「ハーメルン」中国武術用語ランキング試行版

「小説家になろう」中国武術用語ランキング試行版と同様に中国武術の用語を二次創作小説投稿サイト「ハーメルン」で調べてみた。
しかしGoogleの検索結果の変動が激しいので、あまりあてにならない。具体的には検索結果のページをたどると件数が変わるのだが、この変動が大きい。

  • 検索実施日時は2016年10月28日午後9〜10時。
  • Googleのサイト内検索を用い、site:novel.syosetu.orgで検索した。
  • 検索キーワードの用語は「小説家になろう」調査時と同じ中国武術に関連しそうな語を入れた。

順位

順位 名称 件数
1 気功 1050
2 震脚 657
3 発勁 413
4 寸勁 235
5 功夫 229
6 化勁 150
7 軽功 97
8 浸透勁 85
8 絶招 85
9 内功 72
10 套路 62
11 勁力 42
12 聴勁 37
13 外功 20
14 散打 17
15 馬歩 16
16 北派 14
17 軽身功 13
18 纏絲勁 12
19 練功 11
20 南派 9
21 弓歩 8
21 暗勁 8
22 内家拳 7
23 外家拳 6
23 鉄砂掌 6
24 立禅 5
24 推手 5
24 站椿 5
25 沈墜勁 4
25 擒拿 4
25 十字勁 4
26 腿法 3
27 架式 1
27 拝師 1
27 長器械 1
27 短器械 1
28 圧腿 0
28 放鬆 0
28 明勁 0

まとめ

  • 原作に中国武術が登場する作品もあるが、二次創作小説作者がオリジナル要素として中国武術を加えている話がかなり多い。
  • 1位「気功」は「小説家になろう」の結果と同じ。
    • この言葉の使われ方の幅広さを考えると、中国武術用語という括りに入れるのはおかしい気がしてきた。
  • 2位以下は色々と変わった。「なろう」2位の「発勁」はハーメルンでは3位で、かわりに「震脚」が2位になっている。
    • この震脚の人気の高さは謎。
  • 3位「発勁」の便利で強力な技としての扱いは「なろう」と同様である。
    • 説明の幅の広さも「なろう」と同じ。ある程度中国武術の説明を援用しているものもあれば完全にファンタジーのものもある。
    • よくある間違い「発剄」は64件と多い。これに限らずハーメルンでは「なろう」より漢字の間違いの割合が高い。
  • 4位「寸勁」は発勁と違ってファンタジー的な技は減っている(魔力などファンタジックな力と関わっていないということ)。
  • 「〜勁」が完全に固有の技名として扱われるのは「なろう」と同じ。
    • 「なろう」との違いはVRMMOなどのゲーム的スキルとしての扱いが稀で、ほぼ何らかの鍛練で習得した技になっていること。
    • 化勁」の説明を「コロの原理で攻撃を受け流す」としている作品が多い。『史上最強の弟子ケンイチ』に出てきた説明が他分野の二次創作にまで広まってしまった結果だ。
    • 「浸透勁」の登場件数が「なろう」より多いのもケンイチなどの有名作品で登場して漫画読者にとって知名度が高いためだと思われる。
    • 聴勁」をエコロケーションのように扱っている話があるのも「なろう」と同じ。なお、「聴勁」の説明として「八極拳に於いて達人のみが為せる絶技」としている話があった。
  • 登場件数が20件以下くらいになると、既存の作品からの知識の流用よりも現実の武術用語を反映させたい作者の作品ばかりになる。