たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

お転婆で太眉なお嬢様は好きですかはい大好きです!「ジゼル・アラン」1巻

ありとあらゆる友人に言われ続けてましたとも。
たまごまごは、『ジゼル・アラン』とか好きでしょ?」と。
もうなんだよ、なんでみんな口を揃えて言うんだよ。
大好きに決まってるじゃん!!!!
 

●パーフェクトお転婆属性●

もうねー、あかんのですよ。
舞台が近代ヨーロッパでしょ?
ヒロインのジゼルはマンション経営のお嬢様でしょ?
貧乳黒髪ショートカットでしょ?
太い眉毛でしょ?
そして、超絶お転婆でしょ???
大人の男を振り回しまくるパワーでしょ????
好きになるなって方が無理ですから。
 
どういう漫画かは、ヒトコマで理解できます。
ここです。

こういう漫画です。もうこれに尽きます。
お転婆お嬢様ジゼルが、彼女に片思いしている(?)青年エリックを自由奔放に振り回しまくる痛快ロマン活劇。
全編にわたっての最大の魅せどころは、ジゼルちょうかわいいです。
 
そもそも、男には時にこういう「振り回されまくりたい属性」ってあるんですよ。
たとえば、ドラクエ4でお転婆しまくるアリーナ姫ってかわいいじゃないですか。
それに振り回されつつも惹かれて着いて行ってしまうクリフトちょうかわいいじゃないですか。
あれなんです、少女が上位で、男が下位。なんだかんだでお嬢様に着いて行ってしまう惚れた弱み。この関係を楽しむための漫画です。
 
この漫画はまさに「シチュエーションありき」の漫画だと思います。
こういう絵を描きたい、こういう関係を描きたい、そのために物語が用意されて、最っ高の形でそのシーンを見せてくれる満足感に満ちています。
視線は主に「常に新しいことに顔を突っ込みたいジゼル」視線と、「ジゼルはほんと困った子だなあでもかわいいよちくしょー!なエリック」視線の二つが並行しています。
で、ジゼルの「お転婆」という描写は、その行動だけではパーフェクトにはならないんですよ。だって本人はお転婆だと思ってないわけですから。
しかしエリックの「本当にこのお転婆っ子は!」というツッコミ視線で、パーフェクトなお転婆が完成するんです。

このシーンなんかは二つの視線がいっぺんに行き来することで、ジゼルのお転婆っぷりを究極系まで押し上げています。三コマ目がたまらんですね。
まさに「お転婆お嬢様」を完璧に仕上げるためにあらゆるシーンとキャラクターが存在する、パーフェクトお転婆漫画です。
 

●「できない」●

お転婆お嬢様のいいところは、「できないことがある」というところです。
ジゼルは年の割に超人的な能力も持ち合わせています。どんな力かは読んでいただくとして、ちょっと子供レベルじゃない部分あります。
しかし、財力や自らの能力を以てしても、できないことがあることで、お嬢様らしさが一気に跳ね上がります。

知っていることには滅法強い、知らないことには滅法弱い。
この両極端な反応が、ころころ変わる表情を産んで、もうーーーかわいくてしかたなくなるわけですよほんま。
だってこの顔とかさ、もう明らかに、惚れ込んでいる男性が見ていてドキドキしている視点じゃないですか。
エリックこれ見て超絶悶絶しているのが想像できすぎます。そのドキドキがこっちに伝わってくる楽しさよ!
 
男性視点で読めば、おそらくこれは「ジゼルという、パーフェクトなようでおっちょこちょいな少女を見守る物語」だと思います。
逆に女性視点で読めば(ジゼル視線で読めば)、「新しい世界に飛び込んでいく希望に満ちた物語」でもあります。
見るもの総てが明るい光に満ちた世界はこんなに楽しい!
もっともっと楽しいを手に入れたい!
でも、「できない」。

シチュエーションありきの漫画と書きましたが、それだけで終わらないからこそ、傑作だと思います。
様々な状況を乗り越えるジゼルとエリックですが、もう本当にどうしようも「できない」こともあるんです。
そんな現実にぶつかったときどうするか。どう二人で乗り越えるか。
そもそも乗り越えられるのか。
何が最善なのか。
難しい話はありません。とにかく爽快な漫画です。
しかし、ジゼルの感情とエリックの思いが交錯する瞬間、心に残るものは、あります。
 

●エリックくんかわいい●

ジゼルがパーフェクトお嬢様無双すぎて可愛くて仕方ないんですが、それにベタぼれなエリックがもーかわいくてかわいくて。
やっぱり「惚れた弱み」で振り回される男って、しょーもないくらいめんこいんですよ。
しかもわかってないのは、本人とジゼルだけというね。
なにそれもう、かわいすぎですから二人とも!

赤面男子は赤面女子より破壊力あるよなあーと思う今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
色々文句を言いつつも、ジゼルお嬢様についていくエリックのまー健気なこと。
でも分かるわかるよ。
だってさー。

こんなん見たらもうね。
着いて行くよ。着いて行きますよ。
澄み渡る空よりも、広がる野原よりも、輝く太陽よりも、君の笑顔を見ていたい。
そんな男と、「今」を楽しむ少女の、小さかったり大きかったりする冒険譚は、始まったばかりです。

眉毛がいいよね眉毛が。
喋り方といい、めちゃくちゃっぷりといい、ルックスといい、ツボ過ぎて悶絶しております。
エリックになりたいけど、エリックもかわいいので、二人を遠巻きにニヤニヤ見つめることにします。