野村誠の作曲日記

2018-03-31 徹夜の音楽会(一日目)

朝、東京から京都に移動。自宅に帰宅後、今日の本番に使うリンゴを購入し、やぶくみこさんの車で楽器を積み込み、大津のながらの座・座へ。

サポートスタッフの皆さん、テキパキ働く心強く、安心感いっぱい。ありがとう。やぶくみこ(ガムラン音楽)、佐久間新(ジャワ舞踊)、ニシジマアツシ(サウンドアート)、野村幸弘映像)、いしいしんじ小説)と次々にゲストアーティスト到着で、だんだん凄いことになってくる。

襖に小説は書くし、床の間に映像をプロジェクションするし、古庭園で舞踊は踊るし、洋間のテーブルアルミホイルでカバーされ、図形楽譜に化け、ガムランやトイピアノ鍵ハモが鳴り響く。ここは、公共ホールとかではなく、橋本さんの家であるから、橋本さんがルールだ。橋本さんがOKと言えば、OK。通常のホールなどで許可されないことでも、ここでは、橋本さんの判断で許可される。許可されると言っても、個人のお宅で開催するのだ。生活の場で行うことだ。変な規制をする必要はないが、この生活を意味なく乱すことではなく、できれば生活をより豊かにするための実験でありたいと思う。

16時半には、開場。お客さんが徐々に集まる。17時、定刻に開演。深夜までつづくイベント。開演時刻を遅らせては、深夜が思いやられるので、定時にスタート。

いつの間にか、お座敷は人々でいっぱいになっている。縁側に座っている人もいる。外光が差し込む。いしいしんじさんが、小説を襖に書く。言葉を書きながら語られる小説に耳を傾け、ぼくは鍵ハモを手にとり、音楽が始まる。小説の世界現実の世界が時々交わる。ぼくの音は、時々、言葉の意味に引っ張られていくし、ある時は、声の抑揚に合わせていく。ある時は、気配を感じて演奏するし、ある時は、書かれる文字に触発される。そして、その場にいる人々の視線や、庭の木々や池の声と呼応するように、音楽と小説が交互に絡み合いながら進んでいくのだ。物語を聴いているはずなのに、小説から浮き上がる様々なイメージが踊っているかのようにうごめき、漢字が読めるようになったイヌが、俺ソーセージと言って、今日の最初のプログラムが幕を閉じた。拍手、拍手。

野村幸弘さんの時間に入る前に、少し休憩をとる予定で、夕食を配り始める段取りであったが、幸弘さんが「映像美術史を見せるなら、今だ」と突然閃き、急に変更し、映像美術史からスタート。キリスト教徒の人が見たら驚きの衝撃の絵画解釈を語る映像、そして、幸弘さんのトーク。客席では、夕食が少しずつ配られていく。イギリスのバーミンガム郊外での「ウマとの音楽」(2004)、ハンガリーでの「Stampok Park」(2009)、マレーシアでの「Basaga Hotel」(2015)と上映。いつの間にか、外は暗くなっている。幸弘さんへ、拍手、拍手。

縁側に出ても、既に肌寒い。池の端に佐久間新さん。気がつくと、ぼくは過去/現在/未来をつなぐ橋の上に立っていた。鍵ハモを吹こうとして、しかし、すぐに楽器の音を出す気にならず、鍵ハモは呼吸を始める。沈黙の夕闇。満月はまだここからは見えない。こどもの声が沈黙を突き破り、こどもの声を真似るところから、気がつくと、ぼくは声を出し、それは、動物の言葉なのか、異星人の言葉なのか、異国の言葉なのか、奇声なのか。身体が動き、佐久間さんが徐々に、過去から未来へと、この世からあの世へと旅をする。ぼくは、鍵ハモを思いっきり吹いた。佐久間さんは、木に登り、苔の斜面を舞い、日本がインドネシアになり、ぼくは、ペロッグ音階を奏でていた。気がつくと、濁った池の水を遊ぶ。そして、あの世からこの世に、ぼくらは帰って来た。拍手、拍手。

tupera tuperaさんが始まるまで30分ほどの夕食休憩。裏方さん、大活躍。料理人の方など、橋本さんから紹介、紹介。そして、室内で大人も保育園児のように集合し、tupera tuperaの絵本の時間だよーーー。みんなで、スッポーーーン!と大合唱。tupera tuperaの絵本は完結した作品としてでなく、ぼくたちが加わることで世界が広がる乗り物なんだ。ぼくたちは、亀山さん、中川さんに誘われ、絵本に参加する。ぼくも楽器で参加する。次々にページがめくられる。丸い絵本もあるし、細長ーーーーい絵本もあるし、宇宙の向こうの831光年の彼方と、今日ぼくがあとでかじるリンゴは実は近いのかもしれない。ロウソクとロウソクの間を旅する宇宙旅行の先のキャベジ。亀山さんは、ハイテンションで絵本をめくり、うんこをつくり、最後には、いしいしんじさんもパンダになって、ぼくもパンダを抱いて、「パンダ銭湯」だーー。いい湯だな、パンパンパン!拍手、拍手!!

テンション高く盛り上がった後に、やぶくみこさんのガムラン演奏で、呼吸のゆっくりな時間になる。音の余韻がウヮンウヮンと響き、インドネシアのようで和風でもあり、満月の夜空の星座たち。座敷の座、星座の座、座布団の座、正座の座。音の座、響きの座。歌の座。銀河鉄道では、宮沢賢治もその場小説を書くのだろうか?ガムランの響きと鍵ハモ。「鳩のなく庭」の3拍子。トイピアノと鍵ハモとグンデル。観客の中には目を閉じて聴く人がいっぱいいる。満月の響きとスピードと。音が解け合っていく。拍手、拍手。

ニシジマアツシさんとの「偶然の音楽」。ぼくが選んだ楽器は、鍵ハモではなく、リンゴ。リンゴの三重奏。リンゴをかじる音を、暗闇の中で聴く。耳が開かれてくる。そこに、女の子が、ずるい、ずるい、と言い始める。よほど、りんごが食べたかったのだろう。別室(洋間)でニシジマくんのドローンが鳴り始める。センサー、ろうそく。石の上にろうそく。そこは、偶然の音楽は、占いの音楽なのか、宇宙船なのか、実験室の音楽なのか。音が変化していくと、世界の位相が少しずつずれていく。ぼくは、座敷で、薄暗闇の中、アルミホイルの演奏を始める。微かな音だけれども、キラキラと音がする。こどもがやってきて、何しているの、もったいない、と難癖をつけられる。ぼくは、アルミホイルの音を聴かせる。最初は難癖をつけていた子が、「きれいな音」と言ってくれて、アルミホイルの音に夢中。アルミホイルで音を出す時間。佐久間さんは、アルミホイルで踊っている。開演から間もなく6時間となるクライマックスは、渋い繊細な音の遊びだったが、これを、みんなが夢中になってやってくれている。明るくなり、6プログラムが終了。拍手、拍手。

ふとん運び、ふとん敷きワークショップが完了し、宿泊の人々が、寝る準備を始めているが、気がつくと、宴会が始まっている。みんなが語り合っている。いつの間にか、座・座談会。としているうちに、いつの間にか、日付は4月1日になっていた。(続きは、明日の日記へ)

