たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

よもやま日記

アストロベリーが復活ですと!(真・業魔殿書庫)たまごまごです。
うわー、再開絶望していたので超うれしい。増刊ということでどういう風に今後続いていくのかわからないですが、期待で胸が張り裂けそうです。張り裂けて毛が抜けそうです。

前髪ぱっつんマジメ少女に眠る、死と闇の部分「アストロベリー」
4誌も転々として、廃刊でまた見えずじまいだったところ、再度の復活。これは期待してしまいます…そして、きちんと作品を描こうとしてくださる金田一先生ありがとう!ニコイチも面白いヨ!
アストロベリー 1 (ガンガンコミックス)
 
パンツがいい?スパッツがいい?緊急アンケート。は7月2日(月)まで続行中です。よろしくお願いいたします。

前髪で眼が隠れた女の子キャラを考える〜少女達の視線と読者の視線〜

●時々しか見えない瞳●

謎の彼女Xの2巻が出ましたねー。
謎の彼女X(2) (アフタヌーンKC)
なんといってもヒロインの卜部のミステリアスさが魅力なマンガ。もちろんそれ以外の不思議要素が重なり合って面白くなっているマンガなのですが、前髪に隠された奥から覗く瞳にどうしてもヤられてしまいます。
はて、そういえば前髪で眼が隠れたマンガ・ゲームキャラって結構いるなあと思いました。
何せ、眼は感情の表現の最も重要な部分。そこをわざわざ隠してしまうのだから、見ているこちらとしてはハラハラしてしまうのが多いと思います。そして、そのハラハラ感が恋にも似た感覚になってときめいてしまう。
そんなわけで、色々な「前髪で眼が隠れている女の子キャラ」を挙げて、なぜあえて前髪で眼を隠すのかも含めて色々考えてみました。眼帯とか目隠しとかグリグリメガネは今回はナシです。片目は含みます。
 

●1、内気だから眼があわせられないのです●

まず前髪目隠しキャラで思い浮かんだのがこの子。

魔法先生ネギま!」の宮崎のどか
根がマジメ、ちょっと内向的で照れ屋、視線がうつむき気味、髪をよけて眼を出すと美少女、という、まさに前髪目隠し少女の基本形で究極のような彼女。
彼女のようなキャラクターは、内気なゆえに眼があわせられないというのを、前髪によるブロックで表現していていて、そこが魅力です。同時に、ちらちらとたまに見える瞳が照れ気味なのははずせないポイント。実際に前髪が長いというのにあわせてちょっと視線が下をむいているから、なおのこと瞳が見えません。
このタイプの前髪キャラは、その「照れ」がかわいらしさのシンボルになっていきます。

さよなら絶望先生」の小森霧も、照れの部分の魅力あふれるキャラクター。前髪というか、髪全体で眼が隠れていますが。
この子も、「髪を手でよけるとかわいい」というのが重要なポイントだと思います。のどかも霧も、こちら側から心を開くアプローチとして、髪を手でかきわけるという行動が、少女キャラと読者の心をつないでいるのかもしれません。
 

●2、引っ込み思案な、前髪ぱっつん目隠しっ娘●


「わくわく7」のティセ・ロンブローゾ。このキャラクターで目隠し属性に目覚めた人は多いのではないでしょうか。
ティセ・ロンブローゾ サイドストーリー
1のキャラと結構かぶる部分もあるのですが、このキャラが大きく異なっているのは、基本的に眼を出さないこと。1が主人公や読者とのコミュニケーションのカベとして描かれているとしたら、こちらはそういう心のカベはもう出来ているけれどもきっちり仕事をこなせる優秀な子として描かれています。
内気で人が苦手…というほどでもない、おとなしくてそこそこマジメキャラ。だからこそ、前髪がボサボサではなく、ぱっつんなのです。
天からトルテ! 新装版 3 (ビームコミックス)
同じようなタイプのおとなしい子が、「天からトルテ!」のカロン
のんびりした性格の子ですが、能力が高く怒ると怖い、というのが面白い。他のめちゃくちゃな魔女たちにくらべて迷惑度が低く、溺愛されているのがほほえましいです。
前髪ぱっつん属性は、目が出ている状態を入れていくとさらに深いものになります。前髪ぱっつんラブ。
 

●3、ミステリアスな彼女●


一番最初にも述べた「謎の彼女X」の卜部美琴
前髪で眼が見えないキャラは、表情が分からないと言う短所があります。しかしそれを逆手に取れば、「感情がわからない」という利点になります。
卜部はまさに、何を考えているのか分からないのが魅力的なキャラクター。エキセントリックな行動も淡々とこなすのが、少年から見た少女の不思議さを体言しています。だからこそ、普段は眼を隠してその思考が分からないというカベがあるのでしょう。同時に時折ちらちらと瞳が、要所要所で見えるのがまた寸止めでドキドキしてしまうんだなあ。

