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2011-11-23 私立桜が丘高校軽音楽部日記

[][]百合+αの時代 〜能動的に取捨選択する百合の世界へ〜

メガミマガジンリリィ」読んだんですが、いやあなかなかカルチャーショックでした。

アニメの中の「百合」を特集した雑誌で、巻頭特集が「ゆるゆり」なので、これは大いに納得だったんですが。

たとえば「ストライクウィッチーズ」のエイラとサーニャは意図的に百合っぽく描かれているからわからんでもない。芳佳とリーネちゃんもまだわかる。

しかしシャーリーの胸をもむ芳佳とか、芳佳の胸を揉むルッキーニまで枠に入るのかっ!?

すげえ、そうきたか。

もっとすごかったのは「侵略!イカ娘」で、早苗がイカ娘のことを好きな百合っ娘(っていうか小動物?)なのはありだとして、イカ娘が栄子に対して百合のつぼみ状態として希望が持てるのではないか!という、ぶっちゃけていえば妄想をまとめていること。

やべえ、面白い。

ガチで「女の子が好きな百合っ娘」と、「発展の芽がアリ?」な子をずらっと並べていて、まるで同人誌的発想をそのまま見ているかのようでした。

多分一番面白いのは、読みあった上で「これはありだな!」「いやいやそれはナシだろ!」と話し合うことなんじゃないかと思います。

ストパンだと、ミーナ・もっさんはまだわかるとして、芳佳ルッキーニは発想になかったなあ。芳佳・リーネちゃん妄想が強すぎたからかも。

いやー、なんともフリーダムな本です。

 

何言ってるのかわからん!という人もいると思うの簡単に要約すると。

「百合作品として意識されていない作品も、百合的にこう楽しむのはどうだろう」という提起をしている本です。

同人誌みたい、って表現が一番わかり易いかもしれません。

 

多分この本、すっごいハマる人と、全然受け付けない人の両極端にわかれるだろうなーと思いました。

最初期の頃の「百合姉妹」を思い出します。けれどもそちらは、まだ「百合」という言葉が定着しておらず混迷していた頃に開拓している中で、エロのアリなしや「これは百合なのか?百合じゃないのか?」で迷走&模索していた雑誌でした。それが今の「百合姫」の成功につながっていると思うのですが、これは後ほど。

一方「メガミマガジンリリィ」もかなりカオスな雑誌ですが、こちらは「百合」って言葉がすっかり定着した中で自由に駆け回っている感のある雑誌です。

基盤がもうできてるんですよ今。だから「じゃあこれも百合じゃね? あっこれも!」って楽しんでいる感があります。

たとえAさんが「いやこれは百合じゃないでしょ」と言っても、Bさんは「それいいね!妄想完了!」という場合がある。

 

●感覚的な「百合」●

うちのサイトでも「百合って結局なんなの?」という話は何回か取り上げていますが、2011年現在のぼくの結論は「定義はない」というところで落ち着いている気がします。

あるいは「定義は作らないほうがいい」でしょうか。

もちろん本を出版している側は「百合かどうか」は考えざるをえないわけですが、「絶対」がないんですよね。

ただしそれは、ある程度「百合文化」をかじっている人の感覚です。「百合姫」とか「つぼみ」とか買っている人に今更「百合ってなあに」って聞いたところで仕方がない。「そりゃ、あなたが百合だと感じたもののことだよ」という返答をぼくはします。

今まで見てきた作品群や妄想してきたことから、自ずと結論は出てくるはず。

 

逆に、百合文化に一切触れたことがない人には「?」なわけです。なぜなら定義がないから。

「百合とレズって同じなの?」はよくある質問。イエスともノーとも言えません。もーっと漠然としたものだからです。

 

鶏が先か卵が先かみたいな話し。

自分が「これはいいなあ」と感じた関係をさして、表現する言葉として「百合」と言う場合もあります。

逆に「百合」という言葉が先行して、そこから作品をつくろうとしている場合もあります。

前者なら例えばプリキュアなんかがそうだと思います。彼女たちは百合っぽくもあり、ヘテロセクシャルでもあります。観る人次第で変わる作品の一番わかりやすい例かも。

後者はそれこそ百合雑誌に載っている作品群。

どっちから入ってきたかで「百合」という言葉に対する感覚めちゃくちゃ変わります。

マリみて」やそれ以前の作品から入ってきている「少女同士」好きな人は、閉鎖的な閉じた楽園や少女達の悩みなどへの思い入れが強い方もいらっしゃるでしょう。逆に二次創作文化の中で育った人は「カップリング楽しい!」からのスタートという方もいるはず。

このへんの混迷があって苦労があったであろう2000年代。「百合姫」が、男性向け「百合姫S」、エロあり「百合姫ワイルドローズ」とわかれたのはすごい決断でした。

「百合姉妹」時代はエロへの反発がでかくて、逆袋とじ(見たくない人は貼ってとじてね、ということ)もありましたものね。

 

●「ゆるゆり」が拓いたもの●

で、「ゆるゆり」のヒットは正直ぼくも驚きました。

けいおん!」などでも「俺の嫁」だけではなく女の子キャラカップリングが増え(作品がそれを狙っているかどうかは別として)、また「シムーン」のようなアニメも再評価され。ネタだけとっても面白いしまあ受けるかなとは……でもよもやここまで売れるとは!

