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2016-01-11

インドのヒップホップシーンが面白い!&インド音楽と低音のハナシ

| 01:40 | インドのヒップホップシーンが面白い!&インド音楽と低音のハナシを含むブックマーク

AIEA2015、いちおう一通りの発表を終えまして、あともっかいぐらい更新したいんですけども

その前に、結構前から気になっていて早いところまとめねば!と思ってたネタ書いておきますね。

 

インド映画音楽からいろいろとインドの音楽をYOUTUBEで探してて、基本的には映画向けなんですけども

スタジオミュージシャンたちのレベルがむっちゃくちゃに高いなぁ、というのと、あとラップ!

なんか良いラッパーがいろいろいるんじゃないの?っていう気がしてて、例えばデリーのPrabh Deep

J.Dillaのビートに乗っけてラップしてるコレとか最高なんすよ。まぁJ.Dilla選ぶ時点でずるいけどもw

Prabh Deep - Dilli 18 (Prod. by J Dilla) *Punjabi Boom Bap*

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で、この人のオリジナル曲とか、プロデュースしてるOld School Cypherシリーズもすごくいい

ビートを作ってるのがニューデリーのトラックメイカー、Sezって人。各都市にいろいろ才人がいる感じ。

Feel Me - Prabh deep (Prod. by Sez)

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Old School Cypher #5 - Keepsake (Prod. by Sez)

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個人的に多士済々だなーと感じるのが、流石は映画の都ムンバイボンベイ)。ざざっとご紹介しましょう。

まずはベテラングループMumbai's Finest、特にAceちゅう人がソロでもいろいろ曲を出してたりします。

2015年のリリースとは思えないオールドスクールっちゅかエレクトロっちゅか、かなり渋いっす。

"Get It Now" | Mumbai's Finest (Official Video)

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“HGMKH” (Har Gham Mein Khushi Hai ) Ace aka 39

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お次はDivine、ヒンディー語を手堅くヒップホップマナーの上に乗せてくれるし、ライブもカッコイイんすよ。

この人がいるおかげでムンバイヒップホップシーンがかなり底上げされている感すらある。行ったことないけどw

Yeh mera Bombay -Divine (Hindi rap) Official Music video

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Jungle Raja - Nucleya feat. DIVINE 

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Mere Gully Mein - DIVINE feat. Naezy 

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で、上の三曲目でフィーチャリングされてるNaezyっていう人が、実はインドヒップホップ知るきっかけで

今、DJ KENSEIさんがアジア各国を漫遊中みたいなんですけど、ブログにNaezyドキュメント映画が貼ってあって

ムスリムの青年が悪いことやめて一念発起してラップして、「ブロードバンドを整備しろ!」とか叫ぶのよ

10分ぐらいで英語字幕は入るので英語嫌いじゃない方は見てみて。ショートフィルムフェスで賞獲ったりしてる。

Bombay 70 - MAMI '14 Best Short Film.

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そのNaezyの楽曲、昔のはあんまりよくないんだけど、比較的最近のがインド映画音楽をサンプリング!

その上で3人がラップしててビートがオールドスクールで、これは個人的にすごく好きなんですよね。

Bimaar - The Psypher 1.5 (Ncube, Saheb and Naezy)

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さーもうキリがなくなってきたけど書いちゃうぞw 話は飛んで先日のクラブイベント「越境ダンスホール

ツイッターアイドルshowgunnさんが一曲目に古いボリウッド曲をかけたら全然低音が鳴ってなかったそう

んで、こんなつぶやきを残していたのですよ。へぇー?!でも、最近はヒップホップもあるよ!と思いまして。

@showgunn

インドの音楽は低音がない、というのが本日の大きな学びと気付きでした #越境ダンスホール

 

で、このつぶやきについてインド音楽に詳しい方がこうやって返してて、さらにびっくりしたんですよ。

PRK @NoMoTo

@DJPooLSharK @adanamistm ラーガとターラで育ったインドの音楽に低音は重視されなかったのです。

 

しかし、ラーガとターラってなんぞね?と思って調べたら、出てきたのがこちらのサイト。北インド音楽について。

もう読んでてもんのすごい面白かったので長めに引用してしまいますよ。特に最後とかうわー!と思ったから太字。

ページが見つかりませんでした – Anjali Indian Music シタール奏者伊藤公朗

北インド古典音楽を一言で表現すると、即興音楽と言えます。しかしそこには、旋律、特徴的な音の配列、強調される音、演奏される時間 季節、表現される感情などに関する規則があります。そしてこういった規則を表す概念を ラーガと言います。ラーガ(RAGA)には、心を彩るという意味があります。

インド音楽のおもしろさのひとつはターラと呼ばれる拍子にあると言っても、決して言い過ぎではないほど複雑であり、拍子の種類もまた豊富です。インド音楽を初めて耳にされる方は、主奏者とタブラ奏者がどんな規則のもとに演奏しているのかと不思議に思われるのではないでしょうか。インド音楽で使われる拍子(ターラ)はサムと呼ばれる1拍目からスタートして、ちょうど円を描くように再びサムへと戻ってきます。

北インド古典音楽にもっとも近い音楽はジャズです。どちらの音楽もその即興性により強く生命力を吹き込ませるために、制約(秩序ということですね)が決められているわけです。

ジャズのコード進行にあたるものが、ラーガ、ビートにあたるものが、インド音楽ではターラと言うわけですね。ジャズでスキャットと呼ばれる演奏は、インド音楽ではサルガムといいます。

