ショッキング5〜2つの℃-ute〜

いよいよ今週末から新生℃-uteによる初のコンサートツアーが始まりますね!本ツアーで中核を成すであろう、今回のニューアルバムについての感想をまだ書いていなかったので、思った事を2回に分けてツラツラと綴ってみます。

リ ・一・リ<始めから2回に分けるとは随分と弱気だな!
最近一エントリーの長さをなるべく短くしようと心掛けているので・・・

ショッキング5

ショッキング5

それにしても「ショッキング5」ってコンサートツアー同様、なんつぅ安直なネーミングだよ!ってまずはそのアルバムのタイトルにガッカリしました・・・だったんですが、このアルバムを聴きこむ内に、なるほど!と自分なりに納得する部分がありました。
℃-uteは3rd、4thでかなり多様なジャンルの音楽にチャレンジしました。特に4thの完成度は素晴らしくて、彼女達のチャレンジの一つの到達点を見た気がしました。翻って今回のアルバムは2nd「②mini〜生きるという力〜」以来となるコンセプトアルバムなんじゃないかと思います。
ただし今回は大きく二つの℃-uteのが描かれているように感じます。

℃-ute最新モデル

今作で℃-uteとしてのオリジナル曲は3曲ありますが、この3曲に今作で表現したかった℃-ute像が凝縮されていると思います。
オープニングトラックは、「EVERYDAY 絶好調!!」。元気さ、爽やかさに溢れたトラックは、6人体制時の℃-uteの魅力を再認識させてくれました。
そんな以前の℃-uteを感じながら、M-2「The Party」です。春を感じる穏やかなイントロから、「ねえまぶしいね」と優しく語りかけてくるような歌い出し、全編通して、穏やかさ、暖かさに満ち溢れたメロディに加えて、キックをテンポよく交える編曲が、この曲を一層心地良いものにしてくれています。しかし何と言っても特筆すべきは、5人の℃-uteによるオールユニゾンというところでしょう。
自分の記憶する限り℃-uteでオールユニゾンの曲は初めてだと思います。
歌唱力を誤魔化すために中途半端にユニゾンを使うのは良く用いられる手法ですが、元々個を確立させる方法論で作品を作ってきた℃-uteが、敢えて全編ユニゾンにするところに、意義があるんじゃないかと思います。
ビックリするくらい5人の声が溶け合ってて、ところどころのハミングもとてもキレイで、℃-uteとして一つのハーモニーを奏でています。そして何より、5人で一緒に歌う事を楽しんでる感じがとてもよく伝わってきます。


M-10「夢があるから」もオールユニゾンです。「The Party」が今現在5人でいることの楽しさを歌っていることに対して、こちらは5人でこれから歩んでいくことの喜びを表現した、もう少し未来を歌った感じがします。
静かなピアノの旋律が印象的な前半は「涙が止まらない」「悲しいわけじゃないんだよ」と若干下向きな歌詞が並びますが、力強いチョーキングなどで盛り上がる後半は、それに呼応するように「楽しく歩こう 陽気にいこう」「弱っちい自分に 負けない」と力強く前向きなフレーズが並びます。このドラマチックな展開もこの曲の面白いところです。

これらの作品に言えるのは、暖かさに溢れているということです。この暖かさは℃-uteの本質なんだと思いますが、これまでの℃-uteの代名詞でもあった元気さや可愛さの影に隠れていた感があります。今作では、今までの℃-uteとは違う、メロウなサウンドに乗せて、この暖かさを見事に表現しているんじゃないかと思います。

ショッキング5


℃-uteのアルバムといえば、ソロトラックです。今作でもM-3「嗚呼 恋」からM-6「君の戦法」まではシングルを挟みならがソロのトラック群が並びます。
シングル「SHOCK!」が出た時、そのエキセントリックな曲調と歌詞の世界観に少々引きましたが、今回のソロトラックでも全員が果敢に激しめの恋愛ソングに挑戦しています。
「嗚呼 恋」はマイナー調な曲といい、どぎつい歌謡ロック調の編曲といい、完璧に「SHOCK!」の直系。正直曲は微妙を通り越してる感はありますが、感情を秘める感じをうまく表現しているところは、さすが愛理です。


舞美嬢ソロのM-5「Lonely girl's night」は、「髪を切ったわけなど・・・」と今の舞美嬢とオーバーラップさせた歌い出しに思わずニヤッとしてしまいました。現につんくも自身のブログで「矢島が髪の毛をショートにしたいって言ってきたので、お!いいんじゃない!楽しみだと返答し、その後、この曲が出来上がりました。」とか言ってましたw
「歌詞の内容と彼女のプライベートは別ものなので、その辺、誤解のないように。」(つんく)
って、するかい!!(^_^;)
この曲は、これまでの舞美嬢ソロの代名詞でもあった「元気」や「勢い」から180度方向転換した、マイナー調でミディアムなナンバーです。恐らくwまだ舞美嬢が経験したことのない歌詞の世界観の解釈だったり、ビブラートがぎこちなかったりとか、稚拙な部分もあるとは思うんですが、自分なりの解釈で強弱をつけようとしたり、フェイクっぽいのも入れたりして、とにかく色々なチャレンジが感じられます。
とは言っても、元々声量があるだけに切々と歌うところから激しいシャウトに変化するところの強弱のメリハリは流石だし、R&Bとロックをミックスしたようなメロディに舞美嬢の歌声が意外とマッチしていて、今までにないカッコイイ舞美嬢を感じられると思います。



そして、ある意味℃-uteアルバム史上最高の飛び道具といっていいM-6「君の戦法」。とにかくなっきぃの剛腕っぷりが素晴らしいww
特にセリフに「んー」というつぶやきをいれたのは超ファインプレー。この曲に出てくる女の子となっきぃのシンクロ率をさらに高めましたwwそんな訳で、この曲は基本的にこのセリフが9割のような気がしますww。そのセリフを受けて、曲が広がっていく展開も中々面白いと思います。
ちっさーは相変わらずの安定感なんですが、なっきぃのあまりに強烈な印象に、ちっさーが完全に消えてしまってるのが勿体無い。

「ショッキング5」の5は勿論5作目という意味なのですが、同時に、今までになく、恋する女性を激しく歌ってみせた5人に対してショッキングという解釈もできるんじゃないかなと思ったりします。
「SHOCK!」を含めて、楽曲としては微妙な感じは否めないのですが、それでも、5人の新たな個性が垣間見れたように感じます。


本作は、前半、後半のメロウな、そして中盤はエキセントリックでショッキングなナンバー
暖かな℃-uteと、新しい個性という2面性を表現したアルバムなんじゃないかなと思います。

そして、色々と試しながら、曲折を経て、あの名曲が生まれたんじゃないかと思います。


(o・酈・)<って、長ーじゃねーかよ!!

御意・・・

to be continued ...