メタルかっこいいかも
そんなわけでデスメタルに興味を持っている昨今です
普通に音楽として
ブラックジョーク(イミフwwwうはwwwwおkwwww)
黒いなあ
ブッシュ系のジョークは大好き
中小ソフトメーカー、ため息 「これは格差なんてものじゃない。DS市場以外は砂漠みたいなもんですよ」(痛いニュース(ノ∀`))
PSPはなぁ
とにかく、この中小ソフトメーカーってのがどこのことなのか非常に気になります
【プーチン】「我が同胞を拉致して殺した犯人を殺害しろ」情報機関に殺害命令を下す(痛いニュース(ノ∀`))
写真のプーチンのかっこよさは異常
腐っても鯛というか、やっぱりロシアはすげえんだなぁと思い知らされます
テレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」適当なまとめ:web上における批評・論考のリスト(MilkyHorse.comの馬法学研究会)
アニメも終わったことだし、原作とアニメどっちも含めた総括
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・Δ1(7/4)
長門さんスイッチ20ページ目更新、もう少しで終わるとの事でちょっと残念
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・電波ゆんゆん(7/2-4)
音注意、なぜか画像サイトなのに……
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・「羽毛が舞っていますね・・」と彼女は云った。(7/3)
舌出して求めてる非常にもてあます長門
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・ヤサカニズム(7/1)
長門漫画『長門有希の微恋?』
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・OVERALL QUARTER(7/4)
チラリズム長門
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・RGB(6/29)
浴衣長門
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・Fatalpulse(7/2)
ギターの魔術師
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・Framboise(7/4)
表紙絵ー
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・メインは日記(7/1)
長門とマシン
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・ニリツハイハン(7/2)
表紙絵に胸の出てる長門と鶴屋さん
長門、な、ナアーッ! ナアーッ!
・ほにゃ2
内気な鶴屋さん絵が7/2と7/4に!
ちなみに鶴屋さんの本名を自分は便宜的に鶴屋なかだしさん(本名がわからないので仮名)としていますが、語呂がいいけど普通の人は呼ばない方が無難だと思います
鶴屋さん、つ、ツアーッ! ツアーッ!
・うつらうららか(7/3)
ちゅるやさんが更新されてたー
ちなみにAAのWikiが出来たみたいです
鶴屋さん、つ、ツアーッ! ツアーッ!
・LittleJoker
キョン、き、キアーッ! キアーッ!
今日の長門有希SS
続き物なので、見ていない人は先にこれを見てからお願いします
・今日の長門有希SS外伝『仮面ライダーナガト』 第一話
・今日の長門有希SS外伝『仮面ライダーナガト』 第二話
・今日の長門有希SS外伝『仮面ライダーナガト』 第三話
・今日の長門有希SS外伝『仮面ライダーナガト』 第四話
紫色のやつは、こちらを向いても微動だにしなかった。
「あたしが突っ込むから、鶴屋さんとキョンは援護をお願いね」
違うな。
「え、何の事よ?」
今の俺はキョンじゃない、ザビーと呼べ。
「キョン、そんなのどうでもいいから言うとおりにしなさいよね」
拒否かよ。
『ワン・トゥー・スリー』
先頭を走るハルヒから、電子音が聞こえてくる。技の準備だ。
すると、ずっと硬直していた紫色の奴に動きがあった。スッと屈み込むと、剣を持ったまま両腕を頭の上でクロスさせた。
それは、およそ一切の流派に聞いたことも見たこともない、奇怪な構えであった。
「ライダーキック」
ハルヒが加速する。ハルヒの全身を光が駆けめぐる。
『ライダーキック』
紫色のやつは、そのまま動こうとしない。間合いに入るのを待っているのだろうか。
あそこからどんな技が繰り出されるのか想像もつかない。ゴクリと喉が鳴る。
「ライダーシューティング」
鶴屋さんは立ち止まり、銃を真っ直ぐに構えてガチャリと後ろの部分を引く。
銃口にゆっくりと青い光が集まっていく。
「ライダースティング」
俺は腕に装着されたハチをぐるりと半回転させる。
腕に電流が走る。全身に力がみなぎる。脳内物質が分泌される。
頭がおかしくなりそうだ。お前達は技を出すたびにこんなスゲエ感覚を体験していたのか、仲間はずれもいいところだぜ。
『ライダースティング』
腕に光が満ちた。俺はハルヒと競うように、スピードを上げる。
「ちょっと、キョン! あんたは援護でしょ?」
お前の作戦なんて知ったこっちゃないね。すぐにでもこのパワーをぶっ放したくて仕方がない。
紫色のやつに俺達の攻撃が届くまで、あと僅か。
ここまで近づいても動かない。余裕なのか、それとも――
俺達がすぐそばまで迫った時、そいつは、
「ひぃ〜」
そんな情けない声を発した。
え?
