アカウントSEとのぶつかり合い(中)
久しぶりに続編を書きます。
仕事の方で、ごたごたしており、個人的に頭をまとめる必要があり、
なかなか着手できませんでした。
さて、前回の続きから。
まず、僕が投げかけた主張は以下になります。
最初の主張に関しては、前回の記事参照
http://d.hatena.ne.jp/makoto_way/20070403/p1
今回は、2番目の主張について記述します。
まず、ITSSにおいて定義されているこの2つのロールは以下になります。
- アプリケーションアーキテクチャ
ビジネス及びIT上の課題を分析し、機能要件として再構成する。
機能属性、仕様を明らかにし、アプリケーションアーキテクチャ
(アプリケーションコンポネント構造、論理データ構造等)を設計する。
設計したアーキテクチャがビジネス及びIT上の課題に対する
ソリューションを構成することを確認するとともに、後続の開発、
導入が可能であることを確認する。
- インテグレーションアーキテクチャ
全体最適の観点から異種あるいは複数の情報システム間の
統合及び連携要求を分析し、統合及び連携要件として再構成する。
統合及び連携仕様を明らかにし、インテグレーションアーキテクチャ
(フレームワーク構造およびインタオペラビリティ)を設計する。
設計したアーキテクチャが統合及び連携要求を満たすことを確認すると
ともに、後続の開発、導入が可能であることを確認する。
なぜこういったロールの重要性が増してきているかというと、
クライアントのビジネス環境に変化が出てきて、その変化が
システムに対する要求にも影響を与えているからです。
クライアントのビジネス環境の変化
- ビジネススピードの向上
- アライアンス、M&Aの増加
- ビジネススピードの向上
昼夜構わずビジネスがグローバルに展開されるようになったこと、
インターネットの導入により、ビジネススピードが劇的に向上しました。
その結果、ビジネス要件に合わせ、システムの構築・更新など
移行を迅速にする必要は、以前よりずっと高まっています。
システム構築・更新の遅れはそのまま企業価値の低下に繋がるからです。
- アライアンス、M&Aの増加
上記にも絡んで、競争力を高めるための選択肢として
アライアンスやM&Aが増えました。
その結果、システムにおいても企業間連携の機会が増えました。
メガバンクの統合だけでなく、自動車・鉄鋼・小売・サービス
各業界において、連携の機会は増えています。
これらの要求を解決するためには、要件として、以下のスキルを
備えているエンジニアが必要となります。
これから必要とされるエンジニア
- ビジネス
- 俯瞰力
- クライアントのビジネスを踏まえ、外部企業までシステムを俯瞰する視点を持つ
- コミュニケーション力
- 適切なステークホルダーに合意を取り、シームレスにPJを進める
※上記はまた、追加します。
戦略的にこういったエンジニアを育成しなければ、中国やインドなどとの
コスト競争に巻き込まれ、破壊的イノベーションに飲み込まれてしまう
のではないか?
というのが私の仮説です。
そして、こういったエンジニアはキャリアパスを本人に任せっきりではなく、
適切なアサインによる現場経験、教育、OJTなどが必要となります。
だから、マネージメント層にそういった部分を今までより真剣に考えて
いただき、それを周知徹底していただきたいという事をアカウントSEに
ぶつけました。
彼も「その点については、YES」であり、
プロジェクトを横断して、そういったロールを遂行できる人材を育成
していく方向との事。
そして、「そういった人材を育成するために、どういった材料が必要なのか
を提示して欲しい。」という事。
これは、現在まとめているところです。
3番目の主張は、次回(下)に内容を引き継ぎます。