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2008-08-25(Monday)

スパイラル・アライヴ 最終巻でも語られなかった雨苗雪音の本当の正体〜雨苗雪音は本当に*だったのか〜

スパイラル・アライヴ 5 (ガンガンコミックス)

スパイラル・アライヴ 5 (ガンガンコミックス)

スパイラルくころに〜詠還(よみがえ)し編〜も終了、スパイラルシリーズはこれで終幕だそうです。

優しい人たちが、優しい気持ちで悲劇から大事なものを守ろうとし合ったたために、また新しい悲劇がおきてしまう・・・という城平氏の世界観をベースに感じた作品でした。

できれば小説として推理の絆本編とアライヴを一から組みなおしていただきたいところですが、難しいですかね。


今回は最終巻で明らかにされた雨苗雪音の正体の奥の、本当の姿を探りたいと思います。

ネタバレあり。


雨苗雪音は本当にシャーロットだったのか

4巻の最後で、雨苗雪音はシャーロットだと明かされました。

ですが、本当に彼女はシャーロットだったのでしょうか?

もし彼女がシャーロットだとすると、

  1. 雨苗の心臓が止まりかけていたこと
  2. 黄泉路の中で幼い雨苗が「『雪音ちゃん』はいつも正しいんだ」と言ったこと

は矛盾になります。


雨苗雪音は、本当に雨苗雪音だったのではないでしょうか。

事件のショックで記憶が混乱し、自分がシャーロットだと信じ込んでしまったのかもしれません。

もしかしたら、あの事件の時に雪音を守ろうとしたシャーロットが誤まって夫妻を攻撃してしまったのかもしれない。


妹を守れなかった雨苗は、無意識に自分はシャーロットだと自分を騙して生きてきた可能性もあります。


雨苗の父さんと母さん 雪音ちゃんが望んだ通りに 普通の子どもとして過ごそうとした

でもダメだった

実はね 私はもう何年も前からスイッチが入りかけているの

夜ごと夢にあの日の光景が繰り返され そのたびに私の憎悪は目を覚まし

私でないものが私を支配していった

でも雪音ちゃんの復讐を考えていればかろうじて私は私でいられた

私は私の憎悪のために動けた


けどそれもいつまで続くか

私は今に私でなくなる 何もかも忘れて死ぬしかなくなる

その前に私は 復讐によって私の想いをこの世に残す

この部分は「狂気の覚醒」としてのスイッチのように読めますが、

おそらくは心臓が止まりかけていたこと、そしてそれもあって自分がシャーロットではなく本当に雪音だと気付きかけていることを言っているのではないでしょうか。

私がシャーロットに望んていた通りに 普通の子どものシャーロットとして過ごそうとした

でもダメだった

実はね 私はもう何年も前からスイッチが入りかけているの

夜ごと夢にあの日の光景が繰り返され そのたびに私の記憶がだんだん鮮明になり

シャーロットではない雪音の自意識が私を支配していった

でもシャーロットとして雪音の復讐を考えていれば かろうじて私はシャーロットでいられた

私はシャーロットの憎悪のために動けた


けどそれもいつまで続くか

私は今にシャーロットでなくなる 何もかも忘れて死ぬしかなくなる

その前に私は 復讐によって雪音である私の想いをこの世に残す


夢の中に出てきた幼い雨苗も、雨苗の記憶にあるシャーロットの姿だったのではないでしょうか。

雨苗が「これは私の・・・都合のいい夢?」だと気が付いたとき、目の前にいるのがシャーロットの記憶にある雪音ではなく、自分の記憶にあるシャーロットの姿だと気付いたのだと思います。

だから、夢の中の幼い雨苗は自分のことを「お姉ちゃん」だなんて言わなかったのでしょう。


4巻19話で浅月に伊万里とシャーロットは似ているんじゃないかと指摘された時に

「違う シャーロットはこんな子じゃない 全然似てない シャーロットは殺人鬼になったのよ」

と雨苗がいったとき、彼女が思い出したのは幼いころの雪音ではなく、本当にシャーロットのことを思い出したのではなでしょうか。

そして生き残ってシャーロットになった自分が殺人鬼の道を選んでしまったこと、つまりシャーロットの望みどおり生きていこうとしたはずなのに、雪音である自分の望みを優先させてしまっていたことに気付き(=自分がシャーロットではなく雪音であることを自覚させられ)、ショックを受けたのではないでしょうか。


浅月を手にかけられなかったのも、雨苗がシャーロットとして手に掛けたくなかったことと、もうひとつ雪音としての願いを、あの事件から今まで一度も守れなかった「妹をずっと守りたい」という願いを浅月に託したかったからじゃないかと思います。


そう考えると雨苗の本当の願いは、最初から復讐ではなくてミカナギファイルを誰か信頼できる人に託すことだったのかもしれません。

でも時間も無く、そんな人に心当たりも無いから、復讐という道を選ばざるを得なかったのではないでしょうか。


補足
  1. 雪音と同じくシャーロットも心臓が弱かったなら矛盾しない。
  2. ミカナギファイルは仲のよかった姉妹で共有していてもおかしくない。

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