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2008-06-19 大黒黒客日記

[]久米田先生が放った、パロディ・風刺マンガとしての視点の広さ。

今話題沸騰中の、雷句先生からはじまっているサンデーの編集者問題。

これに対して新條まゆたん先生が魂の文章を書き上げた後、驚くべきキラーパスを渡したのは記憶に新しいところ。

新条まゆたん「後のことは久米田先生に任した」(2ch)

こりゃどうなるの!?と久米田ファンの自分は驚いていました。

多分編集部ネタで茶化すんだろうなあとか、まゆたんからのキラーパスネタに絶望するのかなあとか思ってましたともさ。

 

しかし今回は、久米田先生に心の底から感服しました。

ただ社会問題をブラックユーモアにするのではなく、もっと大きな視点で見つつ、ちゃんと笑わせているんだもの。

各地の久米田先生ファンの間でもこの話題でいっぱいですが、あらためて久米田先生という人に敬意を表しつつ読み直してみます。

 

●パロディ・風刺は真っ向勝負、しかし二元論じゃない。●

今回はとにかく「サンデー」「マガジン」の語がばんばん飛び出す回でもありました。

広告ページでは「サンデーとマガジンの協力コラボ云々」とかやってるなかで、これを載せる講談社の男っぷりに惚れました。度胸あります。

これを回避せず描いた久米田先生も度胸あります。

 

しかし、「かってに改蔵」や「絶望先生」って、ただ悪口いって人を傷つけるマンガじゃあないのを再認識。

そもそも批判だけならできるんです。しかし久米田先生のこれは罵倒芸。絶妙なバランスをとりながら、そしてちゃんとフォローと相手への愛情こめながら、多くの人が笑えるように調理しています。

相手の痛いところをつくだけじゃだめなわけです。それをするにはいったんマクロな視点を持つ必要があります。感情のままにまかせては描けません。

 

今回の「編集と」ネタも、自分を滑稽なキャラにすることでうまく処理しています。

実際、久米田先生も漫画家やっていて不満はたくさんあったでしょう。サンデー時代から通して絶望しかけたこともあったでしょう。

だからといって編集者だけを悪役にはしません。マンガ家だけがおかしな存在とも言いません。

 

もっと、もっと視点を離して。もっと遠くから全体像を見つめて。

物事は「これがいい」「これが悪い」ですむものじゃあないですよね。

 

●漫画という文化に対して、もっと俯瞰して見て。●

当然のことですが、編集者とマンガ家双方あってのマンガ。

どちらが正しい間違いだけではどうにもならないです。

当事者でありながら、改めて距離をとって冷静にマンガに仕上げるその行動がすごいじゃないですか。しかも読む側にいろいろ考えさせる視点も残しつつ、笑わせてくれます。これぞエンターティナー。

 

実際、編集とマンガ家の問題自体はものすごくデリケートだと思うんです。どこまでが感情でどこからが事実か我々にはわかりません。ただマンガ家さんを応援したいのでついついマンガ家さんの意見に「そうそう」と言ってしまいたくなります。

しかし、ふっと目を離れたところに向けたら「もっと決裂していて収集のつかないもめごと」は山ほど世界にあるんですよね。この問題だって笑い事じゃないし看過できるものじゃないけど、視点がミクロになると水掛け論になってしまいます。

 

最後のオチは読んでもらったほうがいいと思うのでいえないのですが、ユーモアを交えつつ「マンガってどうなるんだろうね?」とメッセージを残していくんです久米田先生は。

なんだかマンガ好きな読者の気持ちをもくすぐります。ああそうか、一番大切なものってなんだったか、思い出したよ。

 

今回は話題が話題だっただけに、しかもキラーパスが回ってきて周囲の関心度が高かったゆえに、かなりの視線を浴びていたことと思います。もっともそれも、雷句先生の話題を受けてのことかどうかも実際は分かりません、偶然かもしれません。

ただそれだとしても、久米田先生のマンガは愚痴や批判にとどまらない。彼は一貫した姿勢を保ったエンターティナーとして、今後も愛のこもった罵倒芸を繰り広げてくれるのでしょう。絶望と言う名で、描き続けるマンガに希望をこめながら。

だから。本当に絶望しているようで楽しさと希望に満ちているから、私は久米田先生が好きです。

今回のマンガ家・編集者問題も、久米田先生のように大きな視点を持てるマンガ好きでありたいなあ。

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

ところでこのシーン。

「知らない人から回覧が」

やっぱりまゆたんさんの事でしょうか。だとしたら早いなあ・・・。

あと、巻末コメントについての雷句先生のコメントが気になります。本当に?冗談?どっちだ?