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2018-03-30 オルガンと話してみたら

今日より、一瞬だけ東京へ。「オルガンと話してみたら 新しい風を求めて」というコンサートで、野村誠作曲「オルガンスープ」(2005)が再演になるのです。東京藝術大学マネジメント専攻の大学院生とオルガン専攻の大学院生の共同企画で、日本でパイプオルガンの音楽をすることの意味を、考えてみようという意欲的なコンサートなのです。バッハとか、クラシックなんて、全然演奏されない、6曲全部、日本人が作曲したオルガン曲。演奏が、東京藝大の大学院生。それに、尺八やら、和太鼓などが演奏で加わる。和太鼓には、第一人者林英哲さんも出演するのです。ぼくの「オルガンスープ」を演奏してくれる阿部翠さんからは、昨日の野村の「みそラーメン食べ放題」を練習していて、あまりの美しさに、リハーサル中に泣きそうになった、と嬉しいメールも来て、ますます、自分が作曲したオルガン作品と13年ぶりに再会できることに、本当にワクワクする。

上野について、まずは、インタビュー。「千住だじゃれ音楽祭」について語る。野村が中心となり7年続いているプロジェクト。8年目に入るが、当初と違って、徐々に、参加しているメンバーが自発的活動し、各自個性能力が開花し、野村が不在でもプロジェクトが展開している。愛すべきプロジェクト。

その後、東京藝術大学奏楽堂へ。1,000席近いホールであるが、ほぼ満席。ぼくは招待席に通される。音楽評論家作曲家美術評論家編集者ピアニストダンサーなどの知り合いに次々と会う。また、千住だじゃれ音楽祭のメンバーにも何人か会った。作曲家の権代敦彦さんと、本当に久しぶりの再会。そして、権代さんの作品が、非常にシンプルな切り口でありながら、単なるコンセプトに留まらない音響的な魅力に満ちあふれた作品で、聞き入ってしまう。ぼくの出身高校である旭丘高校の先輩でもある新実徳英さんの和太鼓とオルガンの作品も、素晴らしいエネルギーでの演奏。高校の大先輩にご挨拶する機会も得られて、大変嬉しい。野村の「オルガンスープ」が奏楽堂のオルガンで鳴り響く。ああ懐かしい曲との再会でありながら、初めて聴く解釈、初めて聴く音色でもあるので、もちろん、新鮮な出会いでもある。「みそラーメン食べ放題」は、やはり美しく鳴り響き、神々しく微笑む。神様絶対的な力を示した時代の教会音楽としてのオルガンとは違い、いたずらっぽく神様が微笑んでくれる庶民的な愛に満ちあふれた神様が描かれていて、阿部翠さんの演奏が会場の空気を鎮めていく。

皆さん、本当にお疲れさま。無料のコンサートとは言え、800人もの来場者があり、その中には、オルガンを初めて聴いた人も多数いただろうし、現代音楽を初めて聴いた人もいただろう。コンサートのご成功おめでとう。打ち上げで、権代さんや新実さんと話せたこと、阿部さん、企画の山下君、演出の小野くんらと話せたことも、嬉しいことでした。

深夜、木方さんのお宅で少し、コンサートのことを語った後、明日の「徹夜音楽会」に向けて、就寝。

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2018-03-29 ニシジマさんとのコラボ

本日は、6年生のゆうちゃんピアノを教える日。最近は、こどもも大人も生徒が増えて、合同レッスンになっております。

その後、ながらの座・座に移動。明後日の「徹夜音楽会」に向けて、会場にて、照明機材、映像機材、マイクなどなどのテスト。サポートスタッフで来て下さっている方々のおかげで、次々に、築370年の民家ならではの様々な効果的な演出効果が生まれてきて、どんどん面白くなってきました。そして、ニシジマアツシさんとの打ち合わせも、非常に面白いことになりそうです。皆様、おつかれさまです。

終電で帰り、明日は「オルガンスープ」の演奏東京聴くし、その中の「みそラーメン食べ放題」も聴けるので、みそラーメンを食べてから帰る。

帰宅後、明後日のニシジマアツシさんとのコラボレートアイディアを考え、アルミホイルでの音楽を追求してから就寝。

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2018-03-28 いろいろ4周年

今年の9月にイギリスのレスターでの国際会議に参加し、日本センチュリー交響楽団とのコミュニティプログラムに関して、発表する予定。今日はそれに関する事務作業をして、4年って凄いなと思いました。

日本センチュリー交響楽団のコミュニティ・プログラム・ディレクター就任したのは、2014年3月なので、4周年なのです。4年前には想像もつかない展開が、いろいろあります。

それにしても、いろいろな4周年。2014年3月頃にスタートした京都ガムランも、4周年です。また、ディディエ・ガラスと出会い、「ことばのはじまり」を作り始めたのも、2014年4月なので、4周年。さらには、JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)で一ノ矢さんと初めてワークショップしたのも、2014年4月なので、4周年。4年前に始まった時には、4年後に、それぞれがこんなに展開しているとは、想像がつきませんでした。4年って凄いなぁ。4年後(2022年)には、きっと、また、今の自分では想像もつかない活動をしていることでしょう。

ということで、夜、4周年を迎えるガムランで、やぶさん、西さん、神谷さんと即興。息があっていて、面白い音楽が次々に生まれてくる。凄い。

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2018-03-27 徹夜の音楽会の準備中

いよいよ今週末、ながらの座・座にて、「徹夜音楽会」開催。座・座の情熱プロデューサー橋本敏子さんと電話で打ち合わせをし、本日は、この音楽会の準備に一日を費やしました。

やぶくみこさんとリハーサルし、グンデル(ガムラン楽器)と鍵ハモトイピアノでの相性を確認。また、マルセイユでも上演した彼女の新曲「はとの鳴く庭」も練習。いい曲です。

野村幸弘さんと電話ミーティング。31日に上映する映像を考え、イギリスのバーミンガム郊外での「ウマとの音楽」、ハンガリーの「スタンポックパーク」、そして、マレーシアの「バサガホテル」という3作品を選出。映像美術史は、深夜のプログラムで上映としました。

佐久間新さんとも電話ミーティングしたほか、様々な事務メールもして、「徹夜の音楽会」のプログラムもほぼ確定。


「徹夜の音楽会」プログラム最新版

3月31日(土)17:00−24:00

1)いしいしんじ野村誠 「ふすま小説と庭の音楽」

2)野村幸弘+野村誠   「場所の音楽」

3)佐久間新+野村誠   「かわたれどきのダンス

4)tupera tupera+野村誠 「絵本の音楽」

5)やぶくみこ+野村誠  「満月の音楽」

6)ニシジマアツシ+野村誠「偶然の音楽」

7)座・座談会 (野村幸弘「映像美術史」つき)

8)いしいしんじ+野村誠 「寝入り小説・寝入り音楽」

4月1日(日)6:45-9:00

9)いしいしんじ+野村誠 「めざまし小説・めざまし音楽」

10)佐久間新+野村誠   「朝のサクマ体操」

11)           「朝のお散歩」 

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2018-03-26 ピアノレッスンと相撲ミーティング

本日は、即興ピアノを教える日。ルトスワフスキーの曲を連弾したり、ルトスワフスキーのこども向けの小品を初見で弾いてもらったり、即興したり、色々。作曲してきた曲の譜面を見たり、野村のアコーディオンソロ曲「誰といますか」の譜面を結構、丁寧に見てみたりもしました。