 

色んな間口から入った人多いと思うんです。

一つは原作ファン。「ゆるゆり」の本質でもある「百合マンガと見せかけてギャグマンガ、なんだけど実は根っこの構造が百合マンガ」という部分が好きな人。

一つは萌えキャラ好き層。カップリングよりも「京子は俺の嫁!」というノリで。

もう一つはギャグアニメ・日常アニメ好き層。最近思うんですが「日常物」アニメって、いわゆるトランキライザーですよね、リアルという名前のファンタジーに浸っていたいからそういうのが読みたい。読んでみたら百合っぽかった、というパターン。

 

特に3つ目。「ひだまりスケッチ」や「けいおん!」なんかも含めて、特にきらら系はそうですが、女の子だけのクローズドな園は百合的な印象を強くもたせます。

まー、そうよね。男いないですもの、仲良くしてたらそう見えても仕方ない、というかそう見せるための箱庭です。

でもまだ最後の一線は越えてなかったのですよ。「百合」という明言は作り手側はしていませんでした。

けれども、ここが「ゆるゆり」のすごいところなんですが最初から「これは百合です」って言ってるんですよね。

タイトルに「ゆり」という言葉が入っている作品って当時は他になかったのですが、それはもとより狙ってやっていることです。アニメ化を目指すこともそうですが、『ゆるゆり』は百合的な楽しみを啓蒙する役割をになった作品であると明確に位置づけています。

(中略)

「いつか対抗誌が出ても、それらhおそらく百合という言葉は使わないだろう。でもパイオニアとして最初に出す雑誌には絶対この二文字を使わなきゃいけない。そうすることで、百合というジャンルの確立につながる」と信じていましたから。

(百合姫編集長・中村成太郎)

日常の中で女の子たちがコントをする、しかもほのかに百合めいた感情を持ち合わせている、というのは「苺ましまろ」など含め様々な作品でありました。

けれども確かに「これは百合だよ!」って最初から言っているのはほとんど有りません。

最初はぼくも「ゆるゆり」読んだ時に「これ百合なのか?」と首をかしげましたが、なるほど根底にはギャグとしてではなく、きっちりとした女の子同士のほのかな感情が描かれている。あるいはそこまで見なくても、「百合たのしー!」でいいじゃないかと。

ましてや、「ゆるゆり」はアニメ化の際に、ごちゃごちゃしていた(そこが魅力)人間関係を、ざっくりと関係図にしてしまいました。しかも恋愛の。

めちゃくちゃビビッドにしたなー!と驚いたものです。そこには少女たちの言葉にできない複雑な感情とかそういうのはありません。京子がちなつに抱いている「かわいいー!」という小動物的な感覚も、綾乃が京子に抱いているツンデレ気味なほのかな感情も、並列です。

ちなみに結衣×京子派です。

あ、聞いてない。

はい。

 

もちろん「百合とかいらない、ギャグマンガ見たいんだよ」って層にもしっかりアピール。

それが「アッカリーン」ですね。

アニメ版ではマンガよりも扱いが酷くてちょっと胸がズキズキするくらいに面白かったです。

 

いずれにしてもタイトルに「百合」を入れることが、いかに大きな効果を生んだか、それをどう狙っているのかがわかる発言でした。

今それがやっと開花し、AV用語でマイナーだった「百合」の語が深窓のお嬢様達の恋愛めいた感情になり、さらにはもっとあいまいな「友情」から「性愛」までぜーんぶひっくるめてしまう巨大な言葉に開拓してしまったのです。「百合姫」そして「ゆるゆり」が。

もちろん耕したといっても、表層を耕したばかり。BLなどのジャンルのように深いところまでは耕してはいません。種を巻いて育つのは多分これから。

「ゆるゆり」からハマった層が、将来すごい強烈な百合作品を描いたら・・・と考えると面白いです。

なのログ(°□°;) 『ゆるゆり』一迅社が冬コミで販売するセットがユニークすぎるwww 他

まあ、これはビビりましたが。

うどん・・・。あと390の全員の腰つき。

 

●百合+アルファ

百合というジャンルの広がりを考えたときに、「百合+○○」という発想もひとつの大きな可能性

(百合姫編集長・りっちぃ)

これは「百合姫」での発言。

実は『ゆるゆり』は連載開始当初から、「コミック百合姫」発のアニメ化を目指していたんです。今後アニメ化するような作品を積極的に排出していかないことには、「百合姫」だけでなく百合の市場自体が萎んでいくんじゃないという危機感があったので、まず命題としてそれを掲げました。そうやって目標を明確にしてから、意識的に広報や販促の展開において話題を提供するような取り組みをはじめていったんです。今の時代、ただいいものを作っていれば誰かが気づいてくれるだろうという考え方は通用しませんから。