剣から何かがぼとりと落ちて、バラバラと紫色のボディスーツが剥がれていく。
その下から現れたのは、
「た〜す〜け〜て〜く〜だ〜さ〜い〜」
頭を抱えた朝比奈さんの姿だった。
「うそっ!?」
ハルヒがピタリと止まる。
『ライダーシューティング』
後ろから何か強烈なエネルギーが急速に近づいてくるのを感じる。
振り返らなくてもわかる、例の青い球が迫っている。
まずい、鶴屋さんが正体に気付く前に撃ってしまったのか。
俺はそれの針路を変えようと、咄嗟に裏拳を――
「とりゃー!」
光をまとったハルヒの空中回し蹴りが炸裂。飛んできていた青い球は、ハルヒの蹴りに弾かれてあさっての方向へ――
「朝倉っ! よけてっ!」
それは遠くの方に立っていた朝倉に直進していた。
ハルヒよ、そう言うならもっと別の場所に向けて蹴ろうぜ。
しかしハルヒが心配するまでもなく、その球はぐにゃりと空中で軌道を変えると、校舎の壁に直撃。炸裂。破壊。
壁の一部がガラガラと崩れ、中から大量の赤い花と共に、何かが落ちるのが見えたような気がする。
ちょうど成人男性くらいのサイズだった、だが気にしないでおこう。
「みくるちゃん、どうしてこんなところにいるの!?」
変身の解けたハルヒを、半ベソの朝比奈さんが見上げる。
「涼宮さんだったんですかぁ?」
キョロキョロと俺達を見回す。
「わたし『禁則事項』に『禁則事項』ったら『禁則事項』からサソードゼクターを『禁則事項』されて、『禁則事項』で『禁則事項』に戻って『禁則事項』のためにみんなと『禁則事項』ように『禁則事項』されて……」
両手をぶんぶん振り回し、必死に説明する朝比奈さん。
一緒に剣も振り回すのはどうかと思いますよ。なんかどす黒い液体も地面に飛び散っているし。
朝比奈さんの言いたいところを推測すると、恐らく未来に帰ってからあの剣を渡されて、解決するために戻ってきたという事だろう。
ちなみに一時的に鶴屋さんに守ってもらったから正体を知っていたはずだが、先ほども今も混乱していてそれどころじゃなかったという事らしい。あと、今回は遠かったし。
「なんかよくわかんないけど、みくるちゃんも手伝いに来てくれたのね?」
「えっ、あ、はい。そうです」
「こんなおかしな事件、SOS団で力を合わせてちゃちゃっと解決させてやりましょ!」
がしっと両手を掴むハルヒに対し、朝比奈さんは瞳をウルウルさせて、
「はいぃっ!」
一人足りないけどな。
「さて、それじゃあ怪しいのはやっぱりこの穴よね。あの地震で出来たのかしら?」
えっ?
「あたし達のクラスでも、あの地震からしばらくしておかしくなったよっ」
えっ、えっ?
「やっぱり、あの地震が原因ですよね……」
みんな、なに言ってるんだ?
「隕石が原因じゃないのか?」
「はぁっ!? あんた、なにいってんの?」
ハルヒが訝しげに俺を見る。
「地震よ、地震! ちゃんと放送もかかったでしょ?」
ハルヒ、お前は願ったんだろ? 空から何かが振ってきたらいいってさ。
「そんなんでほんとに振ってきたら、世界中でっこぼこになってるわよ。こんな時におかしな冗談言わないでよ!」
ハルヒは本当に不機嫌そうに、ふんっと鼻をならす。
「あのぉ、キョン君? どういう事ですか?」
俺を刺激しないようにか、朝比奈さんが恐る恐る声をかけてくる。なんだ……その、哀れむような表情。
「キョン君、ゆっくり話してくれればいいよっ。おねーさんが聞いてあげるからさっ」
と、まるで聞き分けのない子供を諭すような鶴屋さん。
なんだ? なんだこれ?