夜は、JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)関連の会合。高砂部屋マネージャーの一ノ矢さん、元力士(大司)で「ちゃんこポンチー」でまわしパーカッションヴォーカル担当のちゃんこ君、相撲を愛するコンテンポラリーダンサーのきたまりさんと、野村の4人。このメンバーで集まるのは、2016年10月の「さいたまトリエンナーレ」以来。

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それにしても、一ノ矢さんと出会って4年。4年前には、JACSHAの実績ゼロでした。3年前には、まだ相撲の太鼓リズムも全く知らなかったのです。そう思うと、相撲と音楽、相撲とアート世界は、この4年で凄く接近しました。「オペラ双葉山」が実現する日も、決して遠い未来ではないかもしれません。

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2018-03-25 ドビュッシー100世界初演

ドビュッシー没後100年にあたる日。実は、バルトーク誕生日でもある(生誕137年)。つまり、ドビュッシーが亡くなった日に、バルトークは37歳になったということ。

近藤浩平さんのお宅で目覚め、清水友美さん、近藤浩平さん、田口雅英さんとのリハーサルをして、会場であるノア・アコルデに移動し、開場時刻を過ぎてもリハーサルが終わらず、10分ほど遅れて開場し、定刻に開演。

リハーサルでの清水さんの演奏と、本番での演奏は、全く別人。音楽家は、本番にならないと本気では演奏してくれないので、世界初演の新作が、どんな音楽であるかは、やはり本番で初めて体験できた。それぞれ、非常に非常にユニークな音楽。

野村の新曲は、ドビュッシーの「前奏曲集」の引用から成る作品で、明らかにドビュッシーに捧げた曲だが、近藤浩平さんの新曲のどこがドビュッシーに捧げているのか、かなり不明だったが、本番中のトークで明らかに。ドビュッシーの「海」では体現されていない水や波の感覚を、鍋の中に水を入れて、水を揺らすことで実際にやってみることで、ドビュッシーがなし得なかった波の表現が実現できているとのこと。えっ、ドビュッシーの「海」から、鍋に水ですか!!

ということで、「Debussy 100」世界初演しました。そして、近藤作品4曲、田口作品1曲、野村作品5曲と濃厚なプログラムであり、他のどこにもない不思議なユニークなコンサートとなりました。また、やりたいです。

皆様、おつかれさまでした。

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2018-03-24 ドビュッシー100前夜

近藤浩平さんのお宅で、明日のドビュッシー没後100周年記念コンサートに向けての集中練習。野村が到着する前に、清水友美さんが、近藤浩平さんのピアノソロ曲野村誠のピアノソロDVがなくなる日のためのインテルメッツォ」を練習。インテルメッツォは、また、演奏の仕方が今まで聞いたどの演奏とも違い大変新鮮でした。

野村誠作曲「Debussy100」(2018)を清水友美さんと野村で、鍵ハモデュオ。うーむ、難しい!猛練習して、どんどん感じがつかめてくる。面白い

野村誠作曲「お酢と納豆」(2013/2016)も鍵ハモデュオ。これは、難曲なので、必死で頑張っております。自分で書いたので仕方がないです。

野村誠作曲「相撲聞序曲」(2017)は、ピアノ連弾で、清水友美さんとリハーサル。国立音大の作曲2年の小畑くんが譜めくりをしてくれる。ノリノリでいい感じ。

田口雅英作曲の新曲「喇叭節によるシアターピース」(2018)は、新作。これは、明治流行した「喇叭節」を題材に、声と鍵盤ハーモニカが、リズム音階もずれて重なり合う空間的な田口さんらしい作品。面白い。

近藤浩平作曲の「閣下そうよ、隔靴掻痒」(2018)は、ピアノ連弾+鍋2人という曲。ほとんど指示書きだけの作品で、即興的な要素が多く、変な曲です。この人も、本当に遊んでいるなーー。

近藤浩平作曲「Very Very Sleepyの歌」を清水さんの歌+野村鍵ハモで練習。逆に、野村の歌+清水さん鍵ハモでも練習。もう、なんでもありなプログラムに、頭が爆発しそうになったところで、夕食休憩。

夕食後に、「Debussy100」、「お酢と納豆」、「喇叭節によるシアターピース」も練習。野村の「日本民謡集」も練習して、深夜まで作曲談義をして、近藤宅で就寝。

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2018-03-23 tupera tuperaさんは、凄く面白い!

3月31日に、ながらの座・座で「徹夜音楽会」というコンサートをします。17時にスタートして、いしいしんじさん(作家)、ニシジマアツシさん(サウンドアーティスト)、野村幸弘さん(映像作家)、佐久間新さん(ジャワ舞踊家)、やぶくみこさん(ガムラン奏者)、tupera tuperaさん(絵本作家)という豪華ゲストが次々に登場します。

http://nagara-zaza.net/2018/000323.php

本日は、tupera tuperaさんのアトリエをお訪ねし、打ち合わせをしました。実は、今回、いしいしんじさんのご紹介でコラボレートすることになりまして、お会いするのは初めてなのです。お訪ねして、その場で、次々に絵本読み聞かせ実演をしていただき、今まで知っているいかなる絵本作家とも違う感性のアーティストであることを実感しました。もう、遊び心に富んでいるのです。凄い面白い方々(二人組)なのです。絵本が好きで絵本作家になったというのではなく、絵が好きで絵本作家になったのでもなく、雑貨ブランドとしてtupera tuperaを始めて、いろいろ作っているうちに、気がついたら絵本作家になっていた、と言うのです。ということで、絵本と野村の音楽のコラボレートの可能性やら、いろいろ実験しまして、3月31日の20時には、ながらの座・座でtupera tuperaと野村誠セッションします。本当に楽しみになってきました。

明日から、ドビュッシー没後100周年記念コンサートに向けての合宿が始まるので、その準備。そして、「日本民謡集」の12曲目となる「こきりこ節」の譜面を書き上げました。これも、25日のコンサートで演奏します。

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2018-03-22 草本さんの写真展が楽しみ

時差ぼけよ、さようなら。今朝は、目標である午前中の起床に成功。10時半に起きました。朝、オリヴィエ・メシアンの「アーメンの幻影」のピアノ練習。9月4日に、中川賢一さんと2台ピアノで、メシアンもやるのです。大学生の時に譜読みしたことがあるのですが、30年ぶりに見る譜面、意外に指が覚えていました。

その後、写真家草本利枝さんと待ち合わせ、4月の草本さんの展覧会場を見に行く。4月11日に、草本さんの写真展のオープニングイベントとして、野村の演奏をするのです。この展示会場が、もと陶芸の窯だったところで、かなり特殊空間で、これ自体が、とんでもない彫刻でありインスタレーションのように見える場所なのです。ここで、写真展をやろうと思う草本さんは、狂っているというか、いっちゃってるというか、凄い人です。きっと、凄い展示になることでしょう。場所を見ることができて、ライブの方針も見えてきました。うん、楽しみ。

その後、京都国立近代美術館での日英の高齢者アートに関するシンポジウムを聞きに行く。その途中で、雅楽の演奏風景の写真展をやっていたので、ついつい寄り道をしてからでしたが、、、。

