「迷子の王様 〜君たちに明日はない5〜」(新潮文庫)



君たちに明日はない」シリーズ → 1、2




迷子の王様: 君たちに明日はない5 (新潮文庫)

迷子の王様: 君たちに明日はない5 (新潮文庫)




二年ごとに一冊ずつ、
十二年書き続けたという、
人気シリーズの完結の、
第五巻の文庫化です。



リストラ請負人の主人公と、
リストラされる本人の視点から、
人生にとって「仕事とは何か?」
を、読者に問い続けます。


実名を伏せているものの、
今回もやはりモデルとなった、
業界、企業が丸わかり。(;^_^A



しかしそれはもう、
「右肩上がりの日本経済」
が、復活することはないであろう今、
誰にでもありえる状況なのです。
ワタシの会社でも、
過去に大きなリストラはありましたし、
現在の立場でも紆余曲折を経た方々の、
面接官をすることが多いもので、
それは人並み以上に、
日々肌身に感じております。



さてワタシ自身も、
このブログを書き始めておよそ十二年。
父の死や、自らの病い、
また職場環境の変化を通し、
仕事や人生について考える機会は多く、
またその自分自身の価値観が、
大きく変化した数年でもありました。
人生は短いんだ。
やりたくねーことやってる暇はねー!!




本当の答えは死ぬ寸前に分かるのかもしれない。
いや、最期まで後悔するのが人生なのかも。
出来ることならば仙?さんのように、
「死にとうない」人生を過ごしたい。
思い切って「自転車」なんかを始めたのも、
まさにコレ。(;^ω^)



さてワタシのことはともかく、
来年大学三年となる長男は、
いよいよ就活が始まります。
まだ自分がどのような、
職業に就きたいという希望もなく、
「仕事」に対して漠然とした、
イメージしかないようなので、
このシリーズを読むことを薦めました。



さて、いつもながら、
引用がとても上手な垣根涼介さん。
あとかぎの最後のこの引用には唸りました。


「実際の生とは、一瞬ごとにためらい、同じく場所で足踏みし、
いくつもの可能性の中でどれに決定すべきか迷っている。
この形而上的ためらいが、生と関係のあるすべてのものに、
不安と戦慄という紛れもない特徴を与えるのである」

オルテガ『大衆の反逆』


ツイッターに"自分メモ"しようと思ったら、
間違ってFacebookにあげちゃった。。。(-_-;)
でもツイッターと違って、
自分がその時感動した言葉を、
容易に振り返ることが出来ていいかも。