野村誠の作曲日記

2009-06-11

[]福岡市美術館でのワークショップ

8月18〜20日に行う福岡市美術館でのワークショップの打ち合わせ。これは、「コレクション/コネクション」という福岡市美術館開館30周年を記念した展覧会に関連して、福岡市文化芸術振興財団(あってるかな?)の企画で行う「コレクション/コネクション/コラボレーション」という企画で、ダンス演劇、音楽が、それぞれ美術コラボレートするらしい。ま、ぼくは、美術館のコレクションを展覧会にしているらしいので、その展示作品楽譜見立てて、作曲をするというワークショップをする予定です。でも、それだけでは、その場限りになってしまって、どうかと思うので、ワークショップで作曲した曲を、さらにピアノ曲として楽譜にしようと思います。絵画一点につき1曲。つまり、絵画が15点あれば、15の短いピアノ曲ができあがります。

で、そうやってできあがった楽譜を、美術館の作品解説みたいに、美術館でご自由にお取りください、と置いておく。そうすると、それを持ち帰った人が家で弾いてみるかもしれない。または、知り合いのピアノを弾く人に弾いてもらうかもしれません。そして、ひょっとしたら、展覧会に来ていない人がその曲を弾いてみて、実際のもとになった絵はどんなんだろう?と思って、美術館に足を運ぶかもしれない。また、その楽譜の曲は、5年後、10年後に誰かがピアノのレッスン教材にしているかもしれません。そして、題材になった絵を見たかったら、福岡市美術館に見に行けばいいのです。それは美術館のコレクションなので、10年たっても、福岡市美術館に全部揃っています。

そんなピアノ曲集を作ることを楽しみに、ワークショップをします。どの絵を曲にするかは、ワークショップの参加者と決めます。だから、ミロが曲になるのか、棟方志功が曲になるのか、シャガールが曲になるのか、仏像が曲になるのか、ワークショップをしてみないと分かりません。楽しみです。

[]低音デュオ

13日からイギリスだというのに、慌ただしい中、でも、聞いてみたくて、このコンサートに行って来ました。

●低音デュオ2nd LIVE

6月11日(木)19:00〜/公園通りクラシックス

【演】松平敬(voice)、橋本晋哉(tuba)

【曲】

M.チェミツキ/Borju a reten...

C.ウォーリネン/Never again thesame

湯浅譲二/天気予報所見

神長貞行/Digital Box

田中吉史/科学論文の形式によるデュオ(委嘱新作初演)

鈴木治行/沼地の水(委嘱新作初演)

松平敬/ae?

M.カーゲル/ミルム

橋本晋哉/塔の音楽

M.カーゲル/バベルへの塔

東京での現代音楽のコンサートに、本当に久しぶりに来た気がする。久しぶりに見る顔もいろいろ。そして、こういうコンサートがあると東京に住んでいて良かった、と思う。演奏もとてもよく、プログラムも充実。そして、バリトンチューバの音を、満喫させていただきました。

田中さんの学会発表のような曲は、学会に参加したことがほとんどない者にでも、その面白さは音楽として楽しめるのですが、「結論(conclusion)」をチューバが簡潔に述べると終わってしまうところなど、学会だったら、質疑応答の時間があるバージョンもあり得るかもしれません。ただし、これは、「学会発表の形式によるデュオ」ではなく、「科学論文の形式によるデュオ」だったので、質疑応答じゃなくって、参考文献などが、つくのかもしれませんが、、、。

前半の最後の曲、神長さんの曲の途中で、お客さんが突然倒れ、救急車を呼ぶ、という事件が起こり、演奏が中断。ぶっ倒れたお客さんも大丈夫だったようですが、そこで、休憩になり、後半、もう一度、神長さんの曲を最初から聞けました。現代音楽の作品を一日、二度聞くのは貴重な体験でした。確かに同じ曲でした。

鈴木さんの作品を聴くのは、本当に久しぶりで多分10年ぶりくらいだと思います。新作は、バリトンが、最初は、チューバとユニゾンで、階名で歌い、時々、チューバがロングトーンの時に、「ロングトーン」と歌ったり、フラッターの時に「フラッター」と歌ったり、技法をそのまま歌詞にして歌ったり、それが、チューバと関係を持ったり持たなかったりする音楽で、非常に面白かったのですが、これは、山下残ダンス作品を思い出しました。多分、山下残くんは、鈴木治行さんの作品を知らず、鈴木さんは、残くんの作品を知らないでしょうが、残くんの振付けの内容を全部その場で言葉で言いながら、それに合わせて踊っていく作品と、形態が非常に似ているのです。

内田内田 2009/06/13 00:13 絵で作曲♪スッゴイ楽しそう!大好きな絵から曲が溢れ出てくるなんて。スゴい!!
あたしは、クリムトから出してみたいな〜。お花の匂いもしそう。
蝶々さん(♀)の書いてる「蝶々生しぼり」ってブログがあるんですけど、人が発光してる写真が載ってて、スッゴイ綺麗でした。よかったら見てみてください。

たなかたなか 2009/06/14 13:37 コメントありがとうございました。
たしかに今の状態では「学会発表」なのか「科学論文」なのかどっちつかずにはなってますね。
でも、「学会発表」バージョンを作って、最後は聴衆との質疑応答にするのも面白いかもしれません(^^)

のむのむ 2009/06/18 02:05 内田さん

絵で作曲のワークショップ、面白い曲がなぜかできます。

たなかさん

論文の形式というのがとても面白いですねー。また、いつか再演も聞いてみたいです。質疑応答も専門用語すぐて、結局わかんないんですけどね。でも、音楽のように楽しめるかもしれませんね、、、。

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