ミステリアス前髪女性の代表格、「キングオブファイターズ」のシェルミー
KOF自体ミステリアスな女性が多いですが、飛びぬけて謎が多くエロティックな彼女。「いやーんぬれちゃった、汗で☆」とか言われたら男の子なんてイチコロよ。
実際彼女には大きなヒミツがあるわけですが(オロチの話)、そのへんも含めて「絶対に見えない瞳」が、逆に彼女の魅力を物語ってくれます。
サクラ大戦 漫画版(3) (マガジンZKC)
サクラ大戦マリア・タチバナ
彼女もまた、有能かつミステリアスな雰囲気を持った美女です。片目のシーンが多いわけですが、その片目の放つ眼光の鋭さと来たら。そのキリっとした半分の視線にやられた人も、多いかもしれません。
 

●4、風変わりな彼女はサイエンティスト●


「サイカチ」「ベクター・ケースファイル」のヒロイン、榎稲穂。通称師匠。
女子高生にして、無類の昆虫好き。そして超博学、という風変わりな理系少女です。白衣で、あまり身辺の格好に気を使わず、ダイナマイトボディで前髪目隠し、と言う特殊な風貌にノックダンした人は多数。はい、自分も師匠が大好きです。
彼女の瞳はこっちからは見えませんが、向こう側からは世界をシビアに見ています。科学の視点から。
こちらからは分からない、向こうからはよくわかる。そんなキャラクターの視点を表すのに、前髪は重要な役割を果たしているのかもしれません。
同じようなことがグリグリメガネで瞳の見えない学者系キャラにも言えるのかもしれませんね。
 

●5、少女の恐怖と違和感●


ブラックラグーン」のソーヤー。常時眼が隠れているわけではないのですが、下から見上げるようにしている上に前髪がぼさぼさなのでこちらに入れてみました。
彼女は価値観がかなり狂った殺人狂なキャラ。なんといっても普段の仕事が、生きたままチェンソーで切り刻む「掃除屋」です。まともなわけがない。
なにかがおかしい、というのを表現する上でも前髪目隠しは有効な手段だと思います。なんといっても視点が下からのぞきこむようになるので、目つきが悪くなるのがちょっと怖いのがいいんですよね。少女の持つ独特の恐怖感や狂気を、最大限魅力的に見せる上で、瞳は重要な位置を占めると思いますが、あえて隠すのもまた不安感をあおります。

未来日記」の春日野椿。片目隠しキャラです。
隠すも何も、眼がないのですが、その異様さが一発で伝わるキャラです。じわじわとそのおかしさを感じてくるのがグッときます。しかも、半端に片目がうつろなので、さらに不気味でなりません。
前髪片目隠しキャラで、不気味さを抱えているのは他にもたくさんいそうです。
圏外です (2) (シリウスKC)
恐怖とは全く別物ですが、不思議さ満載な「圏外です」のゼロ。彼女もまた、常に片目が隠れているキャラです。
なんといってもすでに人間ですらない、電波の妖精。日本刀を手にしてキリリとかっこいい…所に入れたいのですが、どうにも彼女のズレがかわいらしくてしかたありません。
先ほどのティセもそうですが、人間以外のものを描く場合にも、ちょっとした人間とのカベとして、前髪目隠しはポイントになってくるのかもしれません。
 

●前髪で眼を隠すから感じる視線。●

まとめると、前髪目隠しキャラは魅力的だな!ってことです。自分にとって。
眼の部分が見えないからわかりずらい、なんてのはこちら側の視点の話。キャラクター側にしてみれば、彼女らなりの視点でこの世界を、読者達を見ているわけです。
双方向にはならない、こちらの見ているものと向こうの見ているものは違う。そんな視点のギャップが、前髪バリアーキャラへの憧れにつながっていくのだと思いました。
 
余談。
男性で前髪目隠しキャラは多いんですよね。エロゲの主人公とか入れたらすごい数に。
あげていったらキリがないのですがとりあえず思いついたのは、これってことで一つ。
ドージンワーク (2) 通常版 (まんがタイムKRコミックス)
かっこいいよね。色々と。
 
謎の彼女X(1) (アフタヌーンKC) 謎の彼女X(2) (アフタヌーンKC)
「謎の彼女X」の卜部の描き方は、本当に面白い。少年の憧憬としての少女なのか、あるいは恋愛に不可思議さを感じる少女の視点なのか。どちらもが交錯していくのが植芝流なんでしょうね。見ていると妙にときめいてしまいます、初恋の時のように。
 
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