イギリスで、高齢者の演劇プログラムをやっているマンチェスターの劇場の演出家、パーキンソン病の人とのダンスをやっているスコットランドバレエ団のダンサー、高齢者のプロジェクトなどもしている美術館の人、高齢者との音楽実践を20年以上続けているオーボエ奏者、それに、日本から、日本センチュリー交響楽団マネージャーデイサービスの介護士、デイサービスでワークショップ実践する臨床美術家、高齢者の研究をする心理学者など。登壇者の数も多数。会場には、砂連尾理さん、鈴木潤さん、小島剛くんなどのアーティストの姿も見えるし、西日本各地から集まってきたアート関係、施設関係、をはじめとする多様な方々。

家に戻り、シンガポールで出版される原稿校正と、使用写真の許諾のメールのやりとりなどを進めたり、3月25日のコンサートのための個人練習をしたり。

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2018-03-21 バルトークとのセッション

ということで、昨夜から徹夜で、朝、新曲を書き終えて、ギリシアのAlexisに送らなければいけない録音や譜面を探し出して、送り、11時に鍼灸の予約を入れているので、眠ることもできず、朝食後、鍼灸に行って、体調を整えてもらう。

で、自宅に戻り、KBSラジオの「いしいしんじのころがる石の音」の公開収録に出かける。7年間続いた番組の最終回の収録にゲストとして参加。蓄音機で、作家のいしいしんじさんがコレクションしているレコードを色々かけて、放送する番組。息子のヒトヒくんも大活躍

いしいさんの思いつきで、バルトーク自作自演のレコードの蓄音機再生に合わせて、野村が共演する、という夢のバルトーク+野村セッション練習もサウンドチェックもなしで、一発勝負の収録。バルトークと言えば、蓄音機の人。農村で歌を録音し、それを蓄音機で聴いて数多くの民謡分析し、譜面にし、そうしたものが創作にも大きく影響した作曲家。そのバルトークの演奏するピアノの録音を、また蓄音機で再生し、それと共演する。不思議体験

蓄音機の再生の音量は、共演するには決して大きな音量ではないので、鍵ハモを少し強めに吹くと聞こえなくなってしまう。そんな中で、微かに聞こえる蓄音機の音の気配を、耳で聞くというよりは気配をつかまえながら、鍵ハモを吹いていました。あれがラジオで流れてくるのですね。どんなミックスになっているのか、楽しみです。3月30日の24時、31日の0時に放送されます。そして、放送の31日の日に、大津のながらの座・座にて「徹夜の音楽会」という企画で、いしいしんじさんと共演いたします。

http://nagara-zaza.net/2018/000323.php

それにしても、蓄音機の音色は、独特なライブ感があり、音楽との距離感が全然違って、他では得難い体験で、それを次々に体験させていただき、大感謝です。いしいさんのサービス精神と気配りとやさしさと音楽愛が満ち溢れた時間。その後、いしいさんご一家の皆様、KBSの小林さんほか、面白い方々と、宴に参加させていただき、楽しい夜を過ごし、徹夜のまま、22時ごろ帰宅。無事、日本の時間に眠ることに成功。グッバイ時差ぼけ

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2018-03-20 Debussy 100

時差ぼけがなおる予定で、朝目覚めたら、朝ではなかった。15時半。フランス時間の7時半。あらーー、失敗。完全に、フランス時間で起きている。

気を取り直し、3月25日のコンサートに向けて、譜面を書く。フランス滞在中に作曲した曲の浄書と手直し。譜面を書いていると、楽しくなり、気がつくと、徹夜。朝の6時頃に譜面が書き終わる。3月25日、ドビュッシーの命日で没後100周年の日に世界初演する「Debussy 100」という曲です。

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2018-03-19 帰国しました

北京で乗り換えて、関西空港まで飛んで、ようやく日本だーーー。

で、出国し、空港からの送迎シャトルバスに乗ろうとしたら、そこで、小林瑠音さんと偶然バッタリ。彼女はシドニービエンナーレから帰国したところ。ということで、京都まで戻る車内で、小林さんとシドニービエンナーレの話から、フランス、イギリス、ポーランドなどの話や、島袋くんの話や、アートの色々な話を3時間ほど、喋り倒したら、京都に着きました。

家に帰り着いて、とりあえず、自宅のピアノをいっぱい弾いて練習し、雨なので、近くのスーパーの寿司を買って食べて、それでも日本だーと感激し、お風呂の湯船につかって喜び、時差ぼけがなおりますように、と思い、眠りました。ただいま。

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2018-03-18 出国しました

メディの家で朝ご飯の後、シャルルドゴール空港へ。無事、チェックインし、パリを発つ。

飛行機の中で2食食べて、映画を4本見終わったら、ようやく北京に着いた。

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2018-03-17 鍵がぬけたパリの最後の夜

朝、マルセイユの町を歩き、ちょっと買い物の後、荷造り掃除をして、チェックアウト。TGVで、パリへ移動。ありがとうマルセイユ!

パリに着くと、なんと雪が降っている。なんてこった。メディと再会。メディの家に移動。メディは息子を迎えに行くので、夜、フェスティバル会場で会おうと、チケットと鍵だけ渡されて、メディの家にて、しばし休息。

さて、出かけようと思い、メディの家(2階)の鍵をかけ、1階におりて、玄関の鍵をあけようと、鍵をさして回そうとしたら、急に、鍵が全く動かなくなって、抜くこともできない。まわらない。何をしても、動かない。ショック!ここから出られないじゃないかーーー!

焦っても、何をしても、鍵は動きません。30分ほど、ここで立ち往生していると、1階の住人が出かける準備をして、やって来ました。その人に事情を話、あの手この手であけようとするが、開きませんし、動きません。業者を呼ぶか、でも、凄くお金がかかるし、と悩んだ挙げ句に、その人が、意を決したように、強引に力づくで引っぱりました。これは、下手をすれば、抜けるどころか、鍵が壊れたり折れたりしかねない、ヤケクソのアプローチです。そしたら、どうやっても抜けなかった鍵が抜けました。頭を使うよりも、勢いも大切と学びました。

ということで、音楽祭に出かけます。Sonic Protestという音楽祭で、夜の8時から翌朝4時まで。日本のMaher Shalal Hash Bazも来仏で出演なのです。日本でも見たことないのに、パリで見られるとは、不思議な縁です。そして、ぼくは工藤冬里さんではないのですが、勘違いして、工藤さんだと思って話しかけてくる人が複数いました。「4年前、君と大分で共演したよ」と言ってきた人、明らかに初めて。ちゃんと顔を覚えて下さい。困った。

会場でメディの友達に次々に紹介される。今年の7月から京都にレジデンスで3ヶ月滞在するという美術家の人とも会った。いろいろご縁があり、深夜1時くらいまで楽しんで、帰る。フランス最後の夜も満喫。メディの最近の仕事もいろいろ、話をして、最後の時間を楽しむ。教えている美大で、フランス国立管弦楽団コラボレートしたりもするそうで、えーっ、ぼくも日本でオーケストラと仕事しているよ、などと話し合う。初めて会ったのが20年前だから、月日が経つのも早いというか、こういう再会は、本当に嬉しいな。ありがとう、メディ。

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2018-03-16 サムライゲームと最終公演

いよいよマルセイユでの最終日。本日が公演です。

公演に向けて通し稽古をするのか、と思いきや、ディディエは、今日は通し稽古をする気が一切ないようでした。即興の要素が多い作品なので、通し稽古をすることで、練習をなぞってしまったり、本番の新鮮さが薄れることを避けたかったからでしょう。3週間一緒に過ごしてきたERACM(演劇学校)の学生たちとの時間を愛おしむような時間。