だって、落ちただろ、隕石。だからこんなクレーターが出来て……
「くそっ!」
俺は駆け出した。そして、グラウンドに出来たクレーターのふちに立つ。
「ない!」
そう、そこには何もない。例え砕けたにしても、欠片くらいは残ってるもんじゃないのか?
「あんた、知らないの? 直径1メートルの隕石でも周囲5キロくらいの大きさになるのよ。こんな小さなクレーターなら、かなり小さい隕石のはずだわ」
しかしそれは、大気圏で燃え尽きるんじゃないかという事だ。
「だいたい、なんで隕石なんて思ったのよ?」
だから、それはお前が願ったからで……あれ?
俺、なんであの時、隕石だと思ったんだ?
確か、あの時はハルヒが隕石でも降って欲しいような事を言って……それから衝撃があって……それで、グラウンドにあるクレーターを見て隕石だと思ったような気がする。
おかしい、何かがずれている。
「それはね」
鈴のように、声が響いた。
「キョン君、あなたが望んだことだからよ」
その途端、ピタリと時間が静止する。ハルヒと、朝比奈さんと、鶴屋さんが人形のように静止した。
「どういう事だ?」
「うん。今ちょっと長門さんと同期してわかったんだけどね」
朝倉の顔が赤いような気がする。まさか――
「余計な部分まで同期しちゃった。でも、話すくらいなら大丈夫だから心配しないで」
と、少し弱々しい笑みを浮かべる。
「発端はね、涼宮さんの言葉。宇宙から何かが降ってきてくれたらいい、って」
ああ、だからハルヒが隕石を降らせたんだろ?
「そこからが違うの。彼女はそう口にしたけど、それはちょっと言ってみただけ。本当に降って欲しいと願ったのはあなた」
なんだって?
「あなたは、涼宮さんが退屈する事を快く思っていなかったの。だから彼女の言った事が本当に起きてくれればいいな、って思った。だからこれはあなたの願い。そしてそれを実現させてしまったのが、涼宮さん」
じゃあ、一体何が起きたんだ?
「タイミング良く地震が起きたのは単なる偶然。その時、涼宮さんがあなたの心を無意識に読みとってしまった。そして、あなたの望むようにこの世界を作り上げた」
だから、ここには例の神人がいないのか。
「そう、彼女にはストレスなんて無かったもの。退屈だって言ったのも、あなたにかまって欲しかっただけ」
小学生じゃあるまいし……
「そういう面じゃちょっと幼いかもね。でも、あなたの心を感じ取れたんだから、そういう面だと大人ね。女ってけっこう敏感なのよ」
じゃあ、この世界は俺の望みだって言うのか?
「そう。古泉君は気付いていたみたいね。自分が死ぬことを見せつけたかったのはあなたにだもん。涼宮さんに見せつけたいなら、意識を取り戻すまで待つべきじゃない?」
そう言われてみれば……
「でも、彼が死んでも意外とショック受けなかったみたいね、キョン君」
古泉だしな。
しかし、どうしてこんな世界になったんだ?
「それは簡単」
朝倉は、そこで極上の笑みを浮かべて。
「テレビの見過ぎっ」
いや……それはだな、妹に叩き起こされて何度か見ただけであってだな……確かにけっこうドラマ性もあって面白いが、整合性なんてないんだぜ。でもバトルは面白くて……いや、別に俺が自ら望んで見てるわけでは……
「でも、土曜日に長門さんの家に泊まる時はちゃんと録画予約してるんでしょ? 忘れた時は家に電話かけて妹に頼んでるって」
朝倉、お前は知りすぎたみたいだな。
「まあいいじゃない、夢があって。ちょっと子供っぽいかもしれないけど、わたしはそういうの嫌いじゃないよ」
そっちの事じゃないんだが……まあいい。
これ、どうすれば戻るんだ?
「望んだのはあなた、実現したのは涼宮さん。ちょっと構造が複雑よね。さすがに、前の方法で終わりってわけにはいかないの」
思い出させるな、あれはトラウマなんだから。だいたい、俺には長門というものがいてだな……
「でも大丈夫。あなたがこの世界の仕組みを自覚したから、じきにこの世界は無くなっていくよ。それに、もう満足したでしょ? そしたらみんな元通り」
その言葉が正しいことを証明するように、世界がゆっくりと崩れ始めた。舞台の書き割りのように、この狂った世界を構成していたものが徐々に失われていく。
他の人達の記憶はどうなるんだ?
