信じるようになる
人と話をするとき「この人には嫌われている」と思うと、遠慮がちに、よそよそしく話をします。その結果、実際に嫌われてしまいます。
一方、「この人には好かれている」と思うと、親しく、気軽に話をします。その結果、実際に好かれます。
私たちが思った通りになるのです。
自分についても、思った通りになります。
私たちが信じていることは、事実ではないかもしれません。
自分が事実だと信じていたことが、実はウソだった、という経験は誰もが持っているのではないかと思います。
「自分は○○だ」ということを事実だと信じているとしても、それもウソかもしれません。
失敗はない。フィードバックがある。
人は、思い通りにいかないことに直面することがあります。
仕事で企画が通らなかったり、失恋してしまったり、スポーツで試合に負けてしまうのは、つらいことです。
特に、それまで頑張ってきたことほど、思い通りの結果にならないのは、つらいことです。そのようなとき、「もういいや」と諦めたくなってしまうかもしれません。
私たちは、出来事を一般化してしまう傾向があります。過去にうまくいかないことがあると、将来もうまくいかないだろうと思ってしまうのです。
でも、本当にそうでしょうか。
同じことをやれば同じ結果になりますが、違うことをやれば違う結果になります。
思い通りの結果にならなかったとき、それで終わりにしてしまえば失敗ですが、それを次に生かせば、失敗ではなくフィードバックです。
思い通りにならなかった出来事について、「失敗だから自分は駄目だ」というのは、自分を苦しめる考え方です。
失敗ではないし、自分は駄目でもありません。
「フィードバックとなるいい経験をしたから自分はOKだ」というほうが、自分を元気づける考え方です。
才能ののばし方
人間には、「才能」というものがあります。
「才能」は、天賦の才であることもあります。
それは、生まれつきもったものです。
自分には、「才能」がない、というと、あきらめざるを得ません。
ところが、才能というのは、天賦のものだけではありません。
私たちは、学び、成長することができるのです。
才能は目的ではありません。
自分を知って、自分を伸ばすことが、善き生き方です。
多くのことは、他の人がすでになしとげていることであり、人から学ぶことができます。
そして、自分がなしとげたことは、人に教えることができます。
教えるというときは、何かをするということだけでなく、どのようにするかというのも重要です。
これをやりなさい、といってできる場合もあれば、それだけではできない場合もあります。
どのようにすれば、それができるか。それが大切です。
そうすることで、もってうまれた能力、自分の気付かぬ才能を伸ばすことができます。
本当のリフレーミング
物事のフレームを変えるものです。同じ出来事であっても、見方を変えれば、プラスにもなるし、マイナスにもなります。
たとえば、飽きっぽいというとマイナスのイメージがありますが、同じことであっても、好奇心が強いというとプラスのイメージがあります。
ある人を、飽きっぽいということもできるし、好奇心が強いということもできるのです。
リフレーミングをさらにおしすすめると、フレームがなくなっていきます。
プラスの意味があるのではなく、出来事にプラスもマイナスもない、ということです。
人間万事塞翁が馬、といいますが、プラスだと思っていた出来事がマイナスのこともあり、マイナスだと思っていた出来事がプラスになることもあります。
ということは、プラスとかマイナスというのは一時的な視点、一つの視点に過ぎません。
つまり、プラスもマイナスもない、ということです。
自分を信じることが大切
自分で自分を信じることは、とても大切です。
どのような人が成功するか調査した結果があるのですが、それによると、成功するかどうかは、過去の実績よりも自分への信頼が大きく影響しているのです。
予言の自己成就という話を聞いたことがあると思いますが、人は、自分が思う自分になるのです。
だめだと思ったら、それを証明するように駄目になります。
うまくいくと思ったら、それを証明するようにうまくいきます。
そのベースになるのが自分への信頼です。
自分への信頼を身につけるには、自分を信頼してくれる人と出会えばいいのです。
その人が自分を信頼してくれることを通して、自分も自分を信頼できるようになります。
しかし、出会いは偶然。
もう一つはNLPのように、セルフコントロールのスキルを学ぶことです。
セルフコントロール力が高まると、自分を信じることができるようになります。