北インド音楽の場合、その比率は「規則:1即興:9」ということになります。ジャズとのいちばん大きな違いは、ジャズは直接わたしたちの身体に響き、体験される感覚そのものを表現しているのに対し、インド音楽では、深遠なインド哲学がその音楽のなかにまで入ってきているということです。

 

「たとえば何かひとつのラーガを習うとき、そのラーガの主題は基本的には短いのですが、主題は徹底的に覚えなくてはなりません。その主題が即興演奏のテーマになるわけですが、より重要なことは『そのテーマをもとにして、演奏者自身がどのようなラーガを作ることができるか』ということなのです。

インド音楽は西洋音楽のように固定された楽曲の完全なかたちが受け継がれるのではなくて、スタイルが受け継がれ、それにしたがって新しいものが作られていくのです。

 

もうさ、音楽に対する概念が西洋音楽由来の概念とは全然違って、そこが旋律と拍子を変幻自在かつ厳密に紡いでいくスタイルとなり

そういう音楽的文化の下では、音楽、旋律を区切るキックは軽視されがちだったのだ、と理解したら、これすげー面白いでしょ?

だって低音でドッツドッツン区切るみたいなの、自分の中にはもう自明、当然のものとしてあった。でもそれがひっくり返された。

 

えー、じゃあ、インドでヒップホップやって、低音鳴らすのって完全に文化的に新しいことやってるわけだから相当大変!

でもそう言えば、低音鳴ってない、なのにカッコイイ、みたいな曲もあるよな…とか思ったのでそれも貼っておきます。

特に『Mumbai Cha Raja』は映画の曲で、映画音楽の人が作ってて、クラブ文化とか全く関係ないから低音鳴ってないのにカッコイイ!

 

"MUMBAI CHA RAJA"

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EMIWAY ft.V BREAK-BHINGRI SONG

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もうね、EMIWAYって名前はどうなんだ、とか突っ込まずに進みますけどね、インドの映画とか見てると、よく街中でお祭りやってて

太鼓をドンドコ鳴らしまくってるけど、ビートメインというか、低音あんまり鳴ってないかも…と思うとホントこれ文化なんだ!

 

や、そんでですね、ここまでで気になった方、もしかするといるかもしれない、もしかすると誰も読んでないかもしれないけどもw

インドのラップ動画ってかなりCypherって入ってるんです。即興集団ラップという意味で良いと思うんですけども、つまりだな…。

ヒップホップの中のトラック、特にキックは文化的に軽視されがちで、意図的に鳴らしてる人の曲じゃないとちゃんと鳴っていないけど

即興音楽の文化が息づいているから、即興ラップはかなり受け入れられてる、ってことなんじゃないかと思うんだよね。

というわけでインドのラッパーたちによるサイファー動画っつかマイクリレー!ちゃんと選んだからどれもかっけえよ見てよ!

 

Bombay (Mumbai)Rap Cypher 2014 - Kav-e/Enkore/D'evil/Poetik/Divine

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The Mumbai Cypher

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これとかすごい好きで、本場のサイファーらしく、ビートがビートボックスなんですけど、街に流れてる歌声も聴こえてて

それがもう完全に激渋のヒップホップ感を醸し出してて、この不穏な結束感がヒップホップの神髄じゃないのかな!

India Rap Cyphers Volume 1

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で、ムンバイだけじゃない、ベンガルのラッパーたちもサイファーなんですけど、全体的に早口フロウでシタール感出てきた!

Royal Bengal Cypher | Desi Hip Hop Cypher |

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サイファーだけじゃなくて、ブレイクダンスもインドでかなり受け入れられている感じで、歌と踊りの文化だもんなぁ…。

街中でダンスバトルやってて観客ずらーっている光景とか、ダンス教室でJBに合わせてダンスバトルとか!いいでしょ?!

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で、これとか個人的にはもんのすごく好みでさ、前半の打ち込みにラップしてるのはまぁ普通なんですけど

後半にディジェリドゥに口琴タブラで即興演奏してそれに合わせてブレイクダンスしてんだよ最高だろコレ!!!!

Surprise twist in this Slumgods tribute to A.R.Rahman Sir on his Birthday.

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ああもう興奮しかない。AIEA終わったのにこんな長文ブログ書いててしかも誰が読むんだっていう内容ですがw

ともかくね、ヒップホップの初期衝動が、既成概念の打破と日々の鬱憤の爆発と肉体性の再発見にあったとしたらさ

インドで今ヒップホップやってる若者たちって、なんちゅーかめちゃめちゃB-BOYじゃないのかな!と思ったんですよ。

既成概念にないキックを鳴らし、国は富むけどスラムで生活する鬱屈を抱え、ラップとダンスで表現する、っていう…。

 

と、同時に、日本では低音ってどうやって扱われてきたのかなー?とか、日本語ラップは芸能の文脈なのか?とか

韓国のアイドルがラップしまくるのはどういうことなのか?アメリカへの憧れ以外にも文化的下地があるんじゃ?とか

なんかこういうことをいろいろ考える、というのがすごく楽しい作業なんですけど只の妄想かもしれません!だがそれがいい

じゃあ最後にもっかいムンバイサイファー動画貼るね。世界は驚きと当たり前とどうでもいいことに満ちてるな!

Bombay Rap Cypher performing @ Blue Frog Mumbai

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