悲しみのイレーヌ

ピエール・ルメートル著 橘明美訳 2015年文春文庫刊行
その女アレックス』の前作。読む順番間違えた。解説(杉江松恋)付き。
『アレックス』の方ですでにイレーヌが殺されているのが記述されているので、
そうなることは分かっていたけど、殺され方が陰惨、残酷で気持ち悪い。
外国作品は名前が覚えられないので、徐々に上辺だけなぞることになり、
あまり理解できないし、覚えていることもあまり出来ない。
(名前が重要でなければ、覚えやすい名前にしても良いような気がする。)
異常に長い第一部が物語内の小説ということでいいんだろうか?
そういうところを読み取る力が残ってない...
解説の

彼の小説は、強迫神経症的な迫力に満ちている。
首筋に刃物を突きつけられたときのような恐怖感、
目の前で蠢いている蛇の群れを見つめているが如き気分にさせられる不快感、
そしてその刃物や蛇の群れが今にも自分に迫ってくるのではないかという不安感といった、
生理感覚を直接刺激する負の求心力が、
全編に横溢しているのである。

というのはとても納得。

悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)

悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)

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