たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

23世紀、このキャラがウザくて本当に困る!「未来少女エモモーション」

こんにちは!
ウザカワハンターたまごまごです。
ウザカワキャラを見つけては「うーん、コクがあってまろやか……」などと楽しんでいる自分ですが、今回見つけたウザカワはかわいいというか……すごいきっついです。
具体的に言うと、「WORKING!!」の山田(仮)がプロセスチーズだとしたら、ブルーチーズ……いや、カース・マルツゥ級。
それがこちら。

ヒロインのモモ、一巻時点だとまだ感情移入もできていないので、ひたすら迷惑極まりないという困ったキャラです。
かわいいんですよ。
かわいいんだけどさ。
迷惑のかけ方が尋常じゃないんだよう。
笑う前に口元がひきつる。これはちょっと・・・イイネ。
どういう漫画かを一行で書くと、「未来から来た自分の娘を名乗る少女が恋愛フラグを折りまくるマンガ」です。

 

●フラグクラッシャー●

ヒロインの少女モモは未来から来たというナイスバディでキュートな少女。
親方!未来から女の子が降ってきた!


かわいいですねえ。コケティッシュですねえ。
ところが彼女は自分の娘、らしい。来た目的はママのフラグをへし折るため
えっ!? それって「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的に消えちゃうんじゃないの!?
でもなんかこのへんはまだ後になるらしく、今はフラグへし折りに駆けまわり、主人公の冴えない少年ハジメに猛烈アタックを仕掛けます。
このへんがラブコメしているので、最初からこの少女モモが好きになった人ならゲラゲラ笑って楽しめるんです。
ですが、フラグの折り方が徹底していて、もうフラグ折ったあとに追い打ちかけるから凹まされっぷり尋常じゃないんですよ。
 
たとえばこの子。

ハジメと一緒のバイト先で働いている、明るくて優しくて気の利く女の子、藤ヶ谷さん。
めちゃくちゃかわいいです。
いわば、「とらドラ!」でいうところのみのりんポジション(性格やキャラは違うよ!)。主人公視点で見ると憧れの女の子だから、特段にかわいく描かれているというアレです。
で、へたれだけど真面目で誠実なハジメとの距離感は最初のうち徐々に近づいていって、まあそうなるよねーという感情移入もしやすいんですが、そこに現段階では感情移入しづらいモモがクラッシャーします。
どうなるかというと、こうなります。

ツンデレじゃないよ。嫉妬じゃないよ。
怒りだよ。
さんざん我慢して「まあ、ハジメ君のせいじゃないよね」「謝らなきゃ」と耐えに耐えた上でさらにモモが追い打ちかけてクラッシュしまくるので、キレます。
……優しそうで大好きだった女の子にマジギレされてフラれるって思った以上に堪えるぞこれ……ゾワゾワ。
ここでもう完全にフラグ折れたかと思ったのですが、モモの徹底ぶりは尋常じゃないです。
やり方は雑で強引なんですが、空気を読まずにバッキバキに折り続けるので、最終的にはこの段階まで行きます。

蔑み。
いやあ……なんてドMなマンガなんでしょう。
一時期は友達以上恋人未満まで上り詰めたのに、一気に友人→クラスメイトと降格。
これはなかなか読んでいてしんどいです。しんどいところがキモチイイです。
もう一度言います。すっげーM力を試されるわこれ。
いろんな女の子のフラグを徹底的に壊すヒロインモモを好きになれるかどうかは、ちと現時点ではハードコア。
「だがそこがいい」という気質の人ならここまでぴったりなマンガも珍しいと思います。ちょっとやそっとじゃないですぜ。
 

集合知としてのツイスパー●

このマンガの面白いところは、モモが未来で使っているWEBツール「twhisper(ツイスパー)」が非常に「twitter」に似ていること。
今までだったら分からないところはWEBで検索だったのが、彼女は「ツイスパー」を使うんですよ。

フォロワーは百万人のネットアイドル(?)だそうです。
ツイスパー自体はこのリアルタイム21世紀にもあるんですが、彼女が来た未来では更にパワーアップ。
彼女は困ると、すぐにツイスパーのタイムラインを開いてフォロワーに質問するんですよ。
そしてダイレクトメッセージなどで教えてもらって解決。
うーん、この仕組み、まさにtwitterの面白い仕組みそのままですなあ。
 
twitterは人それぞれの使い方ができるツールで、なかには身内連絡用だったり、適当なつぶやき用だったりもすると思います。
しかし情報の収集スピード最速、という面においては現在トップクラス。
ありとあらゆる地震速報よりも、ツイッター見たほうが早いくらいです。なんでしょうね、ゆれると「ゆれた!」って書き込みたくなる心理がうまく反映されています。
同時に、ソースの不確かさでもトップクラス。デマもあっという間に流れます。
最速にして不安定。この集合知としてのtwitterをネタにした「ツイスパー」の表現はなかなか面白い。
 
不確かな情報でも信じて動いちゃうモモがいいんですよ。
そこがらしいというか、ツメが甘いというか。
あわせて、フラグを折ってモモが喜べば、タイムラインも盛り上がります。
ハジメが藤ヶ谷さんとの関係修復をはかっているのをモモが愚痴れば、タイムラインも愚痴に同調します。
いやあ。この人間関係がかるーい感じ、21世紀の味がする。
 
内容的にはお色気たっぷりのラブコメディがベースですが、モモのフラグ折りが酷いのと、ツイスパーのどうしようもない軽さがいい具合にマッチしていて、痛快というか痛々しい感じに仕上がっています。
二巻以降で、フラグが折れた藤ヶ谷さんがどう反応していくかが非常に気になるところ。人間の感情はそう簡単じゃないと魅せつけてくれるのか、それともさらにひどい目にあわせてボッキボキにしてくれるのか……どっちも尋常じゃないなー。

あと、ギャルゲー大好きな妹のツギちゃんのデレっぷりな!
ツギちゃんかわいい。
うん。ハーレム的にモテモテなはずなのに、ハジメのフラグが折られてどん底まで突き落とされるの分かってるので、ここまで羨ましくないハーレム主人公珍しい。
あと藤ヶ谷さんの心を誰か救ってあげてください。
なんつーかもー、イキロ。