「これはあなたの夢みたいな世界。他の人達は、それぞれの役割にキャスティングされただけ。言ってみれば、あなたの持っているイメージが都合に合わせて実体化したような存在よ」
朝倉は、
「わたしはその世界に割り込んだ異分子。さすが長門さん――というよりも、すごいのはキョン君。長門さんをすごく信頼してるのね。だから、あなたが生み出した長門さんのイメージは、情報統合思念体に申請を届けることが出来た。そして、それは本当に長門さんの申請として受理されてしまった」
つまりお前は、
「そう、わたしだけ本物」
気がつくと、世界には俺と朝倉しかいなくなっていた。
「情報統合思念体は本当に長門さんのピンチだと思ってしまった。わたしはこんなおかしな世界を涼宮さんが生み出すと思わなくて違和感があったけど、上の方は気付いてなかったみたい」
でも本物じゃなかったから、俺の夢に付き合ってくれたのか?
「長門さんは例え本物でも、同じようにベルトを作ってくれたと思うよ。長門さんならこんな世界をすぐ消すことも出来るのに、敢えて停滞を選んだ。そして、あなたの気が済むまで付き合ってくれたんじゃないかな?」
例え、それが世界に悪影響を及ぼしても?
「今の長門さんにとってどっちが大事かって事。愛されてるのね、キョン君」
改めてそんな事を第三者から言われると照れるな。
「さてと、そろそろお別れかな」
足の方から、朝倉の体がゆっくりと崩壊していく。
それは、いつかの夕方の教室で見た時と似て――
「どうしたの?」
朝倉が不思議そうに俺の顔を見る。
無意識に俺は、消えかかっている朝倉の腕を掴んでいたのだ。
「一つだけ聞かせてくれ」
朝倉はきょとんと俺を見る。
「あの時はお前、本当に俺を殺す気だったのか?」
それは、長門が他の時間の自分と記憶を共有できると知った時から持っていた疑問。
朝倉はにっこりと笑って、
「ううん、全っ然」
と即答した。
やっぱりそうか。お前は結末を知っていて、あんな茶番を演じたわけか。
まあ、俺にとっては本当に死ぬかと思ったが。
「ごめんね、あの時は怖かったでしょ?」
「確かにな。でも、お前に礼を言わなければならない」
「え?」
「長門と仲良くなったきっかけは、間違いなくあの一件だ。例えお前に仕組まれた事かも知れないけどな、今、俺が長門に対して抱いている愛情は本物だ。ありがとうよ」
口にするのは照れくさいが、いつか言いたいと思っていた事だ。
「あなたが長門さんを大切にしてくれて、わたしも嬉しいよ。3年前からずっと友達だったもん」
ああ、こいつはやっぱりいい奴なんだな。
「長門もな、お前の事を友達だと思ってるんだ。長門と仲良くなってからお前の話をしたことがあるんだが、どうもその時はいつもと様子が違った。お前に会えたら喜ぶだろ。だから、出来ることならもう一度――」
口が塞がれる。
「それ以上は言わないで」
少し悲しげな笑みを浮かべた朝倉の手が俺の口を押さえていた。
しかしその手も、朝倉の体の崩壊と共にゆっくりと消えていく。
だから俺は言ってやった。
「この世界に――」
再び口が塞がれる。
しばらくして、朝倉の体が離れる。
「長門さんとお幸せに。じゃあね」
そうして、世界が消滅した。
その直後、保健室のベッドで目覚めた。
保険医の先生によると、地震で倒れて気を失って運び込まれた――事になっているらしい。
ちなみに運んできたのはハルヒで、俺はいわゆるお姫様だっこをされていたとのことだ。記憶が無くてよかったな俺。
体調は大丈夫かと引き留められたのだが、保険医がハルヒとの関係を聞こうとしたので、俺はさっさと教室に戻る事にした。
廊下を歩いている間にチャイムが鳴った。どうやらこれで今日の授業は終わりらしい。
教室に向かっていく途中、ハルヒに抱きかかえられた事を谷口にからかわれたが無視、国木田に心配されたので一応大丈夫だと言っておいた。
教室に入ると頬杖をついていたハルヒと目があった。
「あんた、大丈夫だったの?」
おかげでピンピンしてるぜ。
「ま、大事にならなくて良かったわ。SOS団の大切な雑用係だもの」
へいへい。
「ところで……なによ、それ」
ハルヒが訝しげな表情を浮かべていた。
「おい、席につけ」
何のことか確認する間もなく、担任の岡部が教室に入ってきた。
バタバタと席に向かうと、岡部は俺の姿に気付き「大丈夫だったのか」と声をかけてくる。俺が保健室に運び込まれた事は連絡が行っていたらしい。
俺は自分の席に戻りつつ、問題ない事を告げる。
「それじゃあ、今日は大事な話がある」
なんて妙な事を言いだした。地震の時にどっかの設備でも壊れたのか?
