ワーナーブラザーズが試験的にガラスディスクに映画データ保存

長期保存の媒体をどうしたらよいか問題。

HDDは3-5年程度でマイグレーションすることが望まれる。
ネットワークになる?磁気テープや光ディスクやらに保存?

 

とのところでこのような記事が。
https://variety.com/2019/film/news/project-silica-superman-warner-bros-microsoft-1203390459/

ワーナーブラザーズはオリジナルの「スーパーマン」をデジタル化し、データを小さなコースターサイズのガラスのディスクに保存する予定とのこと。

このガラスディスクは、マイクロソフトサウサンプトン大学と「プロジェクトシリカ」で開発中のもの。

一応、ワーナーブラザーズはこれまでのものはフィルム(3色分離)にして保存はしている。が、ゲームなんかはこれが対応できないということから、デジタルデータ保存用の媒体の検討をしているとのことらしい。

 

「全省庁に20年秋からクラウド 安保に配慮し採用」日経新聞, 2019.11.9では国内法を順守する、安定的に継続できるクラウド企業に調達をかける、という形で進めてくつもりらしいですね。

DigitalPreservationについての資料(日本語)

書いていたのが保存できておらず、改めて書いています涙
 
前回、いきなり洋書だったわけですが、何故そうなってしまったかと言いますと、あまり日本語の書籍が見つからないというのが正直なところです。
一応、人並みにはデジタルコレクションとかデジタルアーカイブとかの日本語の書籍は手に取ったり取らなかったりな私ですが、改めて今回の勉強に当たり調べてみても、あれ?あ、本当になくない?という感じなのです。
まぁデジタルアーカイブのやりかたでも参考になる書籍があんまりないよね、と偉そうな気分で、勉誠さんで『デジタル文化資源の活用』『デジタル・アーカイブとは何か』『これからのアーキビスト』『アーカイブのつくりかた』を作ったりましたが、今になって思うに対象の保存は念頭においても、できたものの保存については弱かったという反省。とはいえ、まずは作る、利用してもらうが中心だったということで。
 
さて、で、日本語文献で追うならば…です。(論文は除いています)
 
筑波大学名誉教授の杉本重雄先生の『ディジタルリソースの長期保存に関する概観が概観できてとてもよかったと思います。書籍ではないですが、これは2017年で割と新しいです。
 
杉本先生は『角川インターネット講座3 デジタル時代の知識創造』「第7章 デジタルアーカイブとは何か」では、デジタルアーカイブと保存ということで書かれております。章の中の一部なので、分量としては物足りないですが、この本自体の中で保存について述べられているのはこのくらいなので注目すべきところかと。
しかしこの角川インターネット講座は、今見ても豪華なラインナップ。
近刊で、保存の話が中心ではないのですが、考え方がわかるという点では永崎先生の『日本の文化をデジタル世界に伝える』。
永崎先生の流れるような 文章で、作成から公開から保存からと、意識すべきことが書かれています。

 

日本の文化をデジタル世界に伝える

日本の文化をデジタル世界に伝える

  • 作者: 永?研宣,京都大学人文科学研究所・共同研究班「人文学研究資料にとってのWebの可能性を再探する」
  • 出版社/メーカー: 樹村房
  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

専門的なことと言えば『PREMIS保存メタデータのためのデータ辞書―第2.0版』なのですが、今は3.0なので、少々古い…

 

PREMIS保存メタデータのためのデータ辞書―第2.0版
 

 

あと、『文化遺産情報のData ModelとCRM』でCIDOCもありますが、こちらも2003年なのですよね。
メタデータがわかっていない私は…はい、ついていけなかったです…

 

文化遺産情報のData ModelとCRM (アート・ドキュメンテーション叢書)

文化遺産情報のData ModelとCRM (アート・ドキュメンテーション叢書)

 

 

