野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

国宝の前で「瓦の音楽」

本日、三井寺の光浄院(国宝)にて、「瓦の音楽」コンサートでした。お手伝いの滋賀大学教育学部の学生さんたちは、授業で、野村誠作曲の鍵盤ハーモニカ8重奏曲「神戸のホケット」を演奏したのだそうです。おおっ。譜面は発売中です。

http://www.mother-earth-publishing.com/catalog/default.php?cPath=25_27_132&sort=3a&language=ja

三井寺の方で、三州瓦の桟瓦とのし瓦を30枚ずつ用意していただいていました。叩いて音をチェックすると、ほとんどピッチが安定して同じで驚きました。三州瓦は高温で焼くため、ピッチも高い。淡路の瓦では、もっと色々なピッチがあるので、音階が作れました。三州でも複数の工場などをあたれば様々な音が得られるかもしれませんが、、、。工業製品として、非常に精度が高くなっているために、逆にピッチの多様性がないのかもしれません。

西村半兵衛が1674年に桟瓦を考案した三井寺で、「瓦の音楽」のコンサートができること、そして「桟瓦讃歌」の演奏ができたことも大きな喜びでした。青空と鳥の鳴き声とお寺の鐘とともに、瓦の音が境内に響きます。

本日の演目

1 津井にきた
2 桟瓦讃歌
3 三井寺の桟瓦による即興曲
4 三井寺ののし瓦による即興曲(小石つき)
5 粘土の間奏曲
6 屋根ガワラン
7 スレンドロ音階による即興曲

その後、瓦フォン体験で、子どもたちが延々と叩き続けてくれたのも、本当に印象的でした。

ちなみに、「瓦の音楽」CDは、こちらでも購入できます。
http://artto.thebase.in/items/1646466