野村誠の作曲日記

2017-06-07 會田瑞樹ヴィブラフォンー約束の場所で

本日は、色々、大至急の打ち合わせで、鶴見幸代さんと電話ラッシュの後、會田瑞樹さんのヴィブラフォンリサイタルを聴きに行きました。発売になったばかりのCD「ヴィブラフォンのあるところ」を昨日聴いて予習済み。本当にヴィブラフォンって色々な音色が出るものだと多彩な音色に感嘆して聴いたわけですが、実際にどうやって演奏しているのか、想像もつかずに、楽しみにバロックザールへ。大学生の頃に、この会場で、ズーコフスキーと宮田まゆみさんの演奏を聴いたことを思い出す。確か、一柳慧の曲だったような。記憶の彼方。20年以上前に、大井浩明のリサイタルで、クセナキスピアノ曲全曲に加えて、ブーレーズ構造とかあって、そこで、三宅榛名さんの二台ピアノの曲を大井くんと共演したのも、この会場だ。一昨年、大田智美アコーディオン、富田珠里のピアノ、菊地奈緒子の箏で、野村の曲を世界初演してもらったのもここだ。それ以来だから、2年ぶりに来る。

全曲、委嘱作品で、全曲、日本人作曲家の曲で、全曲ヴィブラフォンで、一曲だけヴィブラフォン+マリンバを一人で両方弾く曲があり、どれも熱演であり、しかも、作品一つひとつを大切に演奏している姿勢が、大変好感を持つものだった。ヴィブラフォンらしさって、何だろう?ヴィブラフォンの魅力って何だろう?ヴィブラフォンの可能性って、何かなぁ、と思いながら、2010年代に入って、突然、一人のヴィブラフォン奏者の出現により、日本でこうやってヴィブラフォンの独奏曲が次々に作られているという現象を、なんとも不思議に有り難く思う。1929年生まれの湯浅譲二さん、間宮芳生さんの80代の作品に出会えたことも大きな刺激になった。自分も80代になった時に、20代演奏家に委嘱してもらい力強く新作を書けるように、情熱を持ち続けて生きていきたいと勇気づけられた。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20170607