WEB拍手
を画面左側に設置してみました
もしかしたらコメントをネタにするかも知れません
と思ったら昨日のさおだけ屋について『あれは実は兵器だから需要が無くならない』という情報が来てました
教えてくれた方、感謝!
楽天店舗、減少惨状…課金増に悲鳴、続々退店(ZAKZAK)
楽天があこぎな商売でそっぽ向かれ始めたとか
今日のリンク元さん
・ザ・ヒューマン・オブ・長門って事ですか
ええと、このように日記には一度も書いていないのですが、一番上に来てしまいました
おめでとう俺
Yahooさんしっかりしてよ
>朝比奈みるく キャラクターソング
一貫して間違えているあたり、とても雄度が高い
いやまあ、あっしには関係のねえ事でござんす
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長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
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長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
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長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
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長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
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長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
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鶴屋さん、つ、ツアーッ! ツアーッ!
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今日の長門有希SS
「つっまんないわねー」
ある日の昼休みの事である。
いつも何やら駆け回っている我らが団長様が、俺の後ろの席でアンニュイなオーラを発散していた。机にべたーっと突っ伏して、いかにも「退屈」という感情を大気に放出している。
「どうしたんだ一体」
そんな感じでずっといられるとこっちも迷惑なので一応声をかけておく。
「思ったのよ、あたし」
また何かおかしな事を考えているんじゃなかろうな。
「SOS団で色々やるのは確かに楽しいけど、やっぱり普通のことばっかじゃない」
そもそもSOS団自体が不思議の巣窟みたいな場所なのだが、それは口にしないでおこう。そして、俺達のやっていることは超常的な事ではないにしろ、一般の高校生よりは楽しげな事のはずだ。
「なーんか事件でも起きないかなー」
ハルヒがその言葉を言う前に気付くべきだったかも知れないね。
俺はその直後に気付くことになる。ハルヒの言葉が、本気だったという事に。
ともかく、本気で願ってしまったんだ。
「例えば、こう、空から不思議なものが降って来たらいいのに」
まさにその刹那、ドォンという音が鳴り響いた。直下型地震のように、学校そのものが揺さぶられる。一瞬、宙に浮いた気がしたね。
本当に驚くと悲鳴も上げられないもんだ。俺は体が揺さぶられながら、立っていた生徒が崩れ落ちたり、椅子や机が倒れていく光景をスローモーションのように見ていた。
「なっ、何っ!? 事件っ?」
しばらくして揺れが収まったところでハルヒが叫んだ。嬉しそうにするな、ハルヒ。
しかし、一体何があったんだ?
窓から外を見ると、校庭の真ん中にクレーターがあった。ハルヒのバカは隕石を呼び寄せちまったらしい。
しばらくして、キンコンと聞いたことのない音がスピーカーから流れ出した。
『ただいま、地震が起きました。生徒は校庭に避難してください』
妙に機械的な声が流れる。それは地震が起きた時に自動的に放送されるようだ。
そもそも校庭にトラブルが起きているのだ。生徒は誰も動こうとしなかった。
しばらく同じ放送を繰り返していたが、突如その放送が止まった。しばらくぼそぼそと小さな話し声が聞こえて来た後、危ないから校舎から出ないようにとの放送があってピタリと止まった。
「ちょっと、あたし行ってくる!」
お前は何を聞いていたんだ、ハルヒ。
「こんな事件をみすみす放っておいたらSOS団の名がすたるわ!」
そんなもんすたれてしまえばいいだろうに。
止める間もなく、ハルヒは教室を飛び出していった。教室のところまで来ていた担任の岡部に何やら怒鳴られているが、無視して去っていった。
やれやれ、どうしようもないやつだ。
「すいません。あいつを連れ戻してきます」
ハルヒの対応は俺に任せた方が良いと判断したのか、岡部は意外とあっさり許可を出した。
さて、俺が向かうのはハルヒのところではなかった。
あまり頼ってばかりでもいけないのだが、今回ばかりは仕方ないだろう。
「……」
文芸部のドアを開け、いつものように椅子に座っている長門を見てほっと胸をなで下ろした。本こそ読んでいなかったものの、普段通りの様子に安心した。
しかし、それほど安心できる状態ではなかったらしい。
「緊急事態が起きている」
長門はいつもよりゆっくりとした口調、小さな声で言った。
「この部室は今は安全。しかし、ここ以外はもはや危険」
真剣な目で俺を見つめる長門。俺は自分の血の気が引いていくのを感じた。
一体、何が起きているんだ?
