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自分のために生きる?誰かのために生きる?「プリキュア5第13話」


昼の飲み物はハバネロドリンク。
そんな回でした。
これ、実際に「ハバネロトマト」って名前で明治から出ているそうですね。辛いのか…。昔「とんがらC」ってありましたよね。
 

さて、今回は夏木りん(赤)の話でした。ちょっとおさらい。

・りんは、スポーツ万能であるがゆえに、一つの部活に定住していない(理由は後述)
プリキュアになりたかったのではなく、のぞみ(ピンク)を助けるためにやっている。
・基本的にポジティブで明るい。
・基本的にツッコミ。
・基本的にのぞみが大好き。

こんな子です。最後のだけちょっと妄想です。
 

●りんちゃん百面相●



とにかく表情豊かなりんちゃん。これで1カットなのがステキ!
主人公ののぞみも表情がころころかわる豊かなキャラですが、りんちゃんもかなーり感情表現豊かなのびのびとしたキャラとして描かれています。もうそのへんは2話で通過済み。そして、毎回ツッコミを入れる唯一のキャラなので、とにかく物事に対する視線が鋭く磨かれています。
つか磨かれないと、みんなボケになって収拾が・・・。
 
はて、こんな感情豊かな彼女、元々のさっぱりした性質もあるのですが、これだけはっきりと表現できるのにはちゃんと理由があるようです。一つはのぞみの存在。そしてもう一つが。

二人の弟妹。ゆうとあい。「you」と「I」なのかな?
親が忙しいので、この子の面倒見は基本的にりんの仕事。双子なのかな、とにかくめちゃめちゃ元気がいいので、のぞみでは手に負えません。のぞみは世話できているつもりですが。
りんはそんなわけで、とても「お姉さんしなきゃ」という意識があるようです。だからこそ感情表現が豊かで、人と接する術を心得ている子になったのでしょうね。
しかし同時にそれが、自らのカセになってしまうこともまた更なり。彼女は「弟妹の面倒を見る」という名目で、部活につけないんです。
…ん?一つの部活にはいると…そりゃまあ練習とか忙しくなるけど、そこまでひどいものかなあ?
このへんで、りんちゃんの中での「自我」が問われます。
りんちゃん、あなたは今何をしたいの?本当に世話で大変なの?
 

●りんちゃん、あなたは何から逃げるの?●


超スポーツ完璧さんなりんちゃん。あらゆる部活動から引く手あまたです。ここまで究極的になんでもできる子ってのもすごいです。こんな子いねえ!…と思ったけど、たまーにいるんですよねえ。たまに。

はて、コメディタッチでそれらの部活からりんちゃんは逃げ続けます。名目は「一つの部活に入ると時間がとられるから」。忙しそうな両親の手伝いをしなければ、と彼女は言います。そして「いろんな球技をやってみたいしね」と明るく言います。うん、確かにもっともなんですよネ、言ってることは。決して間違いは何も言っていません。

しかしそれに対する3年生の視線は非常に鋭いんですよ。この目。「そっか、仕方ないね」という目ではありません。
「本当にそうなの?」
「あなたが逃げているのは何なの?」
そんな声が聞こえてきそうです。まあ、かたや生徒会長、かたや図書委員で作家志望、ですからね。曖昧で、何かに責任をかぶせている姿を見て思うところがあるのでしょう。
実際、りんちゃんの意見は正論なので、のぞみなんかは素直に丸め込まれます。ですが、りん自身それを語りながら、「逃げている自分」に気づいているんですよネ。
それを表しているのが、フットサルのメンツでした。
 

●無名の、フットサル同好会の少女たちの姿●


りんちゃんが一番入れ込んでいたのは、まぎれもなくフットサル同好会でした。同好会だけあって、人数は4人。1人足りない!…とそこに入っていたのがりんちゃん。でも兼部しまくりなので常にいるというわけにはいきません。

彼女自身、それに対する後ろめたさもあるんです。りんちゃんが抜ける=試合に出られない。自分のせいで出られなくなるんだろうな…それはぐぐっとのしかかってきます。
しかし、ここで無名のフットサルメンバーたちの姿がしっかりと描かれているんですよ。
試合だけが大事じゃない、フットサルをやることが楽しくて集まったんだよ、と。
この子たちの言動は本当にじんときた!
 
