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あわわ

2018-09-25

くちなし

彩瀬まる著 2017年文藝春秋刊行
初出『別冊文藝春秋』(2015年2017年)

  • くちなし
  • 花虫
  • 愛のスカート
  • けだものたち
  • 薄布
  • 茄子ゴーヤ
  • 山の同窓会

彩瀬まるの描写はとても好きなのだが、この短編集はちょっとダメだった。
ファンタジー要素が強い作品はなんかイメージが湧かな過ぎる。
「愛のスカート」「茄子ゴーヤ」はまだイメージが湧くし、
「くちなし」までは理解できてるような気がするのだが...
他はダメだった。
残念だけど合わなかったなぁ。

私を愛する夫の中に、私を裏切る生き物が紛れ込んでいたの。
少しずつ体を切り離して、中を覗き込んで、やっとつかまえたわ。
びっくりするほど醜くて、弱くて、下品な生き物だった

「くちなし」のこの表現が好き。
裏切るのはこの下品な生き物のせいなんだ、きっと!

くちなし

くちなし

@2017年@図書館

2018-09-20

ワルツを踊ろう

中山七里著 2017年幻冬舎刊行
初出「ポンツーン」(2014年2015年)
最初は田舎の再生物語かと思ってたのに...
人間一人が壊れる様子がとても恐ろしい。
後半の後半はもうスプラッターホラー。
こういう残酷描写は『カエル男』とかを思い出してとても懐かしい。

感情が理性を焼く。
憎悪が倫理を消し去る。

とても怖い。
疎外感と被害妄想、自分もいつかそれを感じるかもしれない。
面白怖かった!

ワルツを踊ろう

ワルツを踊ろう

@2017年@図書館

2018-09-06

炎の塔

五十嵐貴久著 2015年祥伝社刊行
初出「月刊 小説NON」(2014年2015年)

  • Prologue
  • Flame 1 Dawn of the fire
  • Flame 2 Shadow of the fire
  • Flame 3 Day of the fire
  • Flame 4 Night of the fire
  • Flame 5 Survival of the fire
  • 後書きと謝辞

とても面白かった!
後書きでも書いているように著者の映画『タワーリング・インフェルノ』や消防士へのリスペクトがとても良く表現されていたと思う。
最後の最後まで息つかせぬ展開でこんな名作を読んでなかったのかと自分にビックリした。
登場人物も多いけどほぼ全員が役割を与えられていて無駄な人物がいなかったと思うし、
伏線も良く回収されていたと思う。

天性の資質です。
消防士とした何よりも重要な適性です。
他人のために自分を捧げることができる人間なんです。
あの子にはそういう心があります。
信じていい消防士です。

という言葉に感動した。
『波濤の城』という作品があるらしい。
これも読まなければ!

炎の塔 (祥伝社文庫)

炎の塔 (祥伝社文庫)

@2017年@図書館

2018-09-01

アントマン

映画『アントマン』を観た。@AmazonPrimeVideo

監督:ペイトン・リード
脚本:エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ、アダム・マッケイ、ポール・ラッド
出演:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、マイケル・ダグラス
製作年:2015年

週末に『アントマン&ワスプ』を観ようと思ってその予習のために観てみたけど面白いね。
わけが分からないまま勢いで進んでいって最後は良かった、良かった!って思えるし。
小さくなって攻撃を躱し大きくなって攻撃をする。
意外ととても強いような気がしてきた。
これで安心して『アントマン&ワスプ』を観られるかな。

アントマン (字幕版)

アントマン (字幕版)

@2018年@AmazonPrimeVideo

2018-08-06

ネメシスの使者

中山七里著 2017年文藝春秋刊行
初出「別冊文藝春秋」(2015年〜2016年)

  • 一 私憤
  • 二 公憤
  • 三 悲憤
  • 四 憂憤
  • 五 義憤
  • 六 怨憤

"ネメシス"とは「ギリシャ神話に登場する女神の名前」とのこと。
「復讐の女神」と言われてるけど

正しい語源は復讐ではなく義憤です

とのことらしい。
被害者および被害者家族と加害者および加害者家族について

加害者とその家族が手厚く遇され、被害者とその家族が蔑ろにされる、これが法治国家のあるべき姿なのでしょうか

と書かれているとおりではあるが、どうしたら良いか分からない。
自分の家族が被害者にも加害者にもならないことを祈るばかり。
もちろん自分が被害者にも加害者にもならないよう生きていくのはもちろんである。

自分が人ではなくなった絶望をいつまでも呪いながら死んでいってほしい

という考えから「懲役刑は長ければ長いほうがいい」という考えもあるのか...
これはまだ人間の心を持った加害者の場合だよなと思う。
人ではなくなった人間と矛盾してるけど。
人でないことを受け入れた人間にはやはり極刑しかないのでは。
難し過ぎる。

ネメシスの使者

ネメシスの使者

@2017年@図書館

2018-07-31

恋愛仮免中

2017年文春文庫刊行

  • あなたが大好き 奥田英朗
  • 銀紙色のアンタレス 窪美澄
  • アポロ11号はまだ空を飛んでいるか 荻原浩
  • ドライビング・ミス・アンジー 原田マハ
  • シャンプー 中江有里

初出「オール讀物」「別冊文藝春秋」(2015年〜2016年)など
窪美澄作品は読んだことがある。
全作品ともすべて心に沁み入る。
「あなたが大好き」も「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」も読み終わるとジーンとなる。

一緒に見なくちゃ、人類が火星に降り立つところを。
一緒に行かなくちゃ、宇宙に。
こちら島崎、応答願います。
沢野、応答願います。
応答願います。

このシーンを想像すると涙が浮かんでしまうし。
自分に置き換えると耐えられるか心配になる。
タイトルの『恋愛仮免中』に合うのは奥田英朗作品、窪美澄作品だけかもしれないけど。

@2017年@図書館

2018-07-10

祝言島

真梨幸子著 2017年小学館刊行
初出「きらら」(2015年〜2016年)

  • イントロダクション
  • Sequence 1 皐月/メイ
  • Sequence 2 珠里/ジュリ
  • Sequence 3 紅玉/ルビィ
  • Sequence 4 百合/リリィ
  • Sequence 5 証言者たち
  • コンクルージョン
  • 後日談

途中までは分かりやすく展開していたんだけど、
途中からは相変わらず登場人物の区別がつかなくなり、
物語の時制もわからなくなって、こんがらがった。
いつもの真梨幸子作品になった感じかな。
それでもラストはなんとなくいい感じにまとめてくれたから
最終的に理解できたような、やっぱり出来てないような...
ロボトミーとか多重人格はシンプルに書いてくれないと無理かも。

祝言島

祝言島

@2017年@図書館