などと思っていると、スッと教室の扉が開いた。
そこに、どことなく違和感のある制服を着た少女が立っている。
「あー、時差の関係で朝の学活ではなく帰りの学活になってしまったが――」
それ以上、俺は岡部の言葉が頭に入って来なかった。
「謎の出戻り転校生っ! 事件のにおいがするわっ!」
うるさいぞハルヒ。
ふわりと長い髪をなびかせて教室に入ってきたそいつは、教壇で熱弁している岡部の後ろをスタスタとスルーして、真っ直ぐこちらに向かってくる。
そして俺の横に来て、
「キョン君、忘れ物を返してくれないかな?」
何の事かと思っていると、朝倉は俺の左腕を掴み、そこに巻かれていたリボンをしゅるっと外して自分の首に巻き付けた。
「さっき返してもらうの忘れちゃった」
ぺろりと舌を出す。
「ちょっと! どういう事よキョン!」
後ろから首を絞められ、ガクガクと体を揺さぶられる。殺す気かお前。
何が起きたのかわからないのか、岡部をはじめ、クラスの全員が……いや、ごく一部を除いてほぼ全員が口をぽかんとあけていたが、
「キョン! てめぇやりやがったな!」
ハルヒだけでなく、突っ込んできた谷口にも胸ぐらを掴まれてガクガクと体を揺さぶられる。
それから数分後に岡部が俺達を制止するまで、朝倉はニコニコその様子を見ていた。
「余計な部分まで同期しちゃった」
さっき聞いた朝倉の言葉が脳裏によみがえる。
お前……まさかあれ、そういう事だったのか?
ハルヒはその日、SOS団を休んで朝倉の家に押し掛ける事になった。何やら女同士の話があるとか言っていた。
古泉もいつものバイトがあるとか言って部室に来なかったので、今日は3人だけの部活になった。
朝比奈さんはもちろん、事件の事は知らない。いつものようにお茶を注いでくれたり、俺の相手をする古泉がいないのでゲームに付き合ってくれたりした。
「今日の昼休み、わたしから朝倉涼子の再構成が申請されたらしい」
帰り道、二人になったところで長門がそう切り出した。
あの世界での記憶は長門には無い。もっとも、記憶があったとしてもそれはかなり限られた部分の記憶だけしかないから意味がないかも知れない。
「わたしにはその申請を出した記憶がない」
まあ、そりゃそうだろうな。俺の夢の中のお前が申請を出したんだから。
「情報統合思念体自体、今回の件については情報が錯綜して混乱している。一時的に機能が停止している派閥もある」
ひょっとして、俺は大変な事をやらかしてしまったのか?
「……」
まあいいさ。何かあったらその時に考えよう。
長門、もし朝倉が困ったことになったらお前も助けてやるんだろう?
「もちろん」
その目は、少しだけ嬉しそうだった。
さて、その翌日ハルヒは目を真っ赤にして登校してきた。
「キョン……あの子、すっごく良い子なのよ……お父さんが亡くなったってのに、あんなに苦労して頑張って……ううっ……」
ハルヒは教室だというにも関わらず、半ベソで俺に語った。
「キョン、あの子が困った時はあたし達SOS団で協力して助けてあげるわよ」
朝倉はどうやら、ハルヒをうまく丸め込んでしまったらしい。その話術を俺にも教えて欲しいもんだ。
余談だが、朝倉が帰った事をお隣さんがとても喜んだらしいと長門から聞いた。本当に単なる余談であり、俺には全く関係のないことだが、最後にそれだけは述べておく。