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

追記。

「文化人および自称文化人の方はどんどん乗ってください!」のくだりって、筋肉少女帯の「レティクルザ妄想」収録の「飼い犬が手を噛むので」を連想してなりませんでした。自分だけかしら。自分だけかしら(妄想だよ)。

 

〜関連リンク〜

『さよなら絶望先生』143話「六月の崩袈裟固め」におけるサンデー問題ネタの扱い(絶望先生ブログ するんぱしっく・わ〜るど )

ネタバレ注意。めちゃめちゃ詳細に乗っていますので、今週号を読んだ方はぜひ。

絶望先生 読者がいなくなります!(錬金場)

マジで考えすぎていいんだと思います。久米田先生の主張と芸と愛のこもった回なんだもの!

「さよなら絶望先生」143話のネタが面白い件(ヤマカムS)

 

さよなら絶望先生(13) (少年マガジンコミックス) 俗・さよなら絶望先生 第四集【特装版】 [DVD] 

なまえなまえ 2008/06/20 00:39 (飼い犬が手を噛むので)は私も思いましたwww

tadashitadashi 2008/06/20 19:56 久米田先生の作品はおもろいですな〜。

...それはさておき、原稿の管理問題について私の意見。
管理するのも人だもの。紛失だってするさ。。
漫画家かって原稿落としたり、落としそうになって
編集がフォローしたり。
人間、物であれデータであれ時間であれ
完璧な管理能力は持ち合わせていないんだから。

それに雷句先生は直接な被害者だから訴訟を起こす権利は
あると思うが、それに便乗して他の人間が騒ぎ立てるのは
ヘンではないかな?波に乗っとけ的な。
俺は醜態をさらしてるだけだと思うがね。

以上、見苦しいコメでした。目触りだったら
スルーなり削除なりして下さい。

 2008/06/20 20:27 そういや今週のマガジンで久米田先生のコメントで南国の返却原稿で別の先生の原稿が混ざってたって言ってたけどそれって・・・

なまえなまえ 2008/06/20 20:55 >それに便乗して他の人間が騒ぎ立てるのはヘンではないかな?
世の中そういうタイミングでないと聞いてもらえない問題、
影響を与えられない巨大な相手というのは確かにあるのです。
打算的ではあるが醜いとは思いませんね。

なまえなまえ 2008/06/20 21:34 これをOKした編集部もすごいですよね。
うちは小学館とは違うというアピールかもしれませんけど……

なまえなまえ 2008/06/21 14:21 >完璧な管理能力は持ち合わせていないんだから。
紛失でひと悶着した後も、
原稿を普通の宅配で送り続けて恥じないとか…
http://gigazine.net/index.php?/news/20080620_raiku/
>俺は醜態をさらしてるだけだと思うがね。
醜態を晒し続けてたのは編集部。
おねしょパンツを押入れに放り込んでもそのうち黴が繁殖します。

なまえなまえ 2008/06/22 09:21 紛失云々についてだけども
tadashiさんの意見は間違いじゃないとはおもうが
あくまで仕事、ビジネスでやってる以上は
過失があったら賠償するのは当たり前
大体原稿は小学館へ『貸してる』だけであって原稿は作者のモノ

久米田先生はギャグマンガを描いてるんだぜ?
いちいち真に受けるなよ

なまえなまえ 2008/06/22 13:04 巻末コメントは自虐ネタでしょう

南国の初回の絵と最後の方の絵はまるで別人→他の作家さんの原稿が

なまえなまえ 2008/06/22 13:04 巻末コメントは自虐ネタでしょう

南国の初回の絵と最後の方の絵はまるで別人→他の作家さんの原稿が

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