比較対象として、例のごとくフリーターのガマオが出てくるわけですが、彼はお金のために働くわけです。しかも必要最低限以下のことしかしません。めんどうくせえ、が口癖ですし。まあ、それは至極当然っちゃ当然で、誰も攻めることはできないんですけどね。一応働いてますし。
しかし、その姿が本当に輝いているのか?といわれると、どうだろう?と思わせられます。
 
先ほどのフットサルメンバーは、ただ単純に「フットサルがやりたい!」という気持ちを素直に出しています。もうただひたすらにそれだけなんですよ。もちろんお金のためじゃないですし。
りんちゃんは、あれやこれやとかじりつつも、「本当に自分のやりたいこと」には飛び込もうとしていませんでした。そして「忙しいのを助けなきゃ」という大義名分に逃げ隠れしてしまっていました。
 

●そして、自分のやりたい道へ!感動の…あれ?●

 
りんちゃんの大事にしていたフットサルのボールが奪われたとき、それを取り返そうとしたのは弟妹たちでした。二人はしっかりと立ちました。まるでりんちゃんの「本当の心」を知っているかのように。
やりたかったんですよね、フットサル。ただ、そこに立ち向かうだけの心の準備ができていなかったのでしょう。
この二人の姿を見て、りんちゃんも自分を見つめなおすことになります。
ありますよね、自分が本当にやりたいことに対して、何かの言い訳を立てて一歩ひいてしまうことって。


彼女が、「誰かのために」という名目をすべて捨て去って立ち上がったかというと、まだその段階ではないと思います。実際、弟妹に背中を押されるまで、フットサルはやめるつもりだったようです。
しかし、二人に押されて間違いなく「自分のため」の一歩を今回踏み出したはず。本当に、本当にちょっとだけだけど、大きな一歩。
そこで感動のシーンです。

姉ちゃん!フットサル好きなんでしょう、やればいいのに!

あんたたち! わああああ!

…あれ?

……またお前かよ!増子さん!
どこに隠れていたんだか…おいしいところもっていきすぎだからマジで。
 

はーい、おめでとー(泣きながら)
毎回ながら、新聞の書き込みきっちりされていて、面白いですネ。
 
りんちゃんは今後も突っ込み役として活躍すると思いますが、これからは彼女が「誰かのためにいる」キャラではなく、自分のために歩めるキャラになっていくんでしょうね。少しずつでしょうけれど、期待です。
大きな山場としては、のぞみに対してどう接するか…でしょうか。
 

●今週はうららがはじけませんでした。●

全体的に絵がぐぐーっと丁寧で繊細な回でした。ほんと作画いいシーンが多かった!そしてうららはあまりはじけませんでしたが、とてもかわいいシーン続出でした。
 
その1

やけに自信たっぷりなのぞみさん。ですがまあ、あんまり信頼されてないです。
今回はのぞみが「あんたは無理」といわれるオチが繰り返し使われてますが、彼女これ意図的にやってるんでしょうね。空気を読んで、というか。自分の立ち位置を理解しつつ、場を和ませるようになってきたなーと思いました。
あと、このシーン、先ほどの百面相もなんですが、夕方ということを利用してずっとセピア調なんですよ。その色使いアッパレ!

この最後のシーンの光加減がまたいいですよね。ノスタルジックにあふれる色と光が印象的な回でした。大人が見ると、若き日に夢で悩んだその姿がよみがえってくるんじゃないでしょうか。
 
その2

りんの花屋にかれんが一人で買いに来たのはびっくりした!あんなに仲悪かったのにすっかり意気投合し、のぞみにダブル突込みをするまでに。なんかこういう関係の変化が見られるのがこの作品のイイとこですネ。
 
その3

りんちゃんのお母さん。
ほれました。
のぞみのお母さんといい、美人すぎ!いやー…残り三人のお母さんにも期待ですね。
 
その4

プリキュア5はひかがみを楽しむアニメです。
 
その5

次回予告。キュアババアかれん、えらいかわいい!
プリキュアシリーズで、手をつなぐことには大きな意味があると思っているんですが、今回のこのシーン、ものすごくしっかりぎっちり握っています。ところがどっこい、誰が誰をか、わからないんですよ…。はて、誰の手を誰が握っているのやら。楽しみです。

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