存在が生産性などに与える影響が無視できないのかな、と思う(違うかもしれないけれど)。

f:id:m-urabe:20180913225117g:image

昨日までは割合に暖かかったが今朝はぐっと気温が下がり、午前中は雪が舞った。研究所の木々も一気に色が付き始めた感じがする。

2018-09-12 一息

昨日は一般講演の後、夜になってからリストヴィヤンカへのエクスカーション(謎のコンサート)があり、ホテルへ帰った時は0時を回っていた。その疲れをとることも兼ねて、今日の午前中はホテルの部屋にこもって口頭発表の最後の準備。質疑応答込みで15分のところ、喋ってみたら20分を超えてしまっていたので慌ててスライドを2枚減らし、喋り原稿も削る羽目になった。ともあれ、それでなんとか発表は無事終了。共同研究者のナターシャが都合で参加取りやめになってしまったのは残念だったが、あとから「寄生虫があんなに生産性があるとは知らなかった」という感想を聞かせてくれた人もいて、まずまずの手応え。

f:id:m-urabe:20180913004448g:image

「何はなくともまずお茶(+山盛りのお菓子)」というのがロシア流。テーブルにあるのはピロシキ(焼いたタイプのもの)とモルス(ロシアで一般的なベリーのジュース)。発表途中のブレイクは無論のこと、お出かけの前にお茶、お出かけから帰ってお茶で、1日に3回はティータイムがある。

2018-09-10 学会1日目

昨日の深夜にイルクーツク着。思ったほど寒くはない。空港でチェックインの際にチケットが預け荷物別料金であることが判明して別デスクで支払う羽目になったり(えらく時間がかかった)、なんのアナウンスもなしに搭乗口がしれっと変更になったり、もう既にここからロシア感が満載の旅の始まり。

今日は受付で各種手続きに1時間以上もかかり、ようやくプレナリーセッション。国際会議と言っても参加者の八割はロシア人で、アブストラクトも半分ぐらいはロシア語であるためかなりきつい幕開けだった。私達が調査をしているチャニー湖周辺で、水質汚濁とベントスの多様性の関連を研究していた方がいることが判明。同じロシア科学アカデミーでも研究施設が違うとあまり交流がないらしい。

f:id:m-urabe:20180910223332g:image

午後3時からはしばらく国際会議主催のイルクーツク市内観光。これはバイカル湖からの唯一の流出河川であるアンガラ川で、前回のイルクーツク訪問時(2002年)にも来た記憶があるところ。水深は5〜6mもあるそうで、流れはとても早い。

2018-09-08 カウントダウン

学会発表まで、あと3日…

2018-09-07 若輩者

学生の成績つけや届いた文献の整理等、やっているだけで時間が過ぎ、国際学会の準備ははかばかしくない。

夜は前学長が何やらありがたい賞をいただいたということで、その祝賀会に出席した。前学長と言っても私にとっては隣の部屋の元教授であり、着任当初からとてもお世話になった先生であるから出席は当然のことであるのだが、それにしても出席者が前副学長とか現学部長とか事務局の上部の方とか、要するに偉いさんばっかりで、私より若いのは事務局のY君(前学長の最後の卒論生)だけだったのでかなりビビった。ともあれ、大学を定年退職後に学長を2期勤め上げたのだからそれなりのお年だが、今でもまったく意気軒昂なのは本当に恐れ入るというか、うらやましいことである。