「この校内にいるヒトが、ヒトでないものに変化しつつある」
そう言うと、長門が床に崩れ落ちた。がしゃんと嫌な音を立ててパイプ椅子が倒れる。
「長門!」
抱き上げると、長門の体温は尋常ではなかった。熱湯に触れた時と同じくらいの温度があるかも知れない。
「わたしの情報処理能力は既に限界に近い」
それは、コンピューターで言うところのオーバークロックのようなものなのだろうか。
「わたしはこの異変が校外に拡散しないのを防ぐので精一杯。この部室もじきに安全ではなくなる」
その言葉を裏付けるように、バタバタと何かが近づいてくるのがわかった。
「な――」
俺はそれを見て絶句した。廊下を横切っていったのは、体長2メートルほどあろうかという明らかに人間ではない化け物だった。
「最初に発生したのは数体だった」
この学校にいる人間が今の化け物になりつつあるらしい。それは徐々に伝染している。
今まで不思議な事には耐性があるつもりでいたが、あまりの事に俺は何が何だかわからなくなった。
「タキオン粒子による攻撃を打ち込む事で、戦闘不能にする事ができる」
グッタリと俺に体を預け、俺を見つめてくる。
「あなたに頼みたい事がある」
ああ、何でも言ってみろ。お前の頼みならどんな事でも聞く。
「ベルトを外して」
ええと……それはあれかな、精的なエネルギーを体に直接注入するとか、そんな事か?
「違う」
じとっ、とした視線で見つめられる。
俺は居たたまれない気持ちになりながらベルトを外して手渡すと、長門の口から例のテープを早回しにしたような声が漏れた。
俺のベルトはグニャグニャと変形して行き、何やら金属製のゴツいベルトになった。
なあ、これは何だ?
「マスクドライダーシステム」
……は?
「戦い方はそのベルトが知っている。わたしはもう、限界」
長門の体はもはや触れているのが困難なほど熱くなっていた。
「この状況を打開するための手段を申請している。それまで――」
長門は、こう続けた。
「あなたには、生き延びて欲しい」
それだけを伝えると、長門の全身から力が抜けた。目を開けてはいるが、それは人形のように虚ろだった。
部室が急に色あせたように感じる。それは、いつぞやかみたあの嫌な空間と似ている。
どうやら、このベルトを作ることで力を使い果たしたらしい。先ほどまで既に限界が近かったと言っていたのだ、恐らく世界を守る事で精一杯なのだろう。
「死なないで」
苦しげに、うわごとのように呟いた。
ああ、わかったよ長門。
俺は部室の隅に椅子をいくつか並べると、熱さに堪えながら長門を抱き上げてそこに寝かせた。指にいくつか水ぶくれが出来たが、それはほんの些細な事だ。
よくわからないが、お前がなんとかしてくれるまで生き延びればいいんだろ? 俺はお前を信じているぜ、長門。
ベルトを腰に巻くと、長門に守られているような気分になった。
そう言えば、ここも時期に安全ではなくなると言っていた。こんな狭い場所にいると追いつめられるだけなので、俺は廊下に出る事にする。
「……」
最後にチラリと部室を振り返り、長門のいるところだけほんのりと世界が色づいているように感じた。俺はそれを見て、長門は大丈夫だと確信する。
廊下に出ると、何やらガタガタと物音が聞こえてきた。怒号、悲鳴、固いものがぶつかるような音。
何かが起きているのは確かだった。
『シュォォォォォ』
タイヤから空気が抜けるような気色悪い鳴き声を放ちながら、例の化け物が俺の目の前に現れた。昆虫のサナギが巨大化したようなフォルムの化け物は、両手を前に突きだして俺に近づいてくる。
戦い方はベルトが知っているとか言ってたが……いきなりピンチだ。何もわからないぞ。
『ギィィ!』
俺が壁に追いつめられた時その化け物が吹き飛ばされた。赤い小さな何かが、化け物に体当たりをしていた。俺を守ってくれたらしい。
それは、金属製の昆虫のようなものだった。流線型で羽ばたかせ、それには特徴的な角があった。
「カブト……ムシ」
俺が呟いた瞬間、それは化け物をはじき飛ばし、俺に向かって突進してきた。
「うわっ」
思わずしゃがみ込んでしまう。
俺の真上でガシャンとガラスの割れる音。どうやら、今のカブトムシは窓を突き破って外に出ていってしまったらしい。
『グォォォォォ』
化け物はいつの間にか立ち上がり、ゆっくりと俺に迫ってきた。俺自身、この化け物に立ち向かう手段は何もない。さっきのカブトムシはどこに――
「え?」
窓の外を見た瞬間、俺はあまりにも意外な光景に呆気にとられた。
