議長の判断

通告のあった議員の質問について、本人、会派、議会等の事情により質問事項が修正されることがありますが、修正前の質問事項をすべて公開するというのは珍しいのではないか。

行政視察に妻を同伴し、諫早市議会の政治倫理条例違反に問われた牟田央市議(無会派)が3月定例市議会の一般質問で、政倫条例の解釈などを質問として議会側に事前提出したところ「自己弁明にすぎない」との議長判断で項目の大半が削除された上、市議会ホームページ(HP)で削除部分を含めた全内容が公表されていることが8日、分かった。市議会事務局は「過去に例がない」と事態に困惑している。
一般質問の内容は議会規則で「市の一般事務に関すること」と広く定義されているが、市民生活の立場から市政の問題点への追及や提言が通例。牟田市議は事前の質問書に自らの例を挙げて、政倫条例の解釈や地方自治法に基づく議長の在り方など10項目を提出した。
これに対して議会内では「市民の声を代弁する内容ではない」として異論が続出。質問の許可権限がある並川和則議長が再考を求めたが、応じなかったため、「政倫違反に問われた自己を正当化する意図が感じられる」として5項目の削除を決めた。削除部分も含め公表した点については「議会の場でどういう質問がなされようとしたのか市民には知る権利がある」と説明した。
牟田市議は「私はこれが市政をただす内容だと考えた。弁明目的ではなかった」と反論したが、5日に登壇した際は削除部分には言及しなかった。
牟田市議は昨年冬、新幹線整備の現状を把握するため山形県を視察した際、妻を自費で同伴した。事態を重くみた市議会は条例に基づき警告を発した。


妻同伴市議の「弁明」HPで公表 一般質問で提出、議長判断で大半削除


発言通告書に記載された質問事項だけでなく、その要旨まで公開していただければ、議員の考え方をより理解しやすいと思う。ともあれ、議長判断でこういうことを公表するのも、「アリです」といったところか。