たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

オタク音楽イベントがつくる、特殊なコミュニティ

くず☆です
8月17日に、新宿で行われた「くず☆です」というイベントが非常に自分のツボだったので、感想を交えながら感じたことをメモしておきます。
 
これどんなイベントかというと、古今東西あらゆるゲーム・アニメの曲を集めて、100を超えるMADをこの瞬間上映するためだけに作って、上映しながらみんなで踊ったり歌ったりして楽しもうというもの。
正直、一瞬のためだけに400時間とか費やしてMADを作った製作者*1の労苦は驚嘆を通り越して感動です。つかもったいないのでyoutubeとかにどんどん放流してください。ほんとに。
 

●オタク音楽イベントの奥。●

はて、このようなゲーム・アニメミュージックオンリーイベントは他にもあるみたいですが、今回はじめて参加させていただいて、ぐっと感じたことがあります。
それは、こんな2点。

1、音楽好きとかアニメ好き、というよりも、それらにはまりつつも斜めに楽しめる。
2、うわーこれしってる!というピンポイントっぷりが四角い部屋にはよく似合う。

この2点、ニコニコ動画にもまるまる当てはまるのですが、なんといってもリアルに顔をあわせてみんなで聴いているのがポイント。ネット上で知らない人と語り合うのも楽しいけれど、やはり現実に顔あわせてみんなでニヤニヤしている楽しさにはほんとかなわない!とつくづく感じました。
 
1は悪い意味ではなく、パロディ的な意味です。だからすごくツボにはまる人にははまるし、あわない人にはあわない。それは仕方ないこと。
だけれども、自分のように素で楽しむのものんべんだらりと楽しむのも好きな「ぬるオタ」としては、これほど心地よいものはないです。だからMADとか大好きなんですが。
このへんが今のオタク文化の面白さだとも思います。ストレートに受け取るのも面白いし、それを踏まえて二次創作的に楽しむのも「味わい方」。無理強いはできないけれど。これがコミケで売られる同人誌の二次創作にもつながっていくのかもしれないですが、大勢の人数で共有する、というためにはクラブ型音楽イベントってのはぴったりだなあとぼんやり思っていました。
 
2はある意味「クローズド」ともいえますが、別に排他的なわけではないです。同じ共有感をもてるならば、ピンポイントに面白いほど鋭い槍のようになります。また同時に、分からないネタについて「これなあに?」と聴くのって面白いですよね。ニコニコでいえば、難解なパロディの元ネタの書き込みみたいなものですが、コミケやこういうイベントで、じかに聞けるとさらに楽しい!コミュニケーションを楽しんだ上で自分のオタ知識も増えて一石二鳥…得してるんだろうか、いや得ですよね。
 

●オタク音楽の幅●

はて、自分はゲームアニメ特撮の音楽を大雑把にくくって「オタク音楽」と書いちゃってますが、普通のJ−POPがそれらに使われていることもあるので、音楽のジャンルの表現としては誤りです。あくまでも「一つの視点としての名称」と思ってください。
「ある程度のディープさが求められるもの」とも受け取れるし、「ネタを知っている人同士のコミュニティが形成されるもの」とも受け取れます。普通の音楽と違って「これは○○の曲だ」というのが段階としてはさまれるのがミソ。
もちろんそれらはすべて音楽的にも楽しめますが、せっかくある元ネタを楽しんだ方がオモシロイ。
先ほどもかいたように閉鎖的なわけではなく、むしろオープンなのですが、安心してお互いが自分の嗜好をさらけだし、ゲラゲラニヤニヤ楽しむにはやっぱりちょっと部屋になっている方が思い切り受け入れやすいんですよね。
ゴトウさんスクランの沢近のみのMADと音楽を流したときのあのニヤニヤ感!あれは暗い部屋でひしめきあっていたからこその楽しい瞬間でした。
逆に言うと「オタク音楽をかけられる空間」というのは、イベントや車の中や自分の部屋くらいしかありません。だからこそ、安心できる空間、なんですよね。
 