「キョン、何やってんの?」
我らが団長様が、そのカブトムシを掴んでいた。
ええと、それをお前に捕まえられていたら、俺は困るんだが……
『ギィィ!』
脇腹に衝撃。俺は思いきり吹き飛ばされた。
倒れ込んだ俺は、化け物の腕が思い切り伸びているのに気が付いた。あれでなぎ払われたのか。
「キョン!」
ハルヒの悲痛な叫びが聞こえる。ああ、やっと事態がつかめてくれたか。
「こんの野郎!」
ハルヒがドロップキックの体勢で窓から突入して化け物を蹴り飛ばすのが見えた。ああ、やっぱりこいつ、無茶苦茶な奴だな。
「しっかりしなさいキョン! あんたそれでもSOS団の一員なの!?」
ああ、あんまり体をゆするな。脇腹が痛む。
「なんか転がってるわよ……って、なによこれ?」
ハルヒがベルトを拾って首を傾げる。あの化け物の攻撃で吹っ飛ばされていたらしい。
「もしかして……これ」
なんか、目がキラキラと輝き始めやがった。
「おばあちゃんが言ってたわ」
ハルヒは立ち上がると、それを腰に巻いた。
「世界は自分を中心に回っている」
化け物はうめき声を上げて、ゆっくりと立ち上がった。
「そう考えた方が楽しい、ってね」
ハルヒがすっと手を上げた。
『グォォォォォ!』
起きあがった化け物が迫る。
「来なさい! カブト!」
化け物をはじき飛ばし、先ほどの金属製カブトムシがハルヒに突進。ハルヒはそれをバシッと右手で受け止めた。
「変身!」
ハルヒがそれをベルトにセットする。
『ヘンシン』
機械音がベルトから聞こえてきた。
ハルヒがカブトムシの角の部分をガチャリと動かすと、ハルヒの体の周りに小さな金属製の板のような物が現れる。どこからか発生したそれは、ハルヒの周りを覆い尽くしていった。
「は、はは、はははは……」
そしてハルヒは、見ている俺が笑うしかないような姿になっていた。
真っ赤な金属質のボディスーツ。顔にはカブトムシのような角。
なあハルヒ、お前は何になっちまったんだ?
「今のあたしはハルヒじゃないわ」
ほう、じゃあなんだ。
「カブトと呼びなさい!」
断固として拒否する。
「はっ!」
自称カブトことハルヒは、飛びかかってきた化け物に腰の入ったパンチを食らわせた。
『ギィィ!』
化け物は軽々と吹っ飛び、廊下に落ちて数メートル滑る。
滅茶苦茶なパワーだな。
しかしそれは致命傷にならなかったのか、ゆっくりと立ち上がると再び向かってきた。
「はっ!」
ハルヒは今度は化け物に側面を向けると、そのまま足を突きだした。
『ギィィ!』
良い感じにボディに命中し、化け物が全身をくの字に折り曲げる。
鳩尾とかいう概念あったのか、あれ。
『ギィィィィィィ……』
化け物が弱々しくうめき声を上げる。
絶好のチャンスだが、ハルヒは動かない。
「おい、何してるんだ!」
「キョン、よく見てなさい」
ベルトに手を置く。
「これがライダーの力よ!」
『ワン・トゥー・スリー』
ハルヒがベルトの上部のボタンを押すと、そんな機械音が聞こえてきた。
「ライダーキック」
ハルヒは化け物に向かってゆっくりと歩きながら、ガチャガチャとベルトに装着されたカブトムシの角を動かす。
『ライダーキック』
ベルトが光に包まれたかと思うと、その光は体を伝って一度ハルヒの角に到達、そしてハルヒが化け物の前に到着した時には足まで下りていた。
「はっ!」
ハルヒが回転する。体全体を使って、光を帯びた足で回し蹴りを叩きこんだ。
『ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!』
ハルヒの蹴りを受け、砕け散るようにその化け物は消滅した。
「ふう……」
ハルヒのベルトからカブトムシが飛び去る。ハルヒを覆っていた金属がバラバラと崩れ、虚空に消えていく。
まるで虫が脱皮をするように、いつものハルヒが中から出てきた。
「キョン、大丈夫だった?」
体は大丈夫だ。多少傷むが骨とかは傷ついていないだろう。
だが、頭が大丈夫じゃないな。
「なーんだ、それならいつもの事じゃない」
うるせえ。
「ワームはあとどれくらいいるのかしら……」
なんだそのワームって。
「今の化け物よ、変身したらなんとなく名前がわかったわ」
ちなみにあのカブトムシはカブトゼクターと言い、変身したあの姿はカブト。戦い方についてもなんとなくわかったとか。
「とりあえず他のも倒してくるわ!」
ハルヒは俺から奪ったベルトを腰に巻いたまま、走り去ってしまった。
続きます。