森川弘和さんがやったゲームをやってみよう、とテーブルを出してきて、二人が向き合う。テーブルの上に、スプーンと皿が一つずつ置かれる。これを二人が、即興で、どちらが先に、お皿のスープを食べることができるか、という即興。片方が皿を手にすると、もう一方がスプーンを手にする。どちらかを奪い取ると、どちらかを取られてしまう。様々な駆け引きで、色々なシーンに展開する。今日の本番と全く関係ない、こうしたエクササイズを笑顔で楽しみながら、身体感覚や即興を新鮮に楽しむ気持ちを思い出す。

この学校は、大学で演劇を専攻した人々が、さらに学ぶための学校で、授業料無料。一流の演出家や俳優から、直接教われる。年間たった14名だけの教育のために、凄いお金をかけている。フランスのこうしたエリート育成は、半端ないと思う。来週からは、また別の演出家が数週間来て、毎日、その人との作品づくりをするらしい。なんと贅沢な環境なのだろう。

この学校に伝わる「サムライ」というゲームをやってくれた。これは、円になって、誰かが「サ」と言いながら、誰かに向かって刀を振るおろす仕草をすると、その人は「ム」と言いながら、別の誰かに向かって刀を振り上げる仕草をする。すると、「ム」を言った左右の人が、「ム」を言った人を横から刀で切る仕草をする。そして、「ム」で指された人が、次なる「サ」を言い、以下同様に続いていく。間違えた人が脱落して、最後に残った人が勝者、というゲーム。これが、学生たちはみんな凄く得意で、しかも、本当に真剣に取り組む。あまりの真剣さとゲームの質の高さに驚く。もちろん、このゲームも、今夜の公演とは全く関係ないが、それでも、こうした遊びの気持ちを最後まで持ち続けるのが大切と、ディディエは知っている。

みんなで作った4つの歌も練習した。最初は普通に歌うけれども、2回目からは、アドリブしたり変形していい、というルールで。遊び感覚でやるから、みんなが伸び伸びする。最後の最後まで、通し稽古をしなかった。そして、本番が複雑にならないように、決めごとを最小限にした。ディディエは、こういうシーンがあった方がいいかも、とかは言うのだが、でも、約束事を決めすぎると、頭で考えちゃうから、別にそうならなくてもいい。全部、自由、と言う。

そして、本番を迎えた。お客さんが入ることで、緊張感も高まるし、集中力も高まるし、力強く思い切りもよくなる。逆に、リラックスしている練習時にふと現れるゆるい表現は、なかなか現れない。でも、本当に良いアドリブがいっぱいで、面白い公演になった。ぼくは、即興でピアノ鍵ハモ、ペットボトルを演奏。即興芝居のテンションが弱いと、ピアノが強すぎて、音が入れにくいのだが、今日は、みんなの芝居がしっかりとした強度があったので、ピアノでイメージをぶつけることで、さらに芝居が展開していくので、音を楽しんで出すことができた。

学生のみんなとお別れは寂しかったし、この3週間よく遊んでいただいたニホさんとヴァンシアンヌとも今日でお別れ。でも、また再会できるはず。京都から伝説の雨男が到来しているためか、それとも3週間の終わりを悲しんでか、この3週間で一度も体験したことのない雷雨となり、どしゃぶりの雨が降り、ついには氷まで降ってきた。マルセイユの空が大泣きに泣いている。でも、ぼくたちは、次なる未来に向かって、歩いていく。ありがとうディディエ・ガラス

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2018-03-15 21世紀を生きぬくための哲学

マルセイユでの学生たちとディディエ・ガラスとの創作も、今日、明日の二日を残すのみ。今日は、午前中から通し稽古。昨日よりも積極的でいい感じ。

午後は、大学の授業を受けにいくために4人の学生が一時的に抜けたのですが、その間、残ったメンバーで、フォーカスゲームの色々な即興の展開を、遊び感覚で楽しみました。遊びの気持ちが大切なので、ぼくもピアノなどで、かなりハチャメチャに遊び感覚で即興して、学生たちを触発/刺激しました。楽しい時間でした。

最後に、通しをしましたが、昨日や今朝の通しよりも、面白くなってきています。

夜は、NPO劇研のプロデューサー杉山準さん、ディディエと夕食の後、未来について語り合いました。ディディエと一緒に仕事をすると、出演者やスタッフが皆楽しい仕事場になる。こんなに俳優幸せにさせる演出家はいるだろうか、というくらい、ハッピーな現場をつくる。俳優を信頼し、多くのことを委ねるのも、ディディエの良さだ。演出家というのは、自分の強い世界観エゴを打ち出すことを求められる仕事でもあるので、ほとんどの場合、全てを掌握しコントロールしようとする傾向が強くなる。しかし、ディディエは、仲間をコントロールしようとは思わない。信頼し、委ねて、創造することを望む。平和的で民主的で恊働志向の21世紀型の新タイプ演出家なのだと思う。そのことが評価され理解されるのは、まだまだ時間がかかりそうだけれども。

また、演劇というジャンルは、言語による部分が多いので、多国籍での共同作業に向きにくいジャンルである。しかし、ディディエは、言葉や国境の壁を越えて演劇をつくる「ことばのはじまり」メソッドを生み出し、人種や言語を越えて演劇ができることを実証してみせた。ある意味、彼は、哲学者なのだと思う。21世紀の今の世界が直面している様々な問題に対する大きな問いを、言葉で言うのではなく、パフォーマンスとして提示する。21世紀を生き抜くための新しい哲学身体から模索するのが、ディディエ。彼は、西田幾多郎ハイデガー、バデュウなどの哲学者の言葉を引用しながら作品をつくっているが、彼の作品自体が、現代を生きていくための新たな哲学を提示しているように、ぼくには見える。我々が現代を生きていく上で、どんな哲学が必要なのか。そのことを、ディディエは、作品づくりの中で、実践し続けている。今回も、彼と一緒に仕事をしてきて、彼の考え方、哲学に、ぼくは大きく共鳴すると感じた。ディディエとやっている仕事は、まだまだ、多くの人には理解されていないし、その意味や価値が評価できる人は、決して多くない。でも、これは、埋もれさせてはいけない大切な宝物のようだ、とぼくは思うので、今後も伝えていきたい、と思う。

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2018-03-14 4つ目の歌をつくる

マルセイユでの滞在もあとわずか。

ERACMの学生たちとの通し稽古もいい感じですが、即興の中で学生たちが、もっと積極的に動いて欲しい、というディディエの気持ちも分かりますし、様子をうかがってしまう学生たちの気持ちもわかります。しかし、失敗を恐れずにチャレンジすることです。

ということで、稽古の終わりの20分で、もう一曲新しく歌をつくるか、即興の稽古をするかを、ディディエが学生たちに問いました。学生たちは、新曲を作りたい、と言いました。20分では新曲はできないので、稽古時間を延長することになりましたが、学生たちは、2日後の本番を控えて、新たな要素を増やす創作に、とても嬉しそうにワクワクしていたのが、印象的。そして、とても不思議な歌が生まれました。

そろそろ食材を使い切らねばならず、新たに野菜などを買うことはせずに、駅の近くに見つけた中華のお惣菜屋さんでお惣菜を購入し、残っているお米を炊いて、晩ご飯に。帰国に向けて、徐々に、冷蔵庫を空にしております。

