長門祭「大好き」〜涼宮ハルヒシリーズ・長門有希中心同人誌即売会
参加サークルリストが公開されてました
どうやら参加確定です
CG系
・宙出版宇宙ヤバイ。(となりの801ちゃん)
アレな動画と801ちゃんの反応
・「禁書」会議(OVERALL QUARTER)
そういや自分は今だに禁書とやらを読んだことが無いのですが読むべきなんでしょうか
・なぐ茶。さんの本が間に合ったらしい
印刷所さんが一晩でやってくれました
ヤマトは頑張らなかった模様
ハルヒ系
・今更だけど27日の長門絵が最高だと思いました(for Fools)
やはり有希だけに雪の中のシチュエーションがよくマッチしている
・長門な日々13(kusukusu7)
結局下着全部再構成していなかった長門
・すごいよ!長門さん17 クリスマスキャロルが流れる頃(臥竜岡)
サンタクロースをいつまで信じていたかなんて事は、たわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような(略)
落ち込む長門がかわいいです
・ツンデレユキちゃん41(DeepPineApple)
ホストキョン
・エロ四コマ(no reply)
口だけでいい、って台詞はキョンが言うと鬼畜野郎になるなと思った
それはそうと2コマ目はちゃんとかいたんでしょうな!?
・コミケブースに座る長門(Δ1)
よりみちの中の人がきっと長門のコスプレしてるよ(適当)
・胸が小さいあの人のコスプレ姿いろいろ(えりゅえりゅDAYS)
一瞬、藤岡の方のハルヒに見えてしまった
・お願いしてくる朝倉(気まぐれ絵日記)
こんな風におねだりされたら腎臓くらいなら売ってしまう
今日の長門有希SS
長門の様子が普段とどことなく違うと感じる事が出来たのは、恐らくだがこの学校の中でも俺だけだろう。昼休みに一緒に飯を食っていてもどこか上の空。かといって機嫌が悪いわけではないようで、何か悩み事でもあるのかと心配になるが、それほど悲壮感があるわけではない。
「長門、どうかしたか?」
「……」
弁当から顔を上げて、ボウ、と俺を見る。
「特に何も」
「そうか」
会話はそれで終了。それからは何事もなく、飯を食って解散となる。
部室から教室に向かって一人で歩きながら、先ほどの長門の様子が気になっていた。普段との違いは微細なものであり、普段から一緒に過ごしているSOS団のメンバーでもなかなか気がつかないほどのものだ。
しかしながら、俺はそれを感じ取ってしまった。何か悩み事でもあるのなら俺に相談して欲しいものだが、俺に言えないような事なのだろうか?
「今日がどんな日かご存じですか?」
耳元でそんな声が聞こえた。一瞬、あまりの近さに幻聴でも聞こえたかと思ったが、何やら視界の片隅に喜緑さんのアップの顔があった。
「一体なんの話ですか?」
「いえ、悩んでいたようにお見受けしましたので」
それは違う。悩んでいるように見えたのはどちらかというと俺ではなく長門であり……いや、その事を考えている俺がそう見えるって事か。
「どんな日、とは? 喜緑さんは何か知っているんですか?」
「さあ、特に何も知らないと申し上げておきます。特に意味のない戯れ言です」
くすくすと笑う。
「それは何かのヒントですか?」
「どうでしょう? 言葉通り、単なる戯れ言かも知れませんよ」
とてもそうは思えない。長門との記念日が影響しているような、そんな気がした。
で、部室で活動をしている間も長門の方をちらちらと見ながらずっと考えていたのだが、何も思いつく事は無かった。本を開いているが、先ほどからページをめくっていない。読んでいないのではなかろうか。
「あんた、何か悩みでもあるの?」
ないぞ。
「キョンくん、どうかしたんですか?」
ご心配なさらないでください、俺は大丈夫です。
「気晴らしに二人でカバディでもやりませんか?」
やらん。
そんな風に活動も終了。いつものように集団下校から解散後に長門と合流し、食材を買う為に長門の部屋へ。
「……」
長門は今もボウっとしている。普段から無口でぼんやりとしている事はあるのだが、ここまではちょっと珍しい。やはり今日は何か特別な日で、それに俺が気付いていないと言う事だろうか。喜緑さんの思わせぶりなヒントを考えると、そうとしか思えない。アレでいて、たまにちゃんとする時もあるお人なんだ。
しかし、一体それが何なのか見当がつかない。長門と付き合い始めた日から数ヶ月……というのは、今までやっていなかったからちょっと弱いし……
「悩み事?」
「いや」
お前の事で悩んでいる、なんて言えないしな。
「そうだ。今日、俺が買い物をするから先に部屋に戻っていてくれないか? ついでに買いたいものがあるんだ」
小さなオードブルを包んだビニル袋と、ケーキの入った箱を持ち、長門の部屋の前へ。
結局のところ、今日がなんの日かなんてわからなかった。本当は自分で気がつくべきなのだろうが、こうなったら本人に直接聞くしかない。
合い鍵を出して中へ入る。
「……」
玄関で待っていた長門の視線が俺の顔から、ゆっくりと手に持ったオードブルとケーキの箱へ。
「なに?」
「夕飯だ」
「そう」
それで、スタスタとリビングへ向かってしまう。
一瞬だったが、俺が記念日に気付いて嬉しいとかそのような雰囲気は感じ取れなかった。俺の考えは外れていたのだろうか?
ともかく、買い物に少々手間取ってしまったからちょっと遅くなってしまったので、早く食う為に中に入る。俺も腹が減っているが、長門もきっとそうだろう。
オードブルを食いながら長門の様子を観察していたが、妙な雰囲気なのはずっと変わらなかった。
骨付きチキンのアルミホイルで包まれた部分を掴んでもぐもぐと食べながら、
「どうして?」
と、聞いてくる。
確かにこれは明らかにパーティーセットだ。もし記念日や何かで無いのなら、気になるだろう。
「いや、えーと……」
どう返答するか迷ったが、ありのままに伝える事にする。
「喜緑さんに聞かれてな、今日がなんの日か知らないかって。長門の様子が普段と少し違ったから、俺が忘れている記念日か何かかと思ったんだが」
「別にそうではない」
もぐもぐと租借してから、口に入っていた肉を飲み込み、
「次に読む本を迷っていた」
「そうか」
心配しすぎだったか。まあ、何か悩んでいたというわけじゃないとわかったからいいのだが。
「喜緑さんは何が言いたかったんだろうな……」
「それは恐らく」
長門は立ち上がり、部屋の片隅に置いてあったカバンから一冊の本を取りだし俺の目の前に置く。
『今日はなんの日』
「毎日の記念日が書かれた本。面白いからと押しつけられた」
ぱらぱらとそれを適当にめくると、三月三日は桃の節句だけではなく、耳の日でもあり、女のゼネストの日、金魚の日、ブルガリアの解放記念日などいろいろな記念日が記録されていた。
「ちなみに今日は」
「いや、いい」
そんなマイナーな事を知っても仕方ない。ふうとため息をついて、窓の外を降る白い結晶を眺める。
珍しい。今日は記念日に相応しい。
「今日は有希の日だな」
ふとそんな言葉が口をついた。おやじギャグのような最悪のセンスだが、
「ありがとう」
そう言った長門は、少し嬉しそうだった。