 
書籍ではないですが、
NDLの「電子情報の長期利用保証に関する調査研究」のページの報告書は日本語できっちり読めるものかと思います。
 
それからnestorの「保存計画のためのガイドライン手続きモデルとその実装 バージョン2.0」は日本語になっているので、貴重な文献です。
 

DigitalPreservationについての書籍

今見たら7年ぶりの更新で震える。

さて、この7年、いろいろあってDigitalPreservationの勉強をすることになった。

今後、この界隈に入るかもしれない人たちが、今私が抱えている「何読んだらよいのか、知識が追いつかない(涙)」といった悩みを抱えないように、記録しておこうというと思ってブログ的なるものを再開することにした次第。

ということで、現段階でチェックしだした書籍について。

 
・DigitalPreservation for Libraries, Archives, and Museums

 

Digital Preservation for Libraries, Archives, and Museums

Digital Preservation for Libraries, Archives, and Museums

 

 これ、まとまっていてよいときいている。
OAISもメタデータもファイルフォーマットもソフトウェアも書かれており、がっつり取り組まないといけない印象。(まだ導入しか読んでない)

 

Preserving Digital Materials

 

Preserving Digital Materials (English Edition)

Preserving Digital Materials (English Edition)

 

 

正統的な感じ。Strategiesとselectionの項目から、企画よりの印象。

 

Digital Library Preservation Strategies

 

 


Strategiesと言っているだけあって上記よりももっと企画+具体的なものに対してどうするのか、という感じ。Digital Preservationの計画しなきゃいけないんだけど、じゃあ具体的にどうするのって時によさそう。

 

Preserving Digital Materials・Digital Library Preservation Strategies、急いでたら後者だけど、両方読むことで固まるのかなぁ。


Cinderella's Stick

 

Cinderella's Stick: A Fairy Tale for Digital Preservation

Cinderella's Stick: A Fairy Tale for Digital Preservation

 

 読みやすくて、挿話が突っ込みどころ満載で楽しかった。

身近な媒体が読めない!という問題から、DigitalPreservationで具体的に意識すべき点、キーワードをさらっていく。それぞれはあくまで概要だけど、幅広。CIDOCへのの言及があって、やはりここも意識しないといけないのか、と思った。

 

Digital Curation Fundamentals

 

Digital Curation Fundamentals (English Edition)

Digital Curation Fundamentals (English Edition)

 

 
タイトルがキュレーションなのでDigitalPreservation丸々ではないが、エミュレーション・マイグレーションにストレージ、アクセスと、キーになるところが入っている。クイックスタート的なという案内文の通り、それぞれさらっと読めそう。

 

The theory and craft of digital preservation

The Theory and Craft of Digital Preservation (English Edition)

The Theory and Craft of Digital Preservation (English Edition)

AtoMとarchivematicaについて調べてた時にオススメされていた。ドラフト版がネットにある。まずはdigital preservationへの意識が書かれてた(まだそこ)


Digital Preservation in Libraries

 

Digital Preservation in Libraries: Preparing for a Sustainable Future (ALCTS Monograph)

Digital Preservation in Libraries: Preparing for a Sustainable Future (ALCTS Monograph)

 

 

著作権の項目があるのが特徴的。
in librariesなのか、少し他と毛色が違うような気もして、優先順位は低め。



とりあえずパラパラしているのはこの辺りで、遅々として読んでいるところ。

報告書や論文についてはまた次に。

Google Book Search裁判「The Authors Guildは、作家たちの代表者ではない」とGoogle側が第1手 – HON.jp News Blog

Google tries to kick Authors Guild out of court in book case | Ars Technica
google book searchに対する訴訟について、googleは「The Authors Guildは、作家たちの代表者ではない」と。

NHKアーカイブスについて聞いてきた:源清流清 ―瀬畑源ブログ―:So-netブログ

NHKアーカイブスの方へのインタビュー。
活用のためが大前提で運営している点や、著作権の権利処理の難しい所等、「発想が公的なアーカイブズとは違う」ので、興味深い。

仏市場調査会社IDATE、2015年の日本の電子書籍市場規模を1,730億円と予想 – HON.jp News Blog

フランスのIDATE社によると2015年の世界の電子書籍市場規模は54億ユーロ、日本は世界第2位規模の17億ユーロになると予測されている。