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2018-03-13 即興演劇と音楽

フランスの滞在も残り僅かになってきました。今度の土曜日までマルセイユ滞在の予定でしたが、金曜日仕事が全部終わることが発覚し、土曜日はパリで過ごすことに変更。メディに連絡をとり、土曜日はメディの家に泊めてもらうことにしました。

今日もERACM(演劇学校)でディディエと学生たちと作品づくりです。まず、通し稽古をしまして、即興の要素は多いのですが、構成は決まっていて、野村は、冒頭はピアノ、途中はペットボトル、後半は主にピアノ時々鍵ハモ。演劇が即興なので、どんなテイストなのかがシーン毎に予想がつかない。しかし、演劇の展開を待ってから演奏すると、後手に後手になってしまうので、時には音楽が先行するのですが、色を付けすぎると、即興の芝居の方向性を決め過ぎてしまうので、いろいろ工夫しております。しかし、色がつくことで芝居の背中を押すこともできるので、ここは毎回決断を強いられるところです。学生がみんなはっきりとテイストを持って演じてくれれば、こちらは、どうにでもできるのですが、、、、。おかげで、いろいろ野村にとっても、良い修行になっております。

その後、歌の練習を野村がピアノでメロディーラインを確認しながら。二重唱ができるようにやっていく。学生たちは楽譜は読めないけれども、耳で覚えて、身体に入れていく。さすが俳優

後半は、各自の台詞の部分をより明確にしていく作業。残り3日で作品発表。

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2018-03-12 温泉プールの音楽計画

いよいよマルセイユでの滞在も最後の1週間になりました。と同時に、1ヶ月後の4月12日から香港でのレジデンスが始まります。香港は、病院のリハビリテーション・センターでのアートプロジェクトだけに、温泉プールがあって、今朝は、ここで音楽ができないか、と提案がありました。楽しみです。通常は、理学療法とかでしか使っていないのだそうです。

大阪場所が始まっておりますが、インターネットにいろいろな動画があがっているので、フランスにいながら大相撲の様子が体験できます。大した世の中です。

午後、ディディエと学生との稽古架空言語によるモノローグを、もっと音楽的にキャラをつくるように、というのを、今日はやりまして、言葉の意味はわからなくとも、怒っている、叫んでいる、笑っている、愚痴っている、朗読のキャラをつくることで、ニュアンスが音楽的に出てきます。演劇でありながら、音楽でもあるなぁ、と楽しむ。

あとは、「ソングゲーム」の中で登場する3つの新曲練習しているうちに、歌わずに、歌詞だけを途切れ途切れに、バラバラに言うシーンが生まれました。こうした偶発的に出るものを拾って、面白くしていくところがディディエの良いところ。

あとは、即興の芝居に合わせて、ピアノを弾いたりしておりました。

The Music of Lutoslawskiという本を持ってきているので、夜、少し読書。Concerto for Orchestraの第1楽章分析について、読んでおりました。ポーランドの20世紀の巨匠の音楽、ハーモニーが独特で、いろいろ工夫があるので、以前から気になっておりましたが、こうした名著があると、勉強になり助かります。

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2018-03-11 あれから7年

3月11日。東日本大震災より7年。長いような短いような。「復興ダンゴ」を、また再演したいと思う。


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フランス滞在も3週間が過ぎ、残り1週間となりました。今日は、フランスでの最後の日曜日。朝、いつものようにドビュッシーコラージュをして楽しんだ後、ニホさん、ヤスハさんとランチ@たこさん。その後、あまりにも天候が良いので、市バスで海沿いを移動し、海辺の散策を楽しむ。

ここ数日、ギリシアのAlexisがアメリカのDanielと野村の3人で、アジア+アメリカ+ヨーロッパ図形楽譜音楽プロジェクトをやりたい、とメールをしてきて、いろいろ、やりとりが盛り上がっています。

スウェーデン滞在を終えパリに戻ったやぶくみこさんと、インターネット電話で、打ち合わせ。

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2018-03-10 ピカソは絵がうまい

砂連尾理さんの誕生日か。ちょうど一年前に、砂連尾さんの「猿とモルターレ」を見て、あれから1年。

年度末のこの時期は、いろいろな報告書などなどの校正とか、やって来る。今年度も色々やったことを思い出す。そして、東日本大震災から7年の月日が経っていることも思い出す。しかし、フランスにいると、また、日本との距離感が違って感じられる。

午前中は、ドビュッシー譜面コラージュして遊ぶ。

11時に、ニホさん、ヤスハさんと待ち合わせして、お茶をして後、ランチ。フランスお惣菜ビュッフェを満喫。その後、ピカソ展へ。たまたま、ピカソ展やっていてくれたおかげ。実物をいろいろ見てみると、このおじさん、随分、迷いなく線を引いているなぁとか、迷いなく色を塗っているなぁ、と思う。どうして、こんなに思いっきりいいんだろう。ある意味書道家が一気に文字を書くような感じすらする。それにしても、絵が上手であると同時に、膨大な量を描いて、この域に達したとも言える。描くのが好きだったのだろう。ぼくも、ピカソや北斎くらいたくさん作曲し、演奏して、少しでも自分の音楽力を高めたいものである。

そのまま、ニホさんのお宅へ。山彦さん、ゆう、バンシアンヌとも再会。スーパー味噌を見つけたので、夕飯は、ご飯と具沢山味噌汁になる。

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2018-03-09 通し稽古

マルセイユの2週目。朝は、ドビュッシー時間。今月25日が、ドビュッシーの没後100年記念日なので、現在、ドビュッシーの「前奏曲集」からいろいろフレーズを書き出してコラージュしております。これは、25日に鍵ハモデュオとして発表する予定。フランスに滞在しながら、ドビュッシーの譜面を眺めるのは、良いものです。

4月の香港行きの飛行機チケットもとってもらいました。まだ帰国もしていないのに、いよいよ香港です。ニュージーランドの作曲家Ross Careyからも連絡があり、彼は今、中国で教えているらしい。今年は、寧波にも行くことになったし、中国がだんだん近く感じられてきました。

午後からは、ERACMへ。2週目のワークショップも本日が最終日。最終発表まで、あと1週間。とりあえず、本日2回通し稽古。1回目は35分で、それを少し発展させて2回目は45分。即興の要素が多いですが、着実に育ってきております。野村は、ピアノ、ペットボトル、鍵ハモで参加。

学生たちから、いろいろフランス語の使い方も教えてもらう。今日は、voilaの使い方など、実演してもらったり。だんだん、仲良くなっております。

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2018-03-08 ドビュッシーのコラージュ

3月30日に、東京芸大奏楽堂で、野村誠作曲オルガンスープ」が阿部翠さんによって演奏されます。プログラムに載せる解説文の確認など、午前中の作業。ぼくも東京まで聴きに行こうと思っております。

それから、3月25日は、ドビュッシー没後100年の日。ドビュッシーの命日にたまたま演奏会をすることになったので、鍵ハモデュオのドビュッシーに捧げる小品を書いております。ドビュッシーのコラージュです。

