野村誠の作曲日記

2019-01-06 京都芸大の現代音楽三昧

京都市立芸大で、13時開演で19時終演という現代音楽祭に出演してまいりました。どんな感じだったかを、できるだけ手短にレポートすると、こんな感じ。演奏家のお名前や作品名など、余裕があれば、全て書きたいのですが、そこまでのエネルギーがないので、かなり省略しています。あしからず。

13時開演 山口友寛作曲のエレクトロニクス作品世界初演、13時05分頃より、琉球古典音楽独唱 山内雅也(沖縄県立芸大准教授)の美しい歌声に魅了され続ける、13時30分頃に、近藤春恵(沖縄芸大教授)作曲のフルート独奏曲、13時40分頃より、琉球古典舞踊が、ゆったりと舞われて見惚れる時間

そして、場面転換で、休憩もないまま

14時に第2部開演し、山川和也(京都芸大非常勤講師)のエレクトロニクス新曲の世界初演の後、野村誠作曲「六段→交段→空段→穴段の調」の演奏。箏(福原左和子)、アコーディオン松原智美)、ピアノ(野村誠)。本番は、アクセル全開

14時15分頃から、伊藤慶佑(京都芸大院生)作曲のフルート独奏曲だが、この間、こちらは本番直後でロビーに。ここで、昨日連絡をもらったイタリア人のヴァレリアさんと会えて、少し立ち話。アフリカの貧困地域にて、アート支援するようなことをしていて、何か一緒にできないか、というような話。

14時半頃に、稲谷祐亮(京都芸大大学院修了)作曲の箏の曲が迫力ある歌声で響き、14時45分頃に、増田真結(京都教育講師)作曲の和琴のための新曲が中川佳代子さんの独特な調弦と声で響き、15時頃に、北爪道夫(愛知芸大名誉教授)作曲のクラリネット独奏曲が、上田希さんの見事な超絶演奏で繰り広げられ、15時10分頃に、熊谷美紀(大阪音大教授)作曲の箏曲では、片岡リサさんが最後にはベルカントで歌い上げ、アンネシュ・ハンヌヴォルト(京都芸大交換留学生)作曲の津軽三味線の曲が20分以上鳴り続き、15時半過ぎて、いよいよグレゴリオ聖歌の「クレド」がソプラノアルトテノールバリトン、そして八橋検校の「六段」が横山佳世子さんの三味線での同時演奏になり、主催の中村典子(京都芸大准教授)作曲の360度に取り囲むサラウンド・サウンドオーケストラ曲で、箏2面と十七絃も一面あって、打楽器も加わって、6分間の音の儀式が終わったのは、16時頃。ここまで、ノンストップ3時間。

休憩と思いきや、5分ほどして、トークセッションが始まり、10人もの作曲家が一言ずつコメントするだけで、16時半を過ぎる。

ここで、ロビーで、ベン・ビソニョ作曲の箏独奏曲が作曲者自演で。箏を指でハープのように弾き、英語で歌うと、まるで教会にいるよう。間もなく17時。会場は、講堂に移動。

食堂で、少しだけ日本センチュリーマネージャーの柿塚さんと打ち合わせをして、小林聡(愛知芸大教授)のフルートと2管編成のオーケストラによる協奏曲に間に合わず、ロビーで聴くが、これまた大作。金真珠ソウルの淑明女子大教授)作曲のピアノ曲、大慈弥恵麻(相愛大学講師)作曲のシューマンの断片をコラージュしたピアノ曲、ジャン=ドニ・ミシャ(リヨン音楽院教授)作曲のサキソフォン独奏曲、酒井健治(京都芸大講師)作曲の木管5重奏まで進んで、18時。10分間の休憩も、もはや集中力を使い果たし、意識は朦朧としかけている。清水慶彦(大分教育大学准教授)作曲の金管8重奏、石丸基司作曲のピアノ曲、伊福部昭作曲のピアノ曲、徳山美奈子作曲のピアノ曲と次々に演奏されて、いよいよ最後に、近藤春恵(沖縄芸大教授)の作曲した三線と弦楽オーケストラによる協奏曲が始まり、最後は、三線もオケもノリノリになって、19時に終了。

野村作品は、邦楽関係者からの反響がたくさんあり、箏曲家の方々はみなさん譜面をご所望になってくださり、演奏もしたいと言って下さり、大変嬉しいことです。

それにしても、このような大変なフェスティバルを中村典子先生が、情熱を注ぎ込んで大学で行なっておられること、感動です。誰か、広報などを手伝う人がいたら、もっと多くの方々にこの素晴らしきフェスティバルを届けることができるだろう、と思いますが、それでも、まずは行動すること。中村さんの熱意に、ただただ敬服。

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