(百合姫編集長・中村成太郎)

こっちがメガミマガジンリリィでの発言。

つまり「ゆるゆり」は、「百合+日常系」とか「百合+アニメ」という、百合ありきの作品。まあ百合姫に載ってるんだから当然ではあるんですが、それも「百合」ジャンル開拓の一歩だったと考えると面白いです。

そして今話題になっている表紙。

これはねえ……わかっていてもびびりますよ。

なもり絵表紙のコミック百合姫1月号の仕掛けが凄い件:萌えオタニュース速報

キャッチコピーがまたうまいんだ。

普段はここはめくると小説がついているんですが、今回からはなもり先生表紙ということでどうくるかとおもいきや……。

実際に手で持って読むと強烈ですので是非。

いわば、りっちぃ的に言うとこれも「話題づくり」成功例だと思います。

だって、語られないことでこっちが想像膨らみますものね。

 

この「想像が膨らんでしまう!」というのが「百合的な楽しみ」そのものです。

彼女らの関係が百合かどうかというのはジャッジしようがないんです。

ただ、それを見て想像しているときに「百合的な楽しみ」をしている、というのは間違い有りません。

 

今後、このように「百合+アルファ」な作品は増えていくと思います。

例・百合+麻雀咲-Saki- とか。

中には「それは百合じゃなくない?」と感じるものもあると思います、誰しも。どこかにボーダーがあるんじゃないかと。けれども、そのボーダーをやすやすと飛び越えて「いや、百合たのしいよ」という作品が出てきて「その手があったか!」と膝を叩かせてくれることを信じております。

以前と何が変わったのかといえば、それは「百合だ!」って言葉にだして楽しめる人が増えたってことじゃないでしょうか。百合的な角度で楽しめる作品は昔からありましたけど、それを「百合」というジャンルとして明確に意識して、なおかつ能動的に楽しむ人が増えているような気がします。

(編集長・中村成太郎)

これは強く同感。例として「きことわ」も百合っぽいと書いていますが、まさに。

あの芥川賞受賞作をついカっとなって4コマ漫画「きことわ!」にしてしまった、今は反省している(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース

 

しかし……「百合姫」はリニューアルしてからほんと面白くなりましたねえ。

Sと分かれていた頃も楽しかったのですが、合併してからデザインはもとより内容、コラムともに面白いのなんの。いい意味で初期「百合姉妹」の面白さに戻った感じがします。小説やエッセイが入ることで本として読んでいる感覚がずっしりくるのが楽しいです。とっておきたい雑誌、なんですよねえ。

まあ、りっちぃ(編集長)でしゃばりすぎ!と「百合男子」でもばっさり言っているのも含めて自嘲的で面白いです。雑誌の方向性ががっちりある本は好きだなー。

「つぼみ」「ひらり、」の方は物語的に凝ったことしはじめているので、以前なら「つぼみはオススメ」と言っていたんですが、今「どの百合専門誌から読むのがいい?」と聞かれたら「単行本ならつぼみ、雑誌なら百合姫」という感じです。「ひらり、」は百合慣れしている人には刺激的ですよねほんと。

 

オチですが。

今月の「百合男子」、キュゥべえが話題になっていましたが、本質部分は恐ろしいものでした。

「だが俺を含め、大抵の百合男子たちは違う。虚構と現実は別物、あくまで百合という創作物を愛してるんだ。だから恋愛だってするし、SEXもする。百合っぷるなんて意識しないし、同性愛とも関係無い」

「セッ・・・か・・・関係無いとはなんだ!! 百合を愛する者がその創作の源である百合っぷるへの敬意を払わないでどうする、畏敬の年を持って理解しようと努め尊重し、自らの魔法使い化程度は覚悟するのが礼ではないか!!」

「ハハッ! 心底わかってないな百合ーダー! 俺は『関係無い』とは言ったが、敬意を払わないとは一言も言ってねえ! 大体百合を愛すると言うけれど、その百合ってなんだ? セクシャルマイノリティーつまりは他人の苦悩を餌にした妄想じゃねえか。俺たちは女子に魅力を感じるからこそ百合に興味を示す訳で、結局根底にあるものはヘテロセクシュアリズム! 百合っぷるとは最もかけ離れたところに居るただのヘテロの野郎さ!(中略)百合男子は、百合男子である限り彼女らにとって、唾棄すべき存在以外の何者にもなれないんだよ!」

うーーーん。

現時点ではなんともノーコメント。「百合男子」面白いです。

「おかげさまで読者からの反響も大きく、アンケートでは好意的なものと批判的なものとで完全に二分されている感じです(笑)」byりっちぃ。

それって作品として理想的ですねぇ、今後も目が離せないです、百合姫の動向は。

 

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