マルセイユでのERACM(演劇学校)で今日も作品づくり。フォーカスゲームから、言葉が出てくる展開になかなかならず、やや煮詰まっている様子。学生達は、俳優なので、なかなか身体の動きだけで即興を続けていると、徐々に煮詰まってしまい、ネタ切れになりやすい。歌を歌うとか、声を出すとか、別のことをすることで、エネルギーが増すかもと思い、歌の方からアプローチしての展開を提案。歌と即興演劇を交互にしていくと、逆に小声やささやきの芝居なども出てきて、意外な展開が見え、ディディエも突破口を見出す。17人の架空言語による即興芝居が、だんだんシェイクスピアに見えてきた、とディディエが喜びだして以降は、どんどん面白くなっていきました。

体調がよくなってきたので、今日はメトロに乗らずに歩いて帰り、途中で、オーガニック系のお店でお米やフムスやジュースやオリーブオイルなど、購入。ハリッサなども購入し、野菜も購入。夜はお米を炊いて、夕食。

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2018-03-07 うたがつづいております

マルセイユにて

昨日、砂糖の入っていない豆乳を見つけて買ってきたので、今朝は、紅茶にミルクの代わりに豆乳を入れて、豆乳ミルクティーで快適な朝食。これから朝食の定番にしよう。嬉しい。

午前中は、先月の「千住だじゃれ音楽祭」の記録映像のチェックをする。ちょうど1ヶ月前。記録映像で見ても、色々な味わいの多様なプログラムが、次々に登場する。こんな演奏会に、自分だったら行ってみたいのだが、なかなか誰も企画してくれない。作曲作品もあるし、即興もあり、歌もあり、影絵もあり、笑いもあり、涙もある。そもそも、ぼくは欲張りなのかもしれない。こうして、自分の聞きたい音楽会が、実現できる状況があるのは、嬉しいこと。この動画も、近いうちに公開になることでしょう。

午後、ERACM(演劇学校)に出かける。ディディエは今日は復帰。学生たちとフォーカスゲームを巡って、細かく何度もやる。結構、辛抱強く丁寧にやる人だ。さすがに何度も即興でやって集中力がきれてきて、学生が、気分を変えて音楽やらないか、と提案してきて、その後、昨日のやり方で17つの言語の歌が徐々に一つになっていくのをやる。これを、ブラッシュアップして、改訂版ができてきた。ディディエが、これがラストシーンでもいいかも、と言い始める。

それにしても、昨年末に「うたう図書館」をやって以来、声に特化してワークショップすることがマイブームになている感じ。

あと2週間弱で帰国ドビュッシーに捧げる新曲を書きたいのだが、風邪が治らないと作曲欲が強くないので、今日も書かずに、のんびり。

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2018-03-06 今日はディディエが欠場

フランスのマルセイユにおります。先月の「千住だじゃれ音楽祭 第2回定期演奏会」の記録映像のチェックのため、データをダウンロード。こちらのネットは日本に比べて遅いので、なかなか時間がかかりますが、ようやくダウンロード。

午後からERACM(演劇学校)へ。本日、演出家のディディエが風邪で欠席で、午後の4時間のワークショップは、野村の仕切りで進めました。


1)まずは、フランス語英語を使わずに、各自架空言語でカウントして歌が始められるように、各自「1234」にあたる単語を、それぞれの架空の言語で作ってもらう

2)昨日つくった16言語の歌に、昨日休んでいたポーリンの単語を一語加えて17言語の歌にする

3)誰かが、その人の言語で「1234」とカウントしたら17言語の歌を全員で歌い、歌い終わったら、誰か二人が、それぞれの架空の言語で即興対話劇をする

4)17言語の歌を歌っている時に、徐々に、みんながノリノリになってきたので、振付を考えようと提案すると、(ディディエのワークショップの)フォーカスゲームのやり方でどうかと意見あり、フォーカスゲーム+17言語の歌+即興対話劇になる。これが、めちゃくちゃ面白くなった。さすが演劇の学生たち。また、先週は、いっぱい身体を動かしていたし、これくらい身体を動かしまくってみたいんだろうなぁ、とも思った。

5)フォーカスゲームで身体を動かす際に、誰かがボディーパーカッションリズムをやったりすると、一つのテンポ感で統一されやすいが、敢えて、異なったテンポが共存できるような練習。野村がパーカッションでリズムをキープして伴奏し、それに抗って、違った時間で動けるようなトレーニング

6)ベン・スハルトの即興の教えを参照するなど、学生たちは、先週の講義をよく覚えていて、自分たち課題を言語化して取り組んでいる。即興で何もアイディアが出てこないとき、中途半端に動くのでなく、堂々と静止する、堂々と何もしないでいる、という勇気を持つことについて、議論。また、何もしないということの雄弁さについても語り合う。

7)学生達から、2曲の「フェイク日本語ソング」のもとの曲を歌ってくれ、とリクエストされ、歌って聞かせる。爆笑の時間。

8)最後に、16人がそれぞれ別々の単語を歌いながら、徐々に、他の人の歌をコピーして、最後に一つの歌になっていく、という声のアンサンブルをやってみた。これが、予想以上にスムーズにできて、この学生たちの理解力適応力の速さに驚く。このやり方で何度かやってみるが、毎回いい感じ。

ということで、ディディエさんがいないのは寂しいですが、野村仕切りでのワークショップは、非常にいい感じで進みました。ぼくの方は、風邪が治りきったわけではないですが、80%回復

夜も出かけず、のんびりして身体を休める。

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2018-03-05 16の架空の言語のうた

マルセイユでの2週目。1週目の宿をチェックアウトし、車で新しいアパートまで送ってもらう。マルセイユは坂が多いし、一方通行も多いし、交差点も複雑なので、非常に複雑な道を通って、坂の上の方まで昇ったかと思いきや、そこは立体駐車場の入口で、駐車場に入ってから、何階も下に降りていく。坂道の町で駐車場のスペースがないから、こういうことになるのか。駐車場で車を止めると、スーツケースを押しながら、しばらく歩いていく。つまり、この近隣の一帯の人々みんなが使っている共同の巨大駐車場だったことがわかる。しばらく歩き、脇道に入ると、日本で言うところのマンションへ。エレベーターで6階へ昇り、601号室。ここが、遠方からの講師滞在先として、ERACM(演劇学校)が持っている部屋なのだろう。普通に広いリビングに、ソファーやテレビ。キッチン。寝室。お風呂もシャワーだけでなく湯船ありが嬉しい。ということで、チェックイン完了。

6階なので、窓から様々な瓦屋根が見えるのが嬉しい。マルセイユの瓦の拭き方は、イタリアのマントバで見たものと似ていて、一種類の瓦で全てのパートを賄うという合理的なもの。パリで見た瓦は、また違った。考えてみれば、ここからパリに行くよりも、イタリアの方が距離的には近い。(マルセイユとパリは、750km離れていて、マントバとマルセイユは600km。マルセイユからイタリアへの国境までは250kmほど)

午前中は、ワイファイの繋ぎ方のチェック。様々な電源の入れ方。キッチンの使い方のチェックなどなど、やっているうちに、時間が経つ。とりあえず、食材を求めて、近所を散策し、買い物。土地勘も分かり、最寄りのメトロの駅も見つけて一安心。これから2週間、ここでなんとかやっていけそう。