●一体感と音楽●

オタク文化に一体感はいるかどうか、というのは個々の受け取り方なのでなんともいえないのですが、あってもいい、と思う人ならばやはり「オタク音楽」は重要な位置を占めていると思います。
もちろん部屋で体育すわりして聞くのもいいけれど、共有のためのアイテムになりやすいんですよね。音楽そのものが、みんなで音を楽しむ、という前提にあるものでしょうし。ましてそこにアニメ・マンガ・ゲームのようなストーリー性のあるものがくっついてくると、深みも増すって物です。
そのへんをおさえつつ、どう切り込んで楽しむか。それをこのイベントでは感じてうれしくなりました。コミケでリミックスCD出す人も同じかもしれません。
 
おそらくですが、今後はニコニコなどを通じて、どんどん「オタク音楽」を仲介とした特殊なコミュニティが新しい形で生まれていくと思います*2
ただ、どうせなら顔をあわせて楽しもうよ!…というのが大きな目的な、こういうイベントやコミケ。ネットがどれだけ発展しても、絶対「生での共有感」を持つ祭典はなくならないだろうな、むしろ発展するだろうな、と思うのでした。
 
ニコニコ動画-タグ検索「くず☆です」
なんとなく雰囲気は伝わると思いますが、やっぱりみんなで肩並べてみる快感は何物にもかえがたいよ。
 
札幌でもこういうイベント、ないかなー。あったら行きたいです。
同時に、再び「ナードコア」のジャンルが、電波系ソングとあわせて発展していかないかなー、とあわく願います。そういう面では、最近買った「もってけ!セーラーふくRe-Mix001」は本当に面白いですヨ。7曲目必聴。ちょっとオシャレでちょっと斜め撃ち、っていう、現代のオタク文化らしさがあふれた痛快さがあると思いました。あとうまく融合していってくれないかなあと思っているのが、自分がずっとファンのテクノウチさんとシャープネル。あとはとかち未来派の人とか。どんどんうまくクラブイベントと交じり合っていけばなあ!「Boss on parade」はオタク音楽ではないけれど、ガバ好き・ナードコア好きなら間違いなく燃えるスピード感であふれています。
もってけ!セーラーふく Re-Mix001 -7 burning Remixers- [asin:B000M72PN6:image]
 
〜関連記事〜
君の脳みそ溶かしつくして〜電波ソングとループの甘いワナ

*1:8bitゲームのMADを作った方は、RPGのプレイヤー名を「くずです」にしたり、スーパープレイでクリアしたりしている動画を録画しているので、まじで400時間オーバー費やして15分くらいの動画にしていたそうな。すごすぎ。

*2:今までもあったけれども、それを引き継いだり継がなかったりしつつ

らき☆すた(Lucky☆Star) OP (LittleGod Remix) (DJ Sharpnel)


もってけ!セーラーふく」…というか「らき☆すた」は、そのものも面白いんだけれども、やっぱり斜め撃ちなオタク文化との親和性が異常にいいと思う。そのものも優秀、いじくる素材としても優秀。
とにかくかっこいいので、聴いてくださいな。

たまゆらパンドラ☆ナイト

 
日時・8月25日(土)
   21時〜23時 オセロ大会
   その後〜    通常放送
 
実況スレ・http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/20297/1188021551/
 
今回の特集。
「あなたが言われた殺し文句」または「あなたが言われてみたい殺し文句」
 
・質問コーナー
あらゆる質問、なんでも「こちらの基準で」お答えします。
 
・普通のおたより
普通のおたよりは、内容はなんでもかまいません、日常の出来事や、こんなことあったよ報告など書き込んでください。
 
・お勉強のコーナー
小中学生レベルからの、分かりそうで分からない問題をみんなで解いていくコーナーです。
もしかしたら、どこかで役に立つかも?
 
・相談ごとコーナー
恋愛相談から明日の夕飯まで、なんでもかまいません、みなさんの相談ごとに対して結構真剣に答えるコーナーです。あまり肩をはらずに、投稿いただけると幸いです。

お時間が許す方は、ぜひ聞いてみてください!
終わりました。
きいてくださったみなさまありがとうございます!