二人旅行最後の朝

フェリーチェの近く

友達との楽しかった二人旅は今日でおしまい。荷物をテルミニ駅に近い方のホテルに預けてショッピングに出かけた。でも、疲れなのか食べすぎなのか、歩き始めると貧血っぽくなってきて体が前に進まない。最後だからしっかりがんばるつもりだったのに、全然がんばれず休憩ばかり。
バールで休憩しようと、カフェ・グレコに。お店の作りが素敵だから友達に見せてあげようと入ったのに、おじいちゃんカメリエーレの態度がとことんひどくていい加減。ピーチアイスティーがあるっていうから注文したら、無かったらしく確認もせずにレモンアイスティーが、ティラミスを注文したら違うケーキが出て来た…。ケーキを取り替えてもらっただけでもブツブツ言っていたから紅茶は我慢。お返しにセントまで数えてお勘定きっかり、なるべく小銭を多くして置いてきた。こういうとき、テーブルに置いて去れるのってちょっと気楽。ばれるのが後だもんね。

念願のフェリーチェで、カーチョ・エ・ペーペ

地下鉄に乗ってランチに向かったら、地下鉄の揺れと臭いに二人ともやられてしまい、駅でダウン。やっぱり体調が悪いのかなぁ。それでもランチは諦めず、駅のベンチで少し休憩してから昨日見つけておいたフェリーチェに向かった。
ドアを開けると昨日とは違い、どのテーブルにも予約の札。時間が早かったから入れたケド、もうちょっと後に来た人たちは断られていた。ふと奥のテーブルを見ると、おじいちゃんばかりが集まる席がある。ここがフェリーチェ創業の頃からの常連の人たちの席だってすぐにわかった。雰囲気がそこだけ違うんだもの。白ワインを飲みながら、ゆっくりとパンを食べている。
私たちは周りの人達の注文を見ながら注文。気分が悪くなっていたからサラダを注文したものの、パスタは食べたかったカーチョ・エ・ペーペ(チーズと胡椒)にカルボナーラをハーフずつ。チーズだらけ…濃いんだけど、両方食べたいんだもの。
カーチョ・エ・ペーペは、上にチーズがたっぷり載った状態で運んできて、テーブルで豪快に混ぜてくれる。チーズが飛び散るなんてことは気にしないらしい。混ぜている間、チーズと胡椒の香りがしっかり漂って食欲をそそられる。

口に運ぶと胡椒の香りがとにかく良い。かなりの量だから結構キツイんだけど、チーズが少しまろやかにしてくれている。チーズもまたこってりしていていい香り。うどんみたいな手打ちパスタにぴったり。もう一つのカルボナーラもまたすごい。パンチェッタの香りが充満していて、口に入れなくてもパンチェッタを食べているかのような香りが口に広がる。優しい味つけなのにしっかり後に残り、次を食べたくなる。気分が悪かったはずなのに、しっかり平らげてしまった。
またまた食欲が沸いてしまい、セコンドを注文。サルティンボッカと付け合わせに周りの人たちが食べているクリーミーなマッシュドポテト。さすがにパスタの後にこのポテトはきつかったけど、まろやかで美味しかった。ここの料理、味付けが上品で、一つも味の濃い料理が無い。昨日のお店の方が下町のお店っていう感じ。次にどっちに来る?って言われたらかなり悩むケド…こっちでトマトソースを食べてみたいなぁ。
サルティンボッカがとても美味しい。薄切りの牛肉にプロシュートを載せ、小麦粉を絡めてバターや白ワインでソテーしたような料理(たぶん)。ワインの香りが漂い、さっぱりと食べられる。お腹いっぱいなのにフォークが進み、どんどん減っていく。何か青野菜が欲しいなぁと周りを見渡すと、皆が食べている野菜がある。ブロッコリーかと思ったけどブロッコリーは無いって言われた。メニューを見ながら考えて、思い出した。クリスマスにママが作ってくれたチコリ(チコッリア)だ。お気に入り野菜の一つなのに、すっかり忘れていた。とにかく注文を追加したら、たっぷりのチコッリアが運ばれてきた。ママが作ったのと同じような感じ。懐かしい味。繊維が強くて癖はそれほど無く、さっぱり食べられる。レモンをたっぷりかけると美味しい。
さすがにもう食べすぎだったケド、またまた周りの人たちが食べているイチゴが気になってしまった。マチェドニアみたいにシロップに漬かっている。一つ注文して食べてみたら、美味しい。甘いシロップを絡めてあるけどイチゴの爽やかさはしっかり残っている。あっという間に平らげてしまった。これで二人の胃はほぼ満タン。動けなくなり、泊まっていたホテルに戻ってロビーで休憩。ソファがいっぱい並んでいてお手洗いもすぐそばにあるから休憩にぴったり。隣に老夫婦も座っていた。電車の時間までとにかくぐったり。二人の合言葉は、”吐きたい”。

  • トラットリア "Da Felice" via Mastro Giorgio 29 Roma tel:065746800

見送りは苦手…

空港行きのレオナルド・エクスプレスに乗る友達を見送りにテルミニへ。何となく淋しい。今日まで10日、ずっと楽しかったんだもの。とても優しい人で、道を間違えても、私が焦って失敗しても、謝るたびに謝ることじゃないでしょ?って言ってくれた。すぐ疲れちゃう私の顔色ばかり心配してくれた。何よりも…美味しい料理やお酒、素敵な景色をとにかく一緒に満喫できた。なかなかここまで一緒に食べられる相手はいない。フィノッキを一緒にかじれる相手もなかなかいない。また一緒にフィノッキをかじりながら旅行したいね。楽しい時間をどうもありがとう♪

待たせていた…

友達を見送った後、サレルノ行きの電車に乗って駅に着いたのは9時半過ぎ。家に着いたら、ママのお兄さんが私を待っているといわれた。今日サレルノに戻って数日ここで過ごすから、その間に夕食を一緒にとろう、って言っていたつもりが、今日の夜だと受け取られてしまっていたのだった。イタリア語の間違い…ごめんなさい。
もう遅かったし、疲れていたし、ママが遅くなるって伝えてくれていたから取りあえず就寝。明日ちゃんと謝らなければっ。