午後は、初のメトロで、ERACMに通い。ディディエは風邪で体調が悪そう。学生たちは自主的に柔軟体操。アヌークが、だんだん如月小春さんに見えてきた。ちょっと似ている。ベアトリーチェは、相撲のように腰割りをしている。先週の集中講義が生きている。今日から2週間で学生たちとディディエと作品づくり。今日は、それぞれが架空言語で作文してきたテキストモノローグからスタートし、そこから対話へと移っていく。その後、野村の時間になり、先週つくった2つの「フェイク日本語ソング」を練習し、ブラッシュアップし、さらに、16人がそれぞれの架空の言語を一単語ずつ提出して、新たに新曲を作った。デタラメな意味がない言葉を16も羅列した歌なのに、学生達は熱心に練習し、覚えてしまった。素晴らしい。

夜は、野菜を煮込んでスープをつくり、夕食後はあまり頑張らずにリラックスし、体調回復に努める。風邪がようやく治りかけてきた。

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2018-03-04 少し風邪が治ってきました

眠りが浅かったのが幸いし、明け方3時に、きたまりさんと森川弘和さんが空港に向けて出発するのを見送り、続いて、4時半にやぶくみこさんが出発するのを見送り、二度寝ならぬ三度寝の後、ゆっくりと起床したマルセイユの日曜日。日本人チームとディディエと過ごしたこの家での生活も、今日が最後。

風邪は、ややまし。まだ微熱はあるかもしれない。今日は、やすはさんと少しだけ町に出て、ニホさんにも会いました。

そう言えば、今日は高校時代の恩師、勝股先生を囲む会が名古屋で開催されていて、昨日、メッセージを友人に託したのでした。懐かしき先生に会えないのは残念ですが、皆さん、お元気でしょうか?

ということで、明日から、宿が変わるので、荷造り。

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2018-03-03 ディディエは独学で演出家になった

昨日、マルセイユでの公演が終わり、日本人の他のアーティスト(きたまり、森川弘和、やぶくみこ)は、明日、マルセイユを発つので、本日が唯一のオフ(やぶさんは、スウェーデンに別の仕事で飛び、他の二人は帰国)。

ぼくは、昨日から風邪で体調が芳しくないのですが、せっかくなので、皆さんと出かけました。ディディエさんお薦めのチーズ屋さんは、さすがの品揃えとクオリティ。ディディエの青春時代の思い出のピザ屋にて昼食後、ニホさんとヴァンシアンヌが営む「たこさん」というたこ焼き屋を訪ねました。10年前にお二人にマルセイユでお会いした時には、たこ焼きをつくった経験すらなかった二人の俳優が、研究を重ねて、南仏の地でこのような楽園を営んで来られたことに、敬服。日本にもフランスにも決して二つとないユニークな店でありながら、居心地がよく、そして美味しく楽しい。マルセイユ名物の石鹸を求めて石鹼屋さんに行って後、海辺のビューポートを楽しみ、観光客のようにアイスクリームも食べました。

夜は、やぶさんの鴨料理で最後のディナー。ディディエが、どのように演出家になったかも、こうしたディナーの場での会話から分かりました。彼は、仮面劇の俳優として訓練を受けていたのですが、演出は独学なのです。今から20年ほど前に、日本(京都)に能楽勉強に来ました。3ヶ月ほど学ぶと、これ以上、極めていこうとすると、日本で何十年と修行しなければいけない、しかし、自分は能以外の様々な演劇にも興味があり、能だけに専念するわけにはいかない、とディディエは考えます。そこで、それ以上のお稽古をストップしたのです。日本での滞在期間の残りを、能を勉強する代わりに違うことをしようと考えて、自分のソロ作品をつくった、これが初演出作品なんだそうです。だから、ディディエは、日本で演出を始めたのです。

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2018-03-02 マルセイユ公演

マルセイユの演劇学校ERACMでの集中講義マスタークラスの5日目。本日は、音楽のワークショップを長めにやりまして、野村は「しょうぎ作曲」をやったり、「関西電気保安協会」や「引越のサカイ」の歌を一回だけ歌って聴かせて、聴き間違いで新しい言語で新しいメロディーができるのをやりました。フランス人にとって、日本語はこんな風に聞こえているのですね。

夜は、日本人4人によるパフォーマンス

1)きたまりソロダンス

2)森川弘和ソロダンス

3)野村誠+やぶくみこデュオ鍵ハモダルブッカ

4)やぶくみこソロ(グンデル)

5)野村誠ソロ(ピアノ

6)野村誠+やぶくみこ(鍵ハモ+グンデル)

7)野村誠+やぶくみこ(ピアノ+グンデル)

きたまりさんのソロダンス作品は、昨年12月にFour Dancersで初演されたベートーヴェンの第9の2楽章への振付作品で、途中土俵入りのように腰を割るところもあり、しかし、猛烈にハードに動く熱演であり、衣装特殊な仕掛けもあり、見応え十分の作品。上演後、観客の中でスタンディングオベーション。森川さんのソロダンスは、逆に、非常にストイックな電子音響を背後に、物体としての身体が、動いていく。それは、何か自然現象を眺めているかのようでもある。感情のある生命の動きではなく、身体ではなく、物体とか現象。雲の動きを眺めるとか、波の動きを眺めるとか、そうした感覚に近く、たった8分の間に永劫の時間が流れた。やぶくみこさんと野村によるデュオ即興で幕開け。鍵ハモ+ダルブッカで勢い良く始まり、身体的な運動も盛り込んでの演奏。やぶさんのグンデルソロは、逆に、感覚を研ぎすまされ、人々の感覚が開いていく。その後、野村は、10年前に振付家の白井剛さんと作った「Physical Pianist」を10年ぶりに、簡易版で再演。様々な動きが盛り込まれた作品。やぶさんの小品の新曲「はとの鳴く庭」を演奏して後、ピアノとグンデルで即興演奏を試みた。学生たちに伝えたいこと、この1週間で伝え足りなかったことを、即興の中にできるだけ盛り込んでの演奏。

終演後も、お客さんや学生達が残ってのロビーでの簡易立食パーティーで、延々と語り合う場ができたことも、公演の成功を物語っておりました。ぼく自身も、皆さんの素晴らしきソロを満喫し、大いに刺激を受けました。この公演、日本や他のところでも、やっても面白いと思う。

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2018-03-01 集中講義も架橋です

午前中は、千住だじゃれ音楽祭 第2回定期演奏会の記録映像のチェック作業、それからシンガポールの論文集の脚注のためにプロフィールを送ったり、香港のビザが取得できたので、それ関連のやりとりなどをしておりました。

フランスのマルセイユの演劇学校での集中講義。演出家ディディエ・ガラス、そして彼の作品「ことばのはじまり」に出演したダンサー二人、音楽家二人を特別講師にした集中講義が続いております。朝10時から夕方時間まで。今日は4日目で、学生達はかなり疲れていると思いますが、若いので頑張ってついてきています。

今日の野村のワークショップでは、昨日作った「とおりゃんせ」の聞き間違いによる空耳新曲ブラッシュアップして、アレンジしていく作業をしました。学生達は若いだけあって、即興能力や柔軟さが、日々高まっております。

マルセイユ在住のニホさんが、息子のユウくんと訪ねてきてくれて、ワークショップ見学後、ユウのヴァイオリンピアノで少しだけ共演もしました。10年前に未就学児だったユウは、中学生で、月日の経つのを感じます。

明日の夜の公演に向けて、リハーサルや会場チェックの後、夕食に町に出かけました。チュニジア料理。マルセイユらしい。

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