株式会社ライトアップ

maeda09012009-04-30


優良企業視察バスツアーの続きです。


株式会社ライトアップ(http://www.writeup.co.jp/)は「編集プロダクション+システム開発会社+ブロガー30万人=ライトアップ」と謳っている会社です。元々は編集畑から出発したSEOを強みにもつ会社という感じでしょうか。講演してくれた社長の白石さんはものすごい講演慣れしていたそうです。(ボスが呆れてしまうほど慣れていたようです。。いったいどんな風にしゃべっていたのか気になりますね。)

ライトアップさんロゴ


設立からわずか7年で年商10億を達成し、ずっと増収を続けている素晴らしい企業ですが、順風満帆というわけではなかったようです。そのあたりの苦労話を笑いを交えながら語り、にこにこした表情で「死ぬ気でやりました」と何度も繰り返していたそうで、全力を出しきって乗り越えてきた人は清々しい何かをもっているんでしょうね。全力で取り組むことが大事だということは誰しも理解していると思うのですが、いざ行動できているかとなると、意外と出来ている人は少ないような気がします。


白石さん:
「会社の実績と体重は比例しますね〜。一時期は恐ろしいほど痩せたけどあっという間にこんなに太っちゃいました」
なんて笑ってたらしいんですが…、「白石さん、それ一般論じゃないっすよ」とウチのボスを見て突っ込み入れたくなりました。


ボス曰く、この会社の特徴は、

  1. 強みにこだわり、徹底的に強みを利用し、活かす
  2. 営業に手がかからない(誰でも売れる)製品をつくる

というところにこだわり続けているところがいいんじゃないか?とのこと。

さらに私が分析したこの会社の特徴を補足しますと、

  • 自分たちで汗をかかない営業が上手い(人に売らせる・売りたくなる仕組み作りのプロ)

なんじゃないかと思っています。誰でも売れる製品があっても、売ってもらうための仕組みがなければ商品は売れないですからね。
その点彼らは他者を非常にうまく使っている気がします。

→ 5つの製品

ライトアップさんで扱っている5つの製品(サービス)についての説明があり、これが時系列かつ発展的なストーリーとなっているところがなかなかおもしろいので順に見ていきたいと思います。

xPortal

ブログ記事自動転載システムで、ブロガーの書いた記事を巡回して自動収集し、契約社のサイトに自動転載することによってSEO効果を出し集客力をアップしようというものです。自社の強みを考えるとやはりコンテンツ(記事)を扱うことや集めることだということで、このようなシステムを作成したようです。

考え方は非常に良いですね。自社で出来ることに固執せず、他者のパワーを上手く利用して利益拡大を狙うあたりが上手いと思います。(そういえば、mixiでも他者コンテンツの取り込み的な動きがあったような。これはまた別の機会に掘り下げます。)

このシステムはコンスタントな売上を出していて月商1,000万程度はあるそうです。ただ、これは先方への組み込み等も含めた打ち合わせが結構必要で代理店に任せることができないため、限られた営業力では月5件程度売るのが限界だということで、別のアプローチの製品を考える必要がでできたそうです。


SEOリンクス

ポータルサイトから契約社のサイトに指定テキストでのリンクを掲載するサービスだそうです。
SEO対策なんて、内容のテキストと外部からのリンクだけ。ページ数も要らないし、SEO請負業者が言っているような妙なテクニックなんて必要ない」と豪語しておりました。

正直この話を聞いたときは驚きました。彼が言う妙なテクニックというのも、SEO的に効果がゼロというわけではないんでしょうが…。まあ確かに内部テキストと外部リンクさえあれば上位表示は可能なんでしょうね。巷のSEO業者が聞いたら真っ赤になって反論しそうな過激さです。


で、結局SEO対策は内容テキストの内部施策とリンク元をつくる外部施策を行えば良いとのことですが、内部施策はどうしてもコンサルが必要となるので営業の手間がかかるということで切り捨て、外部施策に特化したサービスがこのSEOリンクスです。
数百万のリンク元ページを提供できるという圧倒的な武器がこのサービスを支えているようです

ビジネスピックアップ

利用者側から見ると、ビジネス情報を簡単に集めるサービスです。サービス別(例えば、「企業サイト製作」、「営業代行」、「節税対策」、「システム開発」など)にそのサービスを提供できる企業の一覧がでてきて、そこで企業を選択して資料請求などができます。利用は無料です。出稿者側から見ると、ネット上での営業支援、営業代行サービスです。まあきれいな言葉で言えば企業同士の出会いの場を作っているという感じですかね。

サービス別にサイトを開いているため、かなりの外部リンクを保持しSEO効果も高く、例えばYahoo!で「システム開発」で検索するとビジネスピックアップのシステム開発のサイトが6位に現れました。「ちょっと前まで3位だったんですけどね。簡単なんですよ、上位に入るのなんて。はっはっは」と自慢しておりました。うーん凄いなぁ〜と、改めて本日確認したところ、Yahoo!は8位。まあでも、さすが。Googleは・・・200位にも入ってないじゃん!(笑)。

まっ、何事も都合のいいところを見せるというのは世の常ですね。

一括資料請求FC

仕組みとしては「ビジネスピックアップ」と同じですね。異なるのはこのシステムをフランチャイズ展開して売っているところです。結果として同じシステムを使ってロゴやデザインの異なる様々な資料請求サイトを提供しています。このシステムは売り方が非常にやさしいため、代理店でも十分に売れるという話をしていました。

ライトアップではとにかく最終的にはフランチャイズでのできる商材へと落とし込んで、ストック型&ネットワーク型(このネットワークはネットワークビジネスの意味です)のビジネスモデルを伸ばしていきたいようです。自動販売機のような商売を目指していると言っていました。そりゃ確かに利益率高いですね。

SEOオートマチック

これは今から売り出そうとしている製品で、「SEOリンクス」が外部施策サービスだけだったのに対し、全自動で内部施策も可能となるようにしたものだそうです。レポート機能が充実していて、自動的に様々なレポートがでるようになっています。これもフランチャイズでの販売に力を入れています。


この5つの製品については企画は白石社長、プログラムはスーパープログラマの二人三脚でほぼ作り上げたそうです(す、すげー)。

ボス曰く、「実際こういうやり方は一つの真理だ。企画においてもいわゆる"尖った"企画、オリジナリティのある企画っていうのは確かに合議して出てくることが少ない。」と。
確かに人数がいると、無難な解におさまっちゃうんですよね。

プログラムにおいても少人数精鋭になればなるほど品質と効率があがるといいますが、、それって個人のスキルに依存しまくりなんですよね。
ってことは、究極まで追及できるのは、一部の天才だけってことになっちゃいますね〜…。
中途半端にできる人が突っ走ってもたいていろくなものはできないという事実もありますし。まあだからこそ凡人は寄らば文殊の知恵ということで、集団となってそれなりの(ある意味無難な)ものを作っていくことになるわけですけど。

そう考えると、たった2人で骨格を作り上げた製品を次々と成功させているのは、才覚と才能においてすばらしいものをもっているのでしょうね(もちろん強い運もあるでしょうけど)。


うーん、後半の解はちと参考にしにくいです。