手塚治虫プロデュース「フジパンロボット館」のロボットの一部は現在も活躍中!
先日、「愛・地球博記念公園」へ行きました。
この公園内に、手塚先生ゆかりのスポットがあります。
1970年に開催された大阪万博のパビリオンのひとつ「フジパンロボット館」は、手塚治虫先生がプロデュースを担当しました。そのフジパンロボット館にいたロボットたちの一部が、現在も愛・地球博記念公園内にある「愛知県児童総合センター」で活躍中なのです。
・愛知県児童総合センター
・ピアノ、ハープ、ドラム、ボーカル(青いロボット)といったオーケストラロボットたち。アームロボットは、後年メンバーに加わったものです。
・演奏会スタートです! もう自分らはオンボロで唄えない、演奏できない…とあきらめかけていたところ、奥にいる指揮者のようなロボット(アームロボット)に勇気づけられ、アドバイスを受け、お互いに足りていないものを補い合って元気を取り戻し、はつらつと演奏会を始める…というストーリー仕立ての演奏会でした♪
これらのロボットたちがこの場所へ来た経緯を簡単に書いておきましょう。
大阪万博終了後、フジパンロボット館は愛知青少年公園にパビリオンごと移設され、館内のロボットたちも活躍をつづけました。しかし、パビリオン老朽化のため1995年に建物が取り壊されてしまったのです。それにともない、多くのロボットたちがお役御免になったようですが、一部のロボットは、同じ場所に建てられた愛知県児童総合センターに残されました。それが上で紹介したオーケストラロボットたちです。アームロボットはこのとき新たに加わったようです。
ところが再びピンチが訪れます。2005年開催の愛・地球博のメイン会場が愛知青少年公園に決まり、ロボットたちのいる愛知県児童総合センターの建物もパビリオンとして使用されることになったのです。オーケストラロボットの運命やいかに!
愛知児童総合センターの建物は、「わんパク宝島/ロボットステーション」というパビリオンになりました。ロボットステーションでは、恐竜ロボット、チャイルド・ケアロボット、警備ロボットなどが展示されたのですが、それら最新のロボットとともに、レトロなオーケストラロボットたちも展示されたのです。大阪万博でデビューしたロボットたちが、今度は愛知万博で活躍することになったのです。時代をまたいで2つの万博で活躍するなんて、これはすごいことじゃないでしょうか。
愛・地球博が終了し、「わんパク宝島/ロボットステーション」のパビリオンは再び愛知県児童総合センターへ戻りました。オーケストラロボットたちは同センター内の「ロボットシアター」というコーナーで今も活躍中、というわけです。ちなみに、愛・地球博の前に愛知青少年公園という名称だったこの公園は、愛・地球博終了後「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」となりました。
愛・地球博のロボットステーションで展示されていた、当時の最新ロボットの一部は、現在、公園内にある「愛・地球博記念館」で見ることができます。
たとえば…
・ALSOK(警備ロボット):火災や不審物などを検出し警告・通報する警備機能と、タッチパネルで来場者をガイドする案内機能を併せ持っています。
・アクトロイド・はるか(接客ロボット):人の言葉を理解し、表情を交えながら会話します。
・愛・地球博記念館の外観です。