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2009-04-25

日曜昼下りの青山通りを歩いていると15年ぶりだろうか、見覚えのある顔が。条件反射的に”Hi, XXXX, how`s going?”と声をかけると流暢な日本語で切り返してきます。

ブルース・ウィリス主演の映画にイエール大学を卒業した米兵がドイツ軍の捕虜となり、送られた先の捕虜収容所の所長を務めるドイツ軍将校がイエールの先輩だったという荒唐無稽なあらすじのものがありましたが、世界は驚くほど広かったり狭かったりします。

「こんどハッピーアワーをやります。」。ハッピーアワーというのはいわずと知れた、「世界は一家、人類はみな兄弟」というハッピーな気分になるためにニューヨークで暮らす学生たちが始めたマリファナ・パーティのことです(ウソ)。

たまたまだったのかもしれませんが、女の人は外国資本に勤める方が多く、男の人は日系企業に勤める方が多そうな気がしました。

2009-04-23

薬物云々と書いていて、このご時世に業績のいいらしい業界として製薬業界を思い出しました。

まったくのうろ覚えなので不確かかもしれませんが、むかしワルター・ピッヒラーという建築家が不思議なヘルメットを考案し、頭をすっぽり覆うそのヘルメットを被ると知覚が変わるので、知覚の変容という点でこのヘルメットも建築だ、といったようなことを言っていたような気がします。私はもちろん使用したことはありませんが、シャブを打つと物事が細かいところまでクリアに見えたりするらしいですね。知覚の変容という論理でいくとシャブ打ちも建築ということになるかもしれません。

建築の空調装置はいまのところ温度調整が主な機能ですが、エアコンディショニングにはしかし、もっといろいろなことが可能かもと思っていたら、製薬会社はすでにさまざまな研究を始めているらしく、たとえば新型インフルエンザ流行時にはウィルス・スパイクを無効化する作用のあるClO2(二酸化塩素)などの薬品をエアコンディショニングに混入すると、かなり効果があるらしいです。すごいですね、ウィルス・シェルターの登場です。

製薬会社の皆さん、一緒に研究しませんかぁ(揉み手+擦り手)。

2009-04-21

映画『おっぱいバレー』の主題歌であるCaocaoの『個人授業』を聴いていると、不思議なデカダンスとトリップ感があるようにきこえる。「うっとりしてしまう」、「魔法にかかったように昼も夢見ている気分」、「このまま続いていけば、きって死んでしまう」といった歌詞など、薬物でもやってるんじゃないかといった感じである。原曲は1973年のヒット曲、作詞は阿久悠、歌っていたのはフィンガーファイブ、そして彼らの出身地である沖縄は前年の1972年にアメリカから日本に返還されている。ベトナム戦争はまだ続いており、沖縄は米軍にとって重要な兵站基地であった。

薬物文化には戦争の副産物という側面があったかもしれない。モルヒネのような鎮痛剤からヒロポンのような精神高揚剤が戦場において使用されていたからである。戦場に向かう兵士には薬物が使われ、トラウマを負って戦場から戻ってくる兵士には、日常生活に戻すために精神分析が用いられたという説がある。限られたブルジョワの「文化」であった精神分析がヨーロッパにおいて広まり出すのは第一次大戦後であり、アメリカにおいて精神分析文化が普及するのは第二次世界大戦後である。精神分析が普及した背景には戦争という要素も、あったのかもしれない。

北九州も「基地の街」だったことがあるはずである。朝鮮戦争時代、このあたりの基地からは連日米軍機が半島に向けて飛び立ち、さらに孤立した韓国軍を支援するため、往路では食料・弾薬・燃料・医薬品を満載し、復路では負傷兵と戦死体を満載した米軍の艦船が、北九州とプサンをピストン運行していたはずだからである。

1970年代の設定になっている『おっぱいバレー』では「日の丸」は登場しないが、ところどころで星条旗が象徴的に登場する。

そう妄想をたくましくしていると、ヲヴァカでピュアな青春コメディというだけでなく、重層的に見えなくもない。市の教育委員会フィルム・コミッションが全面的に協力しているらしいのだが、やはり子供には見せられないという話もある。



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2009-04-19

高校時代の旧友にこの週末から始まる映画『おっぱいバレー』を「観にに行け」といわれ、終映に間に合うよう渋谷の人込みのなかを急ぐ。

映画『デスノート』は磯崎新北九州市立美術館が舞台になっているというし、青山真治の新作はアルド・ロッシの門司港ホテルが舞台になっているはずだし、いずれ私も映画の舞台に使ってもらえるような建築を設計したいものだと考えながら先を急いでいると、後ろで変な声がし、下半身に冷たいものを感じる。振り向けば、ちょうどいま追い越したばかりの酔っぱらいの学生が、私の背後からゲロを豪快に容赦なくぶっかけている。

あぁ日本は平和だなぁ。

駅前の交番でバケツと水と雑巾を借り、景気よくズボンにへばりついた他人のゲロを丁寧にふき取っていると、「とんだ災難ですね」とお巡りさんが声をかけてくれる。最近の日本のお巡りさんは優しくて親切である。

上映開始時間を逃し、ジョン・ウー監督の『レッドクリフ・2』にお目当てを変え、六本木に向かう。

ジョン・ウーが登場したのはたしか1980年代の香港映画ブームにおいてで、その荒唐無稽でマニエリスティックな映像操作は高倉健主演の『唐獅子牡丹』シリーズをも髣髴させ、香港カンフー映画はもちろん、フィルム・ノワールや日本のヤクザ映画をよく研究しているのでは、というのが第一印象だったように思う。当時は俳優のチョウ・ユンファとよく組み、お約束の爆裂二丁拳銃はいったいどこまで本気でどこから冗談なのかよく分からない、アナーキーなものであった。

ヤクザものやコメディーからキャリアを始め、やがて歴史物や大河物を手がけるようになるというのは、19世紀の桂冠詩人タイプである。ジョン・ウーは意識してその道を歩んでいるのだろうか。

与太話ついでに書くと、『三国志』の実質的な主人公は諸葛孔明であろう。自然の理と人間の理に通じ、自分は一歩退いたところで作戦を成功に導くというのは、軍師の醍醐味であるはずである。「軍事顧問」の肩書きで諸国を渡り歩いていたイタリア・ルネサンスの建築家たちが思い出される。ブルネレスキのような建築家でさえ、ピサを水攻めにするという作戦をフィレンツェのために立案していた。

最終上映が終わると終電の時間をとっくに過ぎている。月曜・火曜のこの時間だとゴーストタウンのように閑散としているが、週末の六本木は終電が過ぎた時間でもワラワラと人が多い。

あぁ日本は平和だなぁ。

けっきょく一日遅れで観ることになった『おっぱいバレー』については、あぁ1970年代って平和な時代だったなぁ、ということで。